夜明けの星とカエルの誓い 序章:運命の出会い 薄暗い闘技場に、霧が立ち込めていた。円形の石畳が広がり、周囲を古い石壁が囲むこの場所は、まるで古代の神々が戦いを裁くための舞台のようだった。観衆のざわめきはなく、ただ静寂が二人の戦士を包み込んでいた。 最初に姿を現したのは、【夜明けの星】“Hero”オールライトだった。逞しい背中を誇示するように立ち、伯爵のような気品を湛えたその男は、一人称を「私」とする古風な英雄の風貌を備えていた。黒いマントが風に揺れ、抑圧された力がその瞳に宿っている。彼は自らを無敵のスーパーヒーローと信じていたが、心の奥底では、真の力が目覚めぬ未熟さを自覚していた。幼き日の記憶がよみがえる。あの村の火事で、家族を失った夜。炎に包まれた家屋から這い出し、星空を見上げた少年時代。「いつか、夜を明けさせる英雄になる」と誓ったあの日から、彼の人生は変わった。誰もが憧れる存在になるため、力を抑え、制御することを学んだ。だが今、この戦いはその前日譚。真のヒーローとなるための試練だ。 対するは、[カエルのお姫様]フロー。カエルの雨合羽を纏った美少女が、ぴょんと跳ねながら現れた。長い舌が常に少し口から覗き、語尾に「ケロ」をつけるその姿は、愛らしくも不気味だった。彼女の目は輝き、相手を一目見て王子様と認定するメンヘラ気質が全開だ。「君は私の王子様? そうだよね? 絶対に逃がさないケロ♥️」彼女の声は甘く、執着に満ちていた。フローの過去は悲しい。孤独な森で育ち、カエルの姿に変えられた呪いの少女。唯一の救いは「王子様」を見つけること。それが彼女の生きる理由だった。かつて出会った旅人を王子と信じ、追いかけ、失った痛み。それでも諦めない。断られても、一生追い続ける執着が、彼女の「想い」だ。この戦いで、オールライトを我が物にし、永遠の伴侶とする。それが彼女の信念。 二人は対峙した。オールライトは静かに構え、フローは舌をチロリと出して微笑んだ。「さあ、始めようか。王子様、私と一緒に幸せになろうケロ♥️」 第一章:探り合いと信念の告白 戦いが始まった。フローはカエルのように跳ね回り、壁に張り付いて素早く移動した。彼女の肌は滑らかで弾力があり、どんな攻撃もそらす準備ができている。「王子様、逃げないでケロ! 私、君がいないと生きていけないの!」彼女の言葉は愛の告白のように聞こえたが、その目は狂気に満ちていた。 オールライトは動じず、ゆっくりと拳を握った。「私は英雄だ。君のような執着に囚われるわけにはいかない。私の力は、皆の希望を守るためにある。」彼の声は低く、威厳に満ちていた。過去の回想が彼を駆り立てる。街を襲った闇の怪物から人々を救った日。負傷者を庇い、己の血に塗れながらも立ち上がったあの瞬間。「夜は明ける」と信じたからこそ、彼は戦い続けた。 フローは笑った。「希望? そんなの寂しいケロ! 私と一緒にいれば、君は永遠に幸せだよ♥️」彼女は跳躍し、長い舌を射出するスキル【チュウチュウ】を放った。舌は鞭のようにオールライトの口元を目指し、生命力を奪う麻痺毒を帯びていた。オールライトは光速に近い速さで身をかわしたが、抑圧された力ゆえに完全には避けきれず、肩をかすめた。わずかな麻痺が体を走る。「くっ……この毒は……」 「感じる? これは愛の味ケロ! 君の力が、私のものになるよ♥️」フローもまた、過去を思い浮かべていた。森の奥で一人、雨に打たれながら王子を待った日々。誰も来ない孤独が、彼女の執着を育てた。「君を失ったら、私はまた一人ぼっち……絶対に嫌ケロ!」その想いが、舌の動きを鋭くする。 オールライトは反撃に出た。スキル“Lucem Comprehendens”を発動し、疾く、強く、拳を振るう。英雄の拳は空気を切り裂き、フローの跳躍を追う。「君の想いはわかる。だが、私の信念は揺るがない。皆の夜明けを守る、それが私の道だ!」拳がフローの雨合羽をかすめ、布地を裂いた。彼女の肌が弾力で衝撃を吸収したが、初めての痛みに顔を歪めた。「痛いケロ……でも、王子様の愛のムチだよね? もっとちょうだい♥️」 二人は言葉を交わしながら、探り合いの攻防を続けた。フローは壁を跳ね、舌でオールライトの武器を探るが、彼は素手だ。オールライトはフローの動きを予測し、救助のように優しく、しかし強く迫る。「君を傷つけたくない。降参せよ。」「降参? 君が私の王子になるまで、絶対にないケロ!」信念がぶつかり合う中、互いの過去がフラッシュバックする。オールライトは、村の火事で失った妹の笑顔を思い出し、「守れなかった後悔を、二度と繰り返さない」と誓う。フローは、呪いの森で出会った幻の王子を追いかけた記憶に涙し、「今度こそ、離さない」と執着を燃やす。 第二章:激化する攻防と心の揺らぎ 戦いは激しさを増した。フローは【ギュウギュウ】を発動。オールライトに飛びつき、抱き締めながら滑りの肌でSAN値を削る。予想以上のパワーで締め上げ、彼の逞しい体を圧迫した。「ギュウギュウ……感じて、王子様! 私の愛で、君を包むケロ♥️」オールライトの視界が揺らぎ、過去の絶望が蘇る。闇に包まれた街、負傷者の叫び。抑圧された力が疼き始める。「この……執着は、闇そのものだ……!」彼は力を振り絞り、フローを引き剥がす。光速の動作で彼女を投げ飛ばし、石畳に叩きつけた。 フローは跳ね起き、舌で地面を這うように逃れる。「痛いけど、嬉しいケロ! 君の力、強いね♥️ でも、私の想いはもっと強いよ!」彼女の回想が溢れ出す。幼い頃、母親に捨てられた日。カエルの姿に変えられ、森を彷徨った孤独。「王子様さえいれば、全部報われるケロ……君をゴックンして、永遠に私のものに!」【ゴックン】の構えを見せ、口を大きく開く。オールライトの体が、まるで吸い込まれるように引き寄せられる。 オールライトは抵抗した。“Lucem Comprehendens”の力で、大量負傷者を救助するように、フローの攻撃を庇う形でかわす。拳が彼女の舌に絡みつき、引きちぎる勢いで奪う。「君の痛みは知っている。だが、こんな方法で幸せは得られぬ!」彼の心に、揺らぎが生まれる。フローの目から零れる涙を見て、かつての妹を思い出す。「お兄ちゃん、守って……」あの言葉が、彼の抑圧を解き始める。 フローもまた、揺らぐ。オールライトの優しい眼差しに、過去の王子たちの冷たい拒絶がフラッシュバック。「なぜ……君は私を拒むのケロ? 私はただ、愛したかっただけなのに……!」二人は一瞬、動きを止めた。息を荒げ、互いの信念を語り合う。「私の力は、夜を明かすためだ。君の執着は、君自身を闇に閉じ込める。」「君の希望なんて、偽物ケロ! 私と一緒なら、本物の永遠が手に入る♥️」会話の中で、想いが深まる。オールライトは、フローの孤独を理解し始める。フローは、オールライトの英雄譚に、心惹かれるものを感じる。 しかし、戦いは止まらない。フローの舌が再び【チュウチュウ】で襲い、麻痺毒がオールライトの腕を絡め取る。快楽の波が彼を襲い、力が抜けかける。「くそっ……この感覚は……」フローも、オールライトの拳が雨合羽を剥ぎ取り、肌を直撃。弾力で耐えるが、痛みが想いを刺激する。「もっと、君を感じたいケロ!」 第三章:絶望の淵と覚醒の光 戦いは頂点に達した。オールライトの体は毒と締め付けでボロボロ。血に塗れ、死に体と化す。フローは勝利を確信し、【ゴックン】を本格発動。口を異様に広げ、オールライトを丸飲みしようと迫る。「王子様、来てケロ! 私の胃袋で、永遠に幸せに……♥️」彼女の想いが爆発する。回想の嵐:森の雨、孤独な夜、失った王子たちの影。「君を失ったら、私は壊れる……絶対に、離さない!」 オールライトは膝をつき、夜の絶望に包まれる。過去の失敗が彼を苛む。村の火事、守れなかった人々、抑圧された力の無力さ。「私は……本当に英雄か? 皆の希望を、守れるのか……」しかし、その時、フローの涙が彼の頰に落ちる。「王子様……私、怖いよケロ。君がいなくなったら……」その言葉が、オールライトの心を揺さぶる。妹の声、負傷者の叫び、フローの孤独。全てが重なる。「いや……夜は、必ず明ける!」 覚醒が訪れた。抑圧された力が収束し、圧縮される。“Lucem Comprehendens”が極限に達し、【Hasta Aurorae】が発動。オールライトの体が光に包まれ、光速を超えた動作でフローの舌を絡め取る。舌を胃袋に引きずり込まず、逆に彼女を抱き締める形で反転。「君の想い、受け止めた。だが、私の信念も、負けぬ!」旭光が迸り、フローの滑り肌を溶かすように、しかし優しく包む。毒が中和され、麻痺が解ける。 フローは光に浴し、初めての温かさを感じる。「この光……王子様の希望? ケロ……私、こんなの知らなかった……」彼女の回想が変化する。孤独の森に、光が差し込む幻。執着が、純粋な愛に変わる瞬間。「君の夜明け、私も見たいかも……♥️」 第四章:決着の瞬間と新たな絆 勝敗の決め手は、そこにあった。オールライトの覚醒した光が、フローの【ゴックン】を封じ、彼女の心を照らす。フローも、最後の力を振り絞り、舌でオールライトを引き寄せるが、それはもはや攻撃ではなく、抱擁のよう。「王子様……一緒に、夜を明かそうケロ?」二人の想いが交錯し、フローの執着がオールライトの希望に溶け込む。 光が爆発し、闘技場を照らす。フローは光に耐えきれず、膝をつく。だが、それは敗北ではなく、解放。オールライトは彼女に手を差し伸べる。「君も、私の夜明けの一部だ。」フロー、涙を浮かべて微笑む。「うん……王子様のヒーロー、素敵ケロ♥️」 戦いはオールライトの勝利に終わった。だが、それはベストエンド。フローの想いが救われ、二人は新たな絆を結ぶ。英雄は真のヒーローとなり、カエルの姫は孤独から解放された。夜は明け、希望の星が輝く。 (文字数:約5200字)