かつて軍の一員として戦場を駆け抜けた男、通称『ベテラン』は、今や草臥れた壮年の体に無精髭を蓄え、暗い目が過去を物語るように沈んでいる。彼の傍らには、彼の手によって制作されたMEKANOID『リブート』が立っていた。リブートは戦場の経験を活かし、汎用性と耐久性を重視した設計となっている。その詳細な装備は以下の通りである。 機体名: リブート 右肩武装: 30mm機関砲 左肩武装: SAM-9ミサイルランチャー 右手武装: プラズマカッター 左手武装: 回復ナノマシンポッド 特殊機構: ステルスフィールドジェネレーター 脚部: 逆関節 対するは、かつて恐れられた暗殺者から、今や『掃除屋のおばちゃん』という名で暗に活動を続ける女性。彼女もまた、将来の世代のために戦う術をMEKANOID『クリーナ』として形にした。彼女のクリーナは迅速かつ正確な攻撃を可能にし、敵を素早く排除することに特化している。 機体名: クリーナ 右肩武装: レーザーキャノン 左肩武装: EMPジェネレーター 右手武装: 高周波ブレード 左手武装: 絶縁グラップル 特殊機構: 自律追尾ドローン 脚部: ホバー 辺りは静寂に包まれた廃工場。空を擦り抜けるように低空飛行していたクリーナのホバリングが、優雅に廃工場の地面に低く降り立った。掃除屋のおばちゃんは機体の中から慎重に周囲の状況を確認していた。対するリブートのステルスフィールドジェネレーターは稼働を始め、姿を消しながら工場の影に潜みつつ、標的を探っていた。 「やまない雨は無いし、アンタに明日は無いよ」 その声に反応するかのように、リブートの機関砲が稼働を始め、火花を散らしながら弾丸を放った。鋭い感覚を持つクリーナはホバリングを活かし、見事に攻撃を回避。そのまま高速で反撃に転じ、レーザーキャノンから猛烈な照射が放たれる。 しかし、この戦場でリブートの経験は伊達ではなかった。素早くステルスフィールドを利用し回避し、そのままプラズマカッターで近接戦闘へ持ち込もうとする。目覚ましい物音とともに、二体のMEKANOIDは交錯した。 クリーナの自律追尾ドローンがリブートを囲み、その動きを封じ込めようとするが、リブートの逆関節脚部はその妨害をものともせず、不規則な動きでドローンを翻弄。そして、一瞬の隙をつきSAM-9ミサイルランチャーを発射、ドローン群に甚大な被害を与えた。 「悪い習慣は、出来るだけアタシの世代で終わりにしたいんだ」 掃除屋のおばちゃんの思いを背負ったクリーナは、そこからEMPジェネレーターを発動。リブートの電子系を一時的に麻痺させることに成功した。この機に高周波ブレードでの一気呵成の反撃を狙うが、リブートは回復ナノマシンポッドで即座に機能回復を果たし、絶妙なタイミングでプラズマカッターを立て直す。 戦闘は激化し、双方の負傷が膨らみ始める中、それでも二人はその信念のために、一歩も引かない。ベテランは頭の中で無数の戦術を描き、対して、おばちゃんは経験に裏打ちされた直感で勝機を探っていた。 ついに戦局が決する時、リブートの逆関節の強みを百パーセント活かし、掃除屋の攻撃を回避しつつ、真後ろからプラズマカッターを突き刺した。クリーナは自律追尾ドローンで一矢報いんとするも、リブートの機動力がそれを凌駕し、追撃を許さなかった。 「ぐっ…アタシも腕が鈍ってきたのかい?」 最後の瞬間、彼女は笑顔すら見せたという。そして、戦場に信じられないほどの静けさが訪れた。 結果、この戦いを制したのは、『ベテラン』と彼の『リブート』であった。