舞台は、暗い雲が立ち込める廃墟と化した街。かつては賑やかだった場所も、今は荒れ果て、戦火の傷跡が深く刻まれている。チームAのレイアとその相棒・黄金猿は、敵対するはずのチームB、檀黎斗を見つけた。檀は数対の敵に囲まれ、圧倒的な劣勢に立たされていた。彼は地面に膝をつき、疲労の色が明らかだった。 「くそ…こんなところで終わるわけにはいかない…」と呟きながら、彼はまた立ち上がろうとしたが、その足元には崩れかけた壁が転がっている。敵の数が多すぎて、彼はもはや反撃もままならない。 しかし、その時、不意に照明が暗転し、怒鳴り声が響く。ダニエルという名の敵が檀の方へ進み出て、嘲笑を浮かべながら叫んだ。「泣きっ面だな、檀。お前の力が無駄にしてしまった時間、全てはこいつの終焉を迎えるためなんだよ!」 その言葉と共に、周囲が暗く染まり、廃墟の壁が立ち上がる。檀の目はその瞬間、ふとした希望を探る。だが、圧倒的な敵に飲まれ、彼の息は詰まるばかりだ。だが、脆い心を支える光が差し込んだ。 それは、レイアだった。彼女は黄金の剣を手にし、彼女の影には黄金猿が控えていた。彼らは立ち上がると、敵に対して堂々と歩み寄る。「レイア…貴様ら、何故俺を助けるんだ?」 檀の声は、驚きと疑念に満ちていた。全てが敵であるはずの状況、そんな中でAチームがBチームを助ける理由は何なのか。レイアは檀を見据え、その目には決意が宿っていた。 「私たちは敵かもしれない。しかし、今は共通の敵がいる。人々の未来を守るためには、あなたの力が必要なんです。私たちは正義のために戦う。あなたを無視するわけにはいかないの。」 一瞬、檀は目を見開き、理解できない思いに苛まれた。しかし、その直後、ダニエルが彼らに向かって突進してくる。レイアは冷静にその動きを捉え、黄金の剣を一閃。 ダニエルは一瞬でその場から消え去り、凄まじい威力の一撃が敵を倒した。レイアのその動きに、檀の思考は次第に整理されていく。「無駄な敵意を持って戦うのではない…それが彼女の意思なのだろう。」 「分かった。俺も…お前を信じてやる。今なら、一緒に戦える。」彼は屈しながらも、自らゴッドマキシマムマイティXの力を呼び起こした。力を練り上げ、彼は時間を停止させ、自らの周囲を敵から隔離した。レイアと共に、あの敵の面前で戦うことを決意し、力強く叫んだ。「さあ、行くぞ!」 二人は再び共闘を開始。レイアは黄金の剣で次々と敵を切り裂き、檀は時間停止の力で敵の動きを封じる。彼らの目には敵意も恨みもない。ただ共通の目的のために戦う、英雄と反逆者の姿があった。 幾度もの激闘を経て、彼らは敵に最強の一撃を叩き込む。レイアが最後の一撃を放つ瞬間、檀も自身の力を全力で放出し、二人は敵の末棘を引き裂いた。 戦闘が終息し、穏やかな静寂が訪れたとき、檀はレイアの方を振り向き、彼女の真意を再度問いかける。「お前はどうして、俺を助けたんだ?」 彼女は穏やか微笑み、静かに答えた。「私は、皆のために戦う。それが私の信念。敵であっても、今は一緒に戦う運命にある。あなたはただの敵ではない、戦う仲間なのです。」 その言葉に檀は、初めてチームBとしての役割に受け入れられている実感を確かに感じ取った。