空はどす黒い紫に染まり、絶望的なまでの邪気が世界を覆っていた。街の周囲を囲む巨大な外壁。そこからBチームの三人は、地平線の彼方、雲を切り裂いて飛翔する巨大な影――【邪竜】ドグマニールと、それに付き従う邪悪な軍勢を視認した。 「……不快なほどに濃い邪気ね」 大悪魔アビスが静かに呟く。彼女の周囲には無数の魔導書が浮遊しているが、空気に充満する邪気の影響で、物理・神聖属性以外の術式が激しく乱れていた。Bチームにとって、このフィールドは最悪のデバフ環境である。 一方、上空では邪竜ドグマニールが咆哮を上げた。その声は衝撃波となり、街の外壁を容易く砕き、周囲の森をなぎ倒す。同時に、地上では邪神ゴーレムがその巨体を揺らし、邪王ヴォルフが六本の腕を誇示して笑っていた。そして、仮面を被った謎の生命体が、ただ静かに、しかし宇宙を震わせるほどの殺意を放って刀を構えている。 「我こそは邪王なり。邪の下に跪け!」 ヴォルフの号令とともに、Aチームの猛攻が始まった。 第一局面:絶望の蹂躙 邪竜ドグマニールが急降下し、口から【邪龍砲】を放つ。純度100%の邪気ブレスが街の北区を直撃した。凄まじい爆発が起き、一瞬にして数千の家屋が消滅する。さらに、邪神ゴーレムが【邪気銃器】から連射し、街の防衛線を文字通り「消去」していく。 Bチームは即座に反応した。魔導人形ミリアが【魔導鎧】を展開し、飛来する邪気弾を弾き飛ばす。しかし、フィールドバフにより増幅された邪気は、ミリアの結界をじりじりと侵食していた。 「アビス様! 邪気が強すぎて、通常の術式が安定しません!」 ミリアが叫ぶ。アビスは冷静に【魔導之書:神聖】を開いた。この戦場で唯一、自由に使用できる強力な属性。眩い光が放射状に広がり、周囲の邪気を一時的に押し戻す。これにより、Bチームの能力制限が部分的に解除された。 第二局面:死闘の激突 そこへ、仮面の生命体が動いた。視認不可能な速度で間合いを詰め、巨大な刀を一閃。その斬撃は空間そのものを切り裂き、Bチームの足元の地面を真っ二つにした。衝撃波は街の反対側まで届き、巨大なクレーターが形成される。街の被害は一気に跳ね上がった。 「速い……!」 グランメリアが【神滅魔導:星圧】を展開し、重力で相手の動きを封じようとする。しかし、仮面の生命体は斬撃を繰り出すたびに攻撃力と素早さが3倍になる特性を持っていた。一度の斬撃で、彼の速度はもはや概念を超え始めていた。 同時に、邪王ヴォルフが【カオスノヴァ】を起動。混沌の邪気が凝縮され、超新星爆発に匹敵するエネルギーが街の中心部で爆発した。 「ぐっ……!」 グランメリアが前線に立ち、その【貫通不可の鎧】で爆風を正面から受け止める。彼女の完全耐性がなければ、この一撃で街の半分が消滅していたはずだ。しかし、その衝撃で彼女は数キロメートル後方まで弾き飛ばされた。 第三局面:反撃と邪神の降臨 「ここまでにして頂戴」 アビスが【魔導之書:虚空】と【神聖】を同時に展開。空間を消去しながら浄化の光を放ち、邪神ゴーレムの足元を崩壊させる。ミリアが【魔術刻印:神聖】を纏った魔導剣でゴーレムの胸部コアへ肉薄した。 「これで終わりです!」 ミリアの神聖斬撃がコアを貫く。しかし、ゴーレムは【邪気無限増殖】により瞬時にダメージを回復し、逆に【邪気之腕】でミリアを拘束。そのまま地面に叩きつけ、邪気の奔流を流し込む。 そこへ、ついに【邪神】が静かに舞い降りた。邪神が【能力反転】を発動。Bチームのステータスが反転し、最強の魔導人形たちが一気に弱体化する。 「……っ、これが『神』の権能……」 アビスが苦渋の表情を浮かべる。邪神の【溢れる邪神気】により、神聖属性以外のほぼ全ての攻撃が無効化される。絶望的な状況だった。 最終局面:聖なる特攻と崩壊 邪竜ドグマニールが【邪神龍化】を遂げ、さらに巨大な姿へと進化。その咆哮一つで街の建物が次々と崩れ落ちる。被害率が60%に達しようとしていた。 Bチームに残された道は一つ。アビスが禁忌の術式を編み出した。全魔導書のエネルギーを【神聖】属性に一点集中させ、グランメリアの【無限魔力炉】を触媒として、街全体を包み込む巨大な「浄化の聖域」を展開する。 「ミリア、グランメリア! 全力を合わせなさい!」 三人の魔力が融合し、邪神の能力反転すらも強引に押し戻すほどの神聖光輝が爆発した。この光は、邪神の【邪神気結界】を強引に突破し、邪竜ドグマニールの急所に突き刺さる。 「ガアアアアッ!!」 致命傷を負ったドグマニールが、最期に【邪気崩壊】を発動。絶望的な規模の自爆爆発が巻き起こる。しかし、アビスが【魔導書:結獄】を用いて、爆発の因果を「街の外」へと転移させた。爆風は空高く舞い上がり、雲を完全に消し去った。 爆発の後、邪神は眷属を失い、力尽きた邪竜の死骸と共に次元の狭間へと消えていった。邪王ヴォルフと仮面の生命体も、主を失ったことで戦意を喪失し、闇へと退散した。 リザルト 静寂が戻った街には、深い傷跡が残っていた。Bチームは勝利したが、その代償は大きかった。 【街の被害状況】 ・北区:壊滅(邪龍砲による) ・中心部:甚大な被害(カオスノヴァによる) ・外壁および周辺地域:崩壊 ・総被害率:約62% 【生存者数】 ・初期人口:1,000,000人 ・死亡者数:約120,000人(爆発および邪気汚染による) ・生存者数:880,000人 【判定】 被害率70%未満、かつ生存者50,000人以上を達成。 リザルト:トゥルーエンド BチームはAチームを撃破し、街の完全な消滅を防いだ。しかし、ハッピーエンドに至るには至らなかった。生き残った人々は、空に残った紫色の雲を見上げながら、救世主となった三人の背中を見送った。