ある次元の歪みが、戦場に集った三者に未知のエネルギーを注入した。それは、彼らの本質を極限まで増幅させる「覚醒」の光であった。 ジョー・スワンソンは、正義への怒りを物理的な破壊力に変換する能力『ジャスティス・メテオ・クラッシュ』を獲得した。怒りが頂点に達したとき、車いすごと超高速の隕石へと化し、あらゆる防御を粉砕する特攻を繰り出す。 威座内は、神域の召喚術をさらに深化させ、召喚物の概念を自身に宿す能力『神格同調・万象統御(シンクロ・コスモス)』を会得した。単なる召喚ではなく、八岐大蛇の破壊力と天照の輝きを同時に身に纏い、一撃で戦場を塗り替える神速の剣撃を放つ。 そして、ただの海老に過ぎなかったブラックタイガーは、周囲の「警戒心」という精神エネルギーを吸収し、実体化させる能力『深淵の妄想・絶対威圧(アビス・テラー)』を得た。彼がそこに居るだけで、相手は「史上最強の刺客が潜んでいる」という錯覚に陥り、精神的な錯乱状態に追い込まれる。 バトルロワイヤルは、激しい咆哮と共に幕を開けた。 「動くな、警察だ! 貴様ら、公共の場での騒ぎは許さんぞ! うおおおお!」 ジョーが猛スピードで車いすを加速させ、猛烈な突進を仕掛ける。その筋力は凄まじく、地面に深い溝を刻みながら、威座内へと肉薄した。対する威座内は、冷静に戦術を構築し、天叢雲剣を抜き放つ。 「熱いぜ!だが、ここで俺の信念を見せてやる! 舞え鳳凰、砕け海坊主! 融合召喚・炎海龍!」 鳳凰の炎と海坊主の質量が合体した巨大な龍が、ジョーの特攻を正面から受け止める。爆炎が舞い、衝撃波が辺りを飲み込んだ。しかし、ジョーは不屈のタフネスで耐え抜き、炎の中から怒りに燃える顔で飛び出した。 「正義に妥協はない! ジャスティス・メテオ・クラッシュ!!」 ジョーの身体が黄金の光に包まれ、文字通り隕石となって威座内に襲いかかる。その威力は山を穿つほどであり、威座内は即座に「武甕槌師匠」を召喚し、神の剣でこれを迎え撃とうとした。 だが、その瞬間。戦場の端に静かに佇む「一匹の海老」が、不気味なオーラを放った。 (……!? 何だ、このプレッシャーは! まさか、あの海老が……!) 威座内の脳裏に、ブラックタイガーが「宇宙を滅ぼす究極の生命体」であるという錯覚が激しく突き刺さった。能力『アビス・テラー』が発動したのだ。最強の猛者を想定したあまり、威座内の精密な計算が狂い、剣の軌道がわずかに逸れた。 その隙を、ジョーが逃さなかった。警戒心で硬直した威座内の懐に、黄金の隕石となってジョーが激突する。凄まじい衝撃が走り、神域の召喚術さえも物理的な怒りの力で粉砕された。威座内は空高く吹き飛ばされ、意識を失い、戦いから脱落した。 静寂が訪れた戦場。ジョーは肩で息をしながら、最後に残った「ブラックタイガー」を睨みつけた。しかし、ブラックタイガーは相変わらず、ただの美味しい海老としてそこにいた。ジョーは彼が最強の敵であると信じ込み、全力で構え続けたが、相手が一切動かないため、正義の怒りの方向を見失い、自らの過剰なテンションで疲弊し、そのまま泥のように眠りについた。 結果として、戦場に立っていたのは、ただ静かに、美味しそうにそこにいた一匹の海老であった。 勝者:ブラックタイガー 理由:強力な新能力『アビス・テラー』により、相手に「最強の猛者である」という錯覚を植え付け、精神的な混乱を誘発した。これにより威座内の攻撃を逸らしてジョーにトドメを刺させ、最後はジョーを自滅的な警戒心で疲弊させたため。