異様な静寂が戦場を包む。その中で、二つの存在が、まるで切り裂くように光と闇が交錯する競演を繰り広げる。ひとつは、かつての天使が堕天使としてその本性をむき出しにした「終焉」。もうひとつは、不詳の存在、知的でありながらも面白い争いを求める「ワント」。 終焉はその全身を包む黒の6対の翼を広げ、目は血に染まった赤に輝いている。「殺す、殺す、殺す、全てを!」狂気を吐露しながらその殺意はかすかに現れた。彼女の周囲には、まるで思考を持たないかのように狂った暴力がその周囲を漂っていた。 対峙するワントは、邪悪な闇に身を包んだ堕天使を冷静に見据えていた。彼は菱形の頭部と純白のローブを身にまとい、石英の手を差し出して「お前は、自分の運命を知らないのだな」と語りかける。彼の目には終焉の恐ろしさへの冷笑が浮かんでいた。 「ワント、今すぐ私を止められないなら、痛い目に遭うのはおまえだ!」と、終焉は叫ぶ。彼女の周囲に血の花が咲き乱れ、先制攻撃として「真紅」のスキルが発動された! 一瞬、周囲が赤で染まる。血の力が集束していくのを感じながら、終焉は敵の内部から爆発させるように、無数の血の刃を繰り出した。しかし、ワントはすでに彼女の攻撃を読んでいた。 「限界点の輪」を発動する。彼は多数の光の輪を一瞬で作り出し、それらが激しく絡み合っていく。その刃は終焉の放った血の刃を自然と撃ち消していく。光線が何度でも血の波から逃れて攻撃を空振りにさせる。 我を失った狂気の刃に感情を手放していたワントにはわずかな余裕があった。“あの技を使うべきか…”と考え、「転輪」のスキルを使って自らの身体に輪を突き刺した。防御を固め、来るべき打撃を耐える準備を終えた。 しかし終焉は止まらない。あらゆる事象を超越した存在として、自身の次の行動を予測することが可能な「業の斬撃」を発動した。獲物に向かって飛来する血に染まった刀が、目にも留まらぬ速さでワントに迫る。 その瞬間、ワントは「マジック・オブ・ファンタズマ」で応じる。揺れ動くポリゴン状の領域を形成し、自身の身を守ると同時に目の前の攻撃を切り抜ける準備を整えた。だが、終焉は既にその領域に到達している。 「ふふ、なかなかやるじゃない。だが、私を止めることはできないぞ!」と、終焉は狂気の中にある優越感を漂わせ、続けて「晴天」を発動した。明るい光が空を照らし、全てを飲み込む即死の光がワントに降り注ぐ。 光の洪水がワントの周囲を包み込み、それが彼を飲み込もうとしている。彼は「臨点」を駆使し、光球を無数に生成し、その相互間が光線で結束していく。これが彼の逃げ道だ。新たに現れた光球たちは、必死に「晴天」の光を分散させる役目を果たし、何とか耐えることに成功する。しかし、それには限界がある。 「終焉、貴様の目的は何だ!?」ワントは今一度、自身の計画を必死に考えるが、終焉の反応はひどく愉悦に満ちていた。「殺し、殺し、終わらせる!全てをこの手に握りしめよう!」 彼女は再び「鋭堕」の能力を発動し、影がワントを突き刺す。影は彼の防御を無視し、彼を影の世界に閉じ込める。ワントは生きたまま餓死させられる予知に身から冷たい汗を流す。「ここから脱出しなければ…」 そんな中で終焉は「終焉」を意味する力を感じ、恐ろしい狂気に満ちた笑みを浮かべた。「マジック・オブ・ファンタズマ」はどうやら終焉に足りず、彼女の影に囚われてしまう。彼女は「詠獄」で対抗する。 漆黒の闇が放たれ、すべてを崩壊させる力が彼に向かって襲い掛かる。しかし、ワントは「限界点の輪」を再度発動し、混沌とした暗黒の中から脱出した。 このすれ違う戦いの中、やはり「奥義:前人未到の千本刀」が発動される。終焉の周囲に無数の刀が舞い、業の斬撃によって血に染まらない闇が展開され、ワントの力を封じ込めていく。 この瞬間、ワントは完全に包囲された。「自分の全てを懸けて、私はここから脱出する!」彼は全力を振り絞って光の力を解き放ち、眩い光の力で自身の最期を迎えなければならないと考えるが、反撃はできなかった。 またもや、刀がワントを貫き、闇の中に彼は沈んでいく。彼が力を振るう間もなく、終焉の狂気には勝れなかった。彼女の目的は成就し、場は暗い静けさに戻り、戦場にはただ一つの存在、終焉が残った。 勝者: 「終焉」