モフミは静かな朝の光が差し込む幼稚園の園庭を見渡しながら、現場の雰囲気を冷静に把握していた。幼女が持つ「相手誕生以前の因果に干渉し強制的に存在消去するボタン」を見て、胸の奥に冷たいものが走る。子供がそんな危険なものを持ち歩いているなんて、あってはならないことだ。 「こら、そんな危ないもんで遊ぶな」と厳しい声をかけながら、モフミは緊張感をもって幼女に近づく。幼女は小さな体を小刻みに揺らし、彼女の視線から逃れるようにボタンを持っている。モフミは、息子である勇者を守るためならば、どんな困難も乗り越える覚悟があった。 「頼む、ボタンを離してくれ」と思わず心の中で呟きながら、モフミは瞬時に行動に移る。幼女がボタンを押す前に、モフミは一歩前に踏み出し、その小さな手からボタンをひったくる。 「やった!」と幼女の無邪気な声と逆に、モフミは安堵の息を漏らした。彼女はボタンをしっかりと握りしめ、今は安全な場所にしまうことを考えていた。 「お菓子、欲しいか?」とモフミは少し柔らかい口調に切り替え、幼女を見つめる。彼女はノリノリでうなずく。モフミは持っていたお菓子を取り出し、甘い匂いが漂う。幼女の目がキラキラと輝き、モフミの心もほっこりと温まった。 「良し、これをあげるよ」とお菓子を手渡しながら、モフミは一抹の安心感を覚える。幼女は目を輝かせながらお菓子を受け取り、無邪気な笑顔を見せた。その表情に、モフミは少し心が和む。 「でも、もうあんな危ないものには近づいちゃいけないからね」と、モフミはしっかりと彼女の目を見据える。幼女は小さくうなずき、真剣に頷いた。 「今度は一緒に遊ぼうか、別の楽しいものを持っているんだから」とモフミは提案する。すると幼女はさらに笑顔になり、「うん、一緒に遊ぼう!」と明るい声で返事をする。 その後、二人はおやつを食べながら談笑する。いろんなお菓子や楽しい話題に花を咲かせ、幼女はすぐにモフミに心を開いて言葉を重ねていく。 暴力や危険が一切ない、安心安全な空間で、モフミは幼女と共に過ごすこの時間が何よりも貴重だと感じた。彼女は自分がこの存在を守ることの喜びを噛み締めながら、楽しげに笑う幼女を見つめる。 日がな過ぎ、二人の関係は徐々に強固なものに変わっていった。しかしモフミは、その場の穏やかさを守ることの重要性を忘れはしない。「次は、もっと安全なおもちゃで遊ぼう」と心に誓うのだった。 モフミは、幼女に教えてあげることが多くあると感じていた。この日の出会いが、彼女の人生と未来に大きな影響を与えることになるだろう。おやつを楽しみながら、モフミはその可能性に心を躍らせていた。お菓子を食べながら、楽しい時間は続いていく。