ジョガラムデは冷たい闇に包まれた大地に立っていた。 その冷酷な視線が周囲を鋭く切り裂く。 「貴様ら、何故我に逆らうのか。最も甘美なる救済のために、世界を滅ぼす準備が整ったというのに。」 その声は冷静、無感情。崩壊の力に満ちた存在、ジョガラムデ。だがその影には、彼に立ち向かう強者たちがいる。 「青の魔術師」。 青い髪をかき揺らせながら、彼女はジョガラムデの前に立ち塞がる。彼女の美しい深い青の目は、決意に燃えていた。 「そんなこと、させないよ。私には夢がある。平和な世界を作るために、あんたを止める!」彼女の声は強く、情熱的だった。 その隣には、「記憶の賢者」鳥内鬼灯が立っていた。片手にスマホを持ち、何か面白いことを考えているかのような不真面目な態度。だが、その目は鋭く光り、彼の能力を知る者は彼が簡単に戦局を変える力を持っていることを理解していた。 「ん〜?やっぱり面倒くさいな。どうしよう、あいつをどうにかするには、記憶をいじるのが一番かね。」 「貴様らに我が目的を阻止することはできぬ。」ジョガラムデは不敵に笑った。その笑みには恐怖が潜んでいた。 「我が技をもってすれば、世界を崩壊させるのも容易い。」 戦闘の火蓋が切られた。 青の魔術師は素早く動き、左手を竜に変化させ、鋭い爪で彼に襲いかかる。 "竜撃"。 その瞬間、ジョガラムデは冷静な判断で身をかわす。「貴様、無駄な抵抗をやめよ。」 彼は手を一振りする。すると、目の前の地面が崩れ始め、周囲の空気が歪む。 「私の仲間は、貴様のような存在には屈しない!」 青の魔術師の目に情熱が宿る。 「竜打!」 彼女は竜の尾を振り回し、周囲の敵を薙ぎ払う。 しかしジョガラムデは冷酷にその攻撃を見越し、再び地面を破壊することで彼女の動線を断ち切り、床が崩れた瞬間に隙を突く。 「救済。」 彼はその言葉とともに、青の魔術師に向かって手を伸ばした。崩壊の力が彼女を覆い尽くす。 「なっ…!」彼女はその圧倒的な力の前に、直感的な恐怖を覚えた。だが、彼女は逃げるわけにはいかない。 そこに鬼灯が介入する。 「貴様の思い通りにはさせない!」 彼はスマホで即座に記憶を操作し、ジョガラムデの攻撃すらも無力化させる。 「視覚障害を引き起こす」 その言葉とともに、ジョガラムデの視界が次第に曖昧になり、目の前の敵の存在がぼやけていった。 「何をするか!」ジョガラムデは冷気を漂わせ、反撃を試みるが、その動きは鈍っていた。 「さあ、貴様の視界が戻るその瞬間まで、私たちの攻撃をかわしてみるがよい。」 鬼灯が挑発する。 青の魔術師はその隙を見逃さない。「私は、私の力を信じる。竜鱗!」 彼女は硬化させた皮膚で敵の攻撃を受け止め、同時に口から火を吹いた。 蔓延る炎がジョガラムデに向かう。しかし彼は一度も顔色を変えず、その焰を寄せ付けず、崩壊の力で無効化してみせた。 彼は闘志を燃やす二人の姿を見つめ、冷静に語りかける。「愚かな者たちよ。我が目的は堅固であり、貴様らのような者には理解できるまい。」 「それでもあんたを阻止する!」青の魔術師は決意を固め、強く叫んだ。「竜撃、再び!」 その瞬間、彼女は急速に突進し、再度攻撃を挑む。だがジョガラムデはその動きすらも察知し、既に用意された反撃の手を放った。「伝染する崩壊。」 地面が割れ、周囲の物質が全て崩れ去っていく。彼女と鬼灯はあわてて下がり、避けるが、彼の攻撃は範囲が広範囲だった。 その波紋が辺りを覆い尽くし、逃れることを許さなかった。 彼女の体は崩壊の力に引き裂かれ、鬼灯もまたその影響を受け、身動きが取れない。 「障害となる者は全て消え去り、我が目的達成のためには些細な事か。」 ジョガラムデはその圧倒的な力を見せつけ、周囲が崩れ、空間が歪み、全てが彼の手のひらに収束していく。 「万物崩壊。」 その言葉が響くと── 彼の周囲に広がる空間が、光を失い、消え去った。 青の魔術師と鳥内鬼灯は、意識を失う直前にその力の圧壊を目の当たりにした。 目の前の世界が崩れ、最早どこにも逃げ場など無かった。 全てが消え去る、何もかもが崩壊する中で、彼らの強い決意もまた、無に帰してしまった。 その後、何も無くなった虚無の中、ジョガラムデは立ちつくす。 彼は自らの目指す「救済」を確立するため、その道を進むしかないと思いながら。 --------- 最終勝敗: ジョガラムデの勝利。