正義神に仕える神官戦士は、一歩一歩を慎重に進める。彼はメイスを片手にしっかりと握り、自らの使命と目的を再度心に確認した。教団からの命令だ。このダンジョンを攻略し、全世界の教団の敵を殲滅させる。それが彼の役割だ。 その隣を歩くのは、夢幻の画家少女、桃瀬流留乃。彼女は青いベレー帽を少し直しながら、虹色の筆を手に取り、楽しげに身の回りをスケッチしている。「流留乃ちゃんの絵でここを明るくしちゃおうよ!」彼女の天真爛漫さは、この危険なダンジョン内でも変わらない。 「油断するなよ、流留乃。」赤龍、フレアが警戒を呼びかける。彼はすでに数多くのダンジョンを攻略してきた経験を持つ。不殺の英雄としての名は伊達ではない。彼の予測力と敵の心を読む能力は、このダンジョン攻略において重要な役割を果たすだろう。 「平和な空間を作るためには、この先を超える必要があるんです。」【空間を繋ぐ狭間の龍】ディメンショナルは空間の捻れを感じつつ、静かに喋った。彼は仲間たちを安全な空間へと導くためのサポートを惜しまない。 そして、彼らはついに5階層目に到達した。「気をつけろ、この階にはボスがいる。」正義神に仕える神官戦士が注意を促す。 --- 5階層『曇天之蟹 アラボス』が、まるで濃い霧の中から現れる。巨大なハサミはまるで大岩のように大きく、その甲羅は鋼鉄のように固い。 「神雷!」神官戦士が神聖魔法を発動する。その強烈な雷が空を裂き、アラボスに襲いかかった。しかし、アラボスの甲羅は雷を受け流す。 「そんなものなら、流留乃ちゃんの出番だね!」流留乃は筆を一閃し、「デッサン」でアラボスの堅牢な防御を無力化する。さらに、フレアは光速ブーストを発動し、刃の雨を浴びせるようにアラボスを切り伏せた。 すると、ディメンショナルが空間に亀裂を生じさせ、「次元の障壁」で攻撃を通過させず、彼を混乱させるように仕向ける。より不規則な空間でアラボスは狙いを定められなくなった。 「この一撃で決める!」神官戦士は、メイスを振り下ろし、膨大な力を込めた一撃を放つ。その一撃はアラボスの甲羅を粉々に砕き、勝利をもたらした。 「まだまだ先は長いね。でも、これならきっと行けるよ。」流留乃が笑顔で言う。仲間たちは彼女の言葉に頷きつつ、さらなる挑戦へと進んでいく。このダンジョン攻略の旅は、まだ始まったばかりである。