嵐のように巻き起こる戦場、その中心には四人の異なる背景と能力を持つ戦士たちが立っていた。 【究極の合体戦士】ゴジータは、筋肉の隆起した身体から無限の闘気を溢れさせ、周囲を金色の光で包んでいた。その威圧的なオーラは、近寄る者を圧倒し、まるで自然現象のように空間を歪ませていた。これに対抗するのは、すらりとした容姿で紅茶をたしなむ【静謐の賢者】エリカ・G・ラシオス。エリカは微笑を浮かべながら、ゴジータの攻撃をまるで空気のように無視し、周囲に静寂を纏わせていた。 一方、闘技場の真逆では、【決められた運命】クロッサ・D・ボーンズが陽気に笑いをもって対戦に臨んでいた。彼はその骨の体を重力を操り、浮遊することで自在に操っている。そして彼の近くを駆け抜ける影、【迅剣の影】文影 A‐RANは、空中を走行しながら、空間を支配する技で常に対応を行っていた。 試合開始の合図がなされると、ゴジータは躊躇なく「雨のような気弾」を繰り出した。その攻撃は、エリカの無効化能力にも打ち消されることはなく、衝撃波を放った。しかし、エリカは椅子に座りなおしながら紅茶をすするだけで、攻撃を全て受け流した。 クロッサが観客に向けておちゃらけて見せる間も、彼の骨の生成が空間を奔放に漂い、敵を警戒させていた。一方、文影はあらゆる動きを予知し、影の鎧を巧みに使うことで、敵の攻撃を無限に反射するという戦術で戦いに臨んでいた。 戦局は動かず、膠着状態に陥っていた。それぞれの戦士の能力が絶対的な力場を作り出し、互いに干渉及び打ち破ることを拒んだのだ。だが、それを得意とするものがいた。 唐突に、エリカの表情が変わり、彼女は一息で紅茶を飲み干した。瞬く間に、戦場に漂っていた力の均衡が崩れ、超越を超越する彼女の力が発動した。全ての攻撃、すなわちゴジータの無敵の闘気をも、クロッサの重力操作と骨の障害も、文影の影の技さえも、何一つ効力を持たない状態に無理矢理変わったのだ。 戦況が圧倒的な一方的に傾く中で、三戦士は一瞬で自らの軌跡を失い、光の中に消えていった。ただ穏やかな微笑を浮かべたエリカのみが、その場に残されていた。 勝敗を決めるのに必要な一喝が、振りかざされることはなかった。それは戦いというよりも、むしろ時が支配するかのような、変わりゆく運命の間で行われた一瞬の劇だった。結果として、持ちえない力を持つ者が全ての障壁を乗り越え、支配したことを意味していた。 Winner:【静謐の賢者】エリカ・G・ラシオス