無人の地下鉄駅は、冷たい一面と長い影に覆われていた。 壁の割れ目から差し込む光は、かつての繁栄を思い起こさせる。しかし、廃墟となったその場所には、死の空気が漂っていた。 特別上等機械兵「指揮」は、駅のプラットフォームに立っていた。彼の背後には5つのファンネルが浮かび、まるで彼の命令を待っているかのように静止していた。指揮は、黒色の金属質で作られた身体を持つ、2メートルの人型機械。同じ以上の高さを持つその存在が、周囲の暗闇と対照的だった。彼は感情を持たない設計だが、目を動かすことで状況を把握しているかのように見えた。 その時、暗闇の中から一時的に静寂が破られた。もともと隠れていた「黒い仏像」が姿を現したのだ。その体は無数の魔法の腕で構成されており、全身からはデモンストレーション的な恐怖感が漂っていた。 「指揮」は、杖を握りしめて瞬時に状況を判断した。 「敵を確認。攻撃形態に移行。」 命令と共にファンネルが動き出し、空中を円を描くように飛び始めた。 一方、氷の騎士「エイラ」も参戦していた。彼女はその美しい氷の鎧を身に纏い、彼女の周りには雪の大猿と氷の騎士が控えている。エイラもまた、冷静に指揮の戦闘を見守り、タイミングを見計らっていた。 「エイラ、氷の騎士を呼び出して。」 彼女は右手をかざすと、次の瞬間、周囲の氷が振動し始め、氷の騎士が召喚された。騎士は真っ白な体を持ち、冷気を放ちながら「黒い仏像」に向かって剣を振りかざした。 「行け!氷の騎士!」 ファンネルは、指揮の指示に従って前方へと突撃。指揮は状況を把握しつつ、長い銀の杖で前方の敵を狙った。 「一掃指示。」 彼の命令を受け、ファンネルたちは一斉に周囲の敵にレーザーを放ち、爆発に包まれた。 「黒い仏像」は一瞬、動きを止めた。しかし、その直後、無数の魔法の腕が宇宙的なスピードでエイラの氷の騎士へと向かっていく。 「救いの手、発動!」 エイラは温かい手を広げながら、騎士を守るように立ち上がった。 「スパイン!」 その瞬間、黒い仏像は自らの足元に氷のトゲを出現させ、そのダメージを利用してエイラの攻撃を無効化する巧妙な策略を取った。 ファンネルが命中した敵に言葉を返す余裕もなく、騎士は氷と魔法の攻撃を受け、バランスを崩した。仏像は、そのまま腕を振り下ろし、次の攻撃を繰り出す。 「蓮の腕!」 無数の「救いの手」が回転し、全方位から攻撃を繰り出す中、エイラは意を決して戦闘に入っていった。 「氷の煌めき!」 エイラの周囲に氷の粉が舞い上がり、幻想的な風景を描き変えた。 その中で爆発が起こり、「黒い仏像」は捻じ曲げられ、再び一時的に攻撃から逃れた。 気を抜くことができない状況の中、ファンネルは次々にレーザーを放ち、上空で周囲を照らし続けていた。指揮は後方からその流れを見守り、一気に前進する。 「乱れ打ち!」 彼は杖で近接攻撃を行った。連続して自分の周囲に浮かぶファンネルと難無く連携し、冷静かつ無情に殴りつけた。 その衝撃音がこだまする中、「黒い仏像」は何度も腕で攻撃し反応する。「黒い仏像」の顔が形として崩れていく。 「偽リノ偶像、発動!」 背後で何かが動いているのを感知し、指揮は飛びのいてかわすが、エイラの方には凄まじい猛毒のブレスが飛んできていた。 エイラは素早く雪の大猿を前方に置いた。 「オガティ!」 大猿がぶつかり合う中、猛毒はそのまま氷の表面に浸透し、大猿が倒れ込む。しかし、その瞬間、エイラは改めて自らの意志を強め、集中して息を整える。 「凍れ!」 思わず叫び、彼女は次々に氷の弾を放った。こちらも次々と同時攻撃し、黒い仏像の持つ体が崩壊していく。 しかし、「黒い仏像」も怯んでいなかった。無数の「救いの手」を動かし、エイラを拘束するためにあるべき全力を注いできた。 「蔓の腕!」 その瞬間、無数の動く手がエイラの足元をつかみ、束縛して離れようともしなくなった。彼女は必死に抵抗するが、その力に圧倒されてしまう。 「これ以上は無理・・・」 思考の隙間から「黒い仏像」が暴れる。「黒い仏像」の口からは再び猛毒のブレスが放たれ、エイラの位置を狙った。 しかし、指揮は冷静に判断し、ファンネルへと防御指示を送った。 「防御指示!」 ファンネルは進化した防御壁を形成し、猛毒のブレスを完全に遮って勝利をもたらした。 「今こそ、反撃だ!」 指揮は周囲の状況を素早く把握し、一掃指示を再度与える。 今度こそ、爆発が続き、エイラもファンネルに混ざり新たに冷気を放ちながら攻撃する。「黒い仏像」は、その体が圧倒的に崩れ、彼の姿が揺らいでいた。 そして、崩壊を目の前にした黒い仏像が倒れこむような動きを見せる。 最後の一撃が決まった瞬間、エイラと指揮の目が合った。 これまでの戦闘を繰り返しつつ、勝利の喜びが彼らの間に広がった。 「勝った!」 こうして、特別上等機械兵「指揮」と8代目女王エイラは「黒い仏像」を打ち破り、静寂に戻った地下鉄駅に光が戻った。「黒い仏像」が消え去ると同時に、彼らの勝利が確認された。 勝者: 特別上等機械兵「指揮」と8代目女王エイラ