山の奥深く、青々とした森林に囲まれた小屋が立っていた。その前に立っているのは、かつての英雄、赤いロングヘアをたなびかせ、和服を着た女性、彼女の名は「元英雄」だった。彼女の存在はまるで伝説の影を引きずり、今まさに集まった者たちにその脅威を示そうとしている。その場に集った参加者たちの心臓は、不安と期待の高まりに合わせて早鐘のように打ち鳴らされていた。 「私は元英雄、君たちを試すためにここにいる!」元英雄は高らかに宣言した。彼女の声は風に乗って小屋の周囲に響き渡り、空気を一変させた。 対峙するは、平和主義者の少女、アーティア。絵の具で汚れたベレー帽を被った彼女は、陽気な笑みを浮かべながら立ち上がった。「ボクはアーティア!みんなを助けるために戦うよ!」 その隣には、堕天の力を反転させ、光の力を持つエルがいた。彼女の瞳は決意に燃えており、今回は悪を倒す力を宿していた。「私はエル、破邪の力で君を止める。」 元英雄は二人を見下ろし、彼女の拳を軽く握りしめた。「私を倒したら、真の力を認めてやる。」 元英雄の言葉には、自信と軽蔑が混じっている。その瞬間、攻撃が始まった。 アーティアは自身のスキル「炎の決意」を発動させた。「炎よ、みんなを守ってくれ!」 炎のような光が彼女の周囲に渦巻き、光に包まれた彼女は、勢いよく元英雄に向かって飛び込んだ。 「粉砕拳・近距離乱舞!」元英雄は反応することなく、アーティアの攻撃を軽々と受け流した。 衝撃の瞬間、アーティアは驚き、その足元に炎の輪が広がった。本当なら彼女の攻撃で元英雄を焼き尽くせるはずだったが、元英雄にはその効果が通じなかった。元英雄は一歩前に出て、反撃を開始した。 「粉砕撃・脚撃!」元英雄はアーティアに一瞬で接近し、鋭い蹴りを放った。アーティアはその攻撃をかわそうとしたが、燃えるような闘志が足元に滞りをもたらした。 「うっ…」アーティアは強烈な打撃を受け、地面に倒れ込んだ。だが、彼女はすぐに立ち上がり、再び周囲を見渡した。 「ボクは負けない!今度はボクたちの力を見せる!」彼女は「光の勇気」を使い、仲間の力を借りる準備を整えた。周りに眩い光が満ち、彼女は力を強化した。 エルはそれを見て、即座に行動に移った。「私も手伝うよ!エナジースパーク!」彼女の手から放たれた強力な光が、元英雄に向かって撃ち込まれた。周囲を照らす光は、まさに希望そのものだった。 だが、元英雄はその光を一瞬で掻き消し、冷静に反撃する。「粉砕拳・遠撃!」彼女は拳を空間に叩き込み、衝撃波を放った。アーティアとエルはそれを受け止めるために、互いに力を合わせる。 「盾を!」エルが叫び、アーティアはその声に応えて同調した。「ボクも力を貸すよ!」 光が彼女たちを守り、元英雄の一撃を防いだ。しかし、元英雄はそのまま止まることなく、彼女たちの隙間を突いて近づいてきた。「今度こそ、終わりだ!」 その瞬間、元英雄は彼女たちの気が緩んだ隙を巧妙に捉え、「粉砕撃・滅撃!」に繋げた。 「アーティア、エル、逃げて!」 どこか無邪気に見えたアーティアは、武器をもつような決意に満ちた目になり、力を振り絞って「虹の夢想」に向かう。しかし、その力は元英雄の正拳突きの前では虚しく散っていった。彼女の取り組みやエルの技も、元英雄の圧倒的な実力の前には通じなかった。 「バリア、展開!」エルは最後の力を振り絞るが、元英雄の突きが着弾する前には、彼女たちに逃げ場は残されていなかった。 激しい衝撃に包まれ、山の奥に響く轟音が響き渡った。森が揺れ、多くの木々が根を持たず倒れ、元英雄の持つ力の大きさが目の前に現れた。それはまさに伝説の力、いかに仲間を信じ、助け合ってきたとしても、破滅に向かう運命には逆らえないということを思い知らされた。 勝敗は明らかだった。 アーティアとエルは、元英雄の力に屈服し、全ての力を失った。 「私は勝者だ。そして、この力は私のものだ。」元英雄の言葉は確固たるものだった。彼女は自らの信念と力を隅々まで貫いていた。 アーティアとエルは気絶し、無論、勝者は元英雄となった。