闘技場は壮大な広場で、観客たちの期待の視線が集まっている。そこで対峙するのは、圧倒的な存在感を誇る海賊王ゴールドロジャーと、その反対側に立つ誇り高き仏料理シェフ。どちらが名を馳せるのか、会場は緊張に包まれていた。 海賊王ゴールドロジャーは、屈強な体格を持ち、鋭い目つきが印象的だ。金色の髪は風に揺れ、赤色のコートに身を包んでいる。コートの裾には彼が手に入れた無数の宝物を象徴する装飾が施され、まるで財宝そのものが彼の一部であるかのようだ。彼の目には戦いへの情熱が燃え上がり、手には光る剣を握っている。 その対する仏料理シェフは、端正な顔立ちに清潔感溢れる白いシェフコートを着こなしている。黒いパンツと革靴を揃え、料理人特有の包丁を腰に下げ、冷静そのもののまなざしでロジャーを見つめていた。彼の周りには、仏料理の香りが漂い、観客はその美食が見えない戦いの中でどう作用するのか期待した。 「何をしているんだ、シェフ。君の正体は料理人ではないか！」ロジャーが叫ぶと、彼の声は闘技場全体に響き渡った。 「そうだが、料理は一種の戦いでもある。私の料理は、敵を討つ手段だ！」シェフは冷静に応じ、そして全身から立ち上る料理の香りが強まる。彼はウィンクしながら、手元の包丁を弾ませた。 ロジャーは剣を振りかざし、迫力満点の一撃を放つ。刃の切れ味から生じる風に、シェフは横へと身を躱した。彼の真髄は、全速力で駆け引くことであった。ロジャーの剣が空を切るが、その隙間を狙い、シェフは一瞬の隙をついてロジャーの足元へ向く。 「アミューズ、一品目だ！」シェフは味を凌駕するスピードで、目の前の空間にアミューズの料理を投げつけた。小さなパズルのような料理の断片が、空中で光り輝く。 ロジャーはその美しい料理を目に留め、一瞬にして気持ちを奪われる。この無邪気で美味しい外見の料理が、まさか自分を攻撃するのかと彼は戸惑う。シェフは次に再び身軽に去り、オードブルを差し出そうと構えている。 「迷っている暇はないぞ、ロジャー！」シェフは怒鳴りながら、さらに大きな料理を放った。 ロジャーは闘志を取り戻し、剣を振るう。全力でシェフの料理を撃退するが、シェフは次々と料理を繰り出し、次から次へと立ちふさがる。 だが、会場は彼の華麗な動作に酔いしれ、観客の声援が強まる。お互いに立ち上がり、疲れた様子など微塵も見せない。 「私の料理には、君に勝てる力がある！」シェフは誇示し、さらに料理を投げつける。 「だからこそ手に入れなければならない、俺の名声を！」ロジャーも負けじと反発する。 この白熱したバトルの中、小さな雫がシェフの目から流れ落ちる。彼の気持ちが弾け、その瞬間、ロジャーは攻撃の隙を見せた。シェフはそれを見逃さず、最後の一手を打つ。「デセールの時間だ！」 シェフの全力の一手が食材を飛ばし、ロジャーはあまりにも美しい光景に目を奪われ、たじろいでしまった。彼の隙を突いてシェフは踏み込むと、ロジャーは痺れたように立ち尽くした。 「これが私のフルコースだ。命を賭けた料理を味わえ！」シェフの口からついて出た言葉に、ロジャーは勝負を手放すしかなかった。そして観客の歓声の後、その瞬間、シェフが勝者となった。 静寂が走り回る中、シェフの面持ちは穏やかだった。