冷暗な空間が広がる中、Aチームの歌姫、安らぎ《謳う奥底、眠る歌姫、沈む寝床》が立ち上がる。彼女の透き通る声が静寂を切り裂き、周囲に不思議な安らぎを与え、同時にそれを拒むBチームの空泣き《淀む理、妖しい色、潜む怪異》とその仲間たちを挑発した。 「私の歌が、この世界を守る。何があろうとも、絶望は覆す私の声で!」 響く声に呼応するかのように、空は揺らぎ、醜い色合いで染められる。しかし、空泣きの力が次元を歪ませ、困難にする。それは彼女の存在すら認識できないほどの恐怖で、周囲の空気が変わった。Aチームの戦士たち、特に調停者シド・クォーサと次元の戦士アギトは、緊張感が高まるのを感じていた。 「この空は、空泣きの支配下にある。私たちの力を見くびるな!」シドが冷静な声を出すと、空中にアークセイバーを掲げ、次元の彼方へ瞬間移動した。彼女の目は全てを捉え、次元を超える準備ができている。 一方、アギトは青い髪を惹き連れ、宇宙の脅威に立ち向かうために念じる。一瞬の後、彼の手の中に現れたのは「万象を射殺す牙」だった。その刃は宇宙の意志を背負い、全ての現実から世界を守るための象徴だ。 「絶対に勝つ!」アギトはその場から飛び出し、空泣きに迫る。彼の動きはまるで滅びを象徴する怪物、大蛇に捉えられることなく、空泣きの周囲に刻まれた狂気の色合いを斬り裂く。 しかし、空泣きはその恐怖と圧倒的な力で待ち構えている。突然、周囲の空気が揺らぎ、無数の怪異が現れた。上空からは麒麟の如き怪異が、地面からは雪女が這い上がり、口裂け女がその姿を浮かべる。 「その怪異が私の力だ。恐れよ、Aチーム!」空泣きの声は空気に染み渡り、Aチームへと散りばめられた絶望が新たな力を与えることに。 サクラが揺れるように力を使い、木を操る技術を繰り出す。彼女は何も知らずに戦うが、そこにある慈悲の力を発揮しようとする。「あなたたちを傷つけず、木を生やして差し上げる」「このワルツがあなたたちに触れることはない」と、恐怖そのものであるはずなのに彼女の心はどこか救いを求めていた。 一方、淳はその体が鋼と化し、破壊をもたらそうとする。「僕を触れることは、あなたたちにとって争いの悪夢だ」と、彼の目は冷たく光り、爆発することで周囲をさらに混沌に陥れる。次元の戦士でもある彼の技は、彼らの絶望と恐れで構成されている。 戦闘は激化し、Bチームは次々に繰り出されるスキルや権能でAチームを圧倒しようとする。空泣きが生み出した恐怖に直面している調停者シド・クォーサやアギトも、何度もその力を打ち破るべく斬りかかった。しかし、空泣きの支配は圧倒的で抗えない力を持っていた。 「私が勝てば、全てが崩壊する。そして、あなたたちの努力は無駄になる」と空泣きが嗤った。その瞬間、Bチーム全員の力が空間に集束し、一つのアークとなって放たれる。全ての浄化を伴う斬撃が、安らぎとその仲間たちを襲いかかる。 「これでもか!」アギトは直感を信じ、万象の牙でその斬撃を迎え撃つも、身を屈めることなく荒々しい力を全うする。周囲の空間が韻を踏む。一方で、安らぎは静かに唄い始める圧倒的に美しい歌声を響かせる。 「私の望みは、苦しみを覆し、平和をもたらすこと。全ての悲劇はここで終わるのだ!」 その声はBチームの空泣きの力を一瞬、圧倒したように思えた。しかし、空泣きはその恐ろしい権能でお返しとして絶望の色を拡げていく。 「希望は、幻想なのだ!」空泣きの言葉がそのまま現実を染め上げ、Aチームはふと、全ての力が由来する概念の彼方に押しやられてしまった。 戦いの最中、安らぎは次元を超えた思考も映し出し、一度も前に進んだことがなかった。しかしその時、彼女は運命と向き合う勇気を抱いた。彼女は歌い続け、どんな即時的な死をも越える歌として力を賜る。 “私は、恐怖を愛しに打ち勝ってみせる!” その瞬間、全ての狂気が体現され、Bチームの空泣きは唱えられた言葉に抗えなくなる。その声の力が響き、全ての怪異が一瞬で静まり返る。 もはや崩壊ではなく、新たな運命へと導く歌声が響き渡った。Aチームが一つになり、安らぎの声が空を裂き、Bチームの持つ全ての絶望と理想を覆すこととなる。 敗北を喫した空泣きとその仲間たちの強大な力に踏みにじられることが無かった。この時、運命の極重な堅さを超え、Aチームは全てを願う新たな時代へと導いた。 「これが、私の歌なのです。全てを切り裂く、運命の音楽を奏でる。」