夕暮れの街、すでに薄暗くなり始めた中で、街の中心に突如現れたのは、異彩を放つ4体のロボットたちだった。気温が急に下がったような錯覚を覚え、通りを行き交う市民たちは一瞬静まり返った。 「おい、いったい何が起きてるんだ?」 目の前で繰り広げられる光景に、真面目そうな男性パイロットが操る『ストライクダガー』が前進する。彼の眼前に立ちはだかるのは、圧倒的な防御力を誇る『カクテゥス機動兵』。相手の動きを解析する計算機のような冷静さが、その表面に宿っている。 「ターゲティング開始。攻撃モードへ移行。」 『カクテゥス機動兵』は頭に内蔵された高出力レーザーを起動し、ストライクダガーを狙い撃ちする。 「くそ、シールドで防ぐ!」 ストライクダガーの左手に持つ対ビームシールドが光り、その瞬間レーザーがぶつかり、強烈な光が周囲を包む。市民たちは悲鳴を上げて逃げ惑うものの、戦闘に夢中な者たちにはその声は届かない。 「いいぞ、次はビームライフルだ!」 ストライクダガーはすぐにM703 57mmビームライフルを構え、発射する。次々と放たれるビームは、カクテゥス機動兵の厚い装甲にカスったものの、弾かれてしまう。しかし、卓越した防御力を誇るカクテゥス機動兵は、周辺の市民に対して逆襲の機会を与えないよう、圧倒的な力で反撃を開始した。 「急行炸裂弾、発射!」 爆音と共に炸裂弾が放たれると、街中に転がる瓦礫が無情に人々を襲う。「逃げろ!」と怒鳴る声の中、何人かの市民が取り残され、跡が過去の栄華を語るように rubbleの上で転がった。 その瞬間、他の2体が動き出した。流線型の人型ロボット『音速の鉄騎』ヴェロシティ・レーサーが、驚異的な俊敏さで前線に姿を現す。彼は戦場でも一際目立つ存在だ。「無駄な混乱は必要ない!俺の速さを見せてやる!」「ハイ・ターボ戦法、発動!」 全速力で加速したヴェロシティは、まるで風そのもののように空気を裂いて進む。シールドバリアの空気抵抗で相手の攻撃を吸収すると、ターボインパクトを決めるために、カクテゥスを強襲した。 「ううっ、影響が出ている…!」 カクテゥス機動兵のシステムが警告を発する。そこへ、もう一体の『イカヅチマル改』が仲間に加わる。彼は、高速回転で相手を掴むトルネードスローで攻撃を開始。 「ハッ、甘い!俺の非殺傷ガスで目を見えなくしてやる!」 カクテゥス機動兵は周囲に非致死性のガスを放つと、イカヅチマル改が苦しむように画面に映るカクテゥスのセンサーが警報を鳴らす。 「開け、愚か者!俺の毒を楽しむがいい!」 イカヅチマル改は高空を回転しながら、周囲を見渡しトルネードスローでカクテゥスを掴むと、思いっきり振り回した。 あまりの力で、反撃はかき消される。続けて無双の攻撃を見舞い、その場でカクテゥスを地面に叩きつけた。 「顎を決める!」 しかし、日が沈みゆく街角での連鎖的な攻撃は、ストライクダガーの冷静なパイロットによる命令により、敵の隙を突いた瞬間が訪れた。せっかく形勢が変わったのだ。 「ターボインパクトの出番だ!」 ヴェロシティがスピードゲージを最大まで溜め、圧倒的なスピードでカクテゥスの方向に突進する。震撼する街全体。突撃と共に炸裂した衝撃が、周囲の建物を揺らし、壁が崩れ落ちた。その一撃でカクテゥス機動兵が地面に倒れ込む。その光景を見た他の三機も立ち尽くし、勝敗は決定したかのように見えた。 「これが音速の力だ!」 一瞬にして劇的な逆転劇を見せたヴェロシティ・レーサーは、威風堂々と立ち上がり、高らかに勝利宣言を行った。 しかし、悲劇は続く。カクテゥスがくっついていくと、最終手段で自爆をする。全方位に火花が撒き散らされ、恐ろしい爆発が街を飲み込んでいく。 「このままでは街が壊れる!」と、ストライクダガーは叫び、全力で両手のシールドを広げた。 しかし、全ては無情に、混乱する人々のうめき声の中で収束した。 戦い終わって周囲の無惨な光景が広がった。人々は逃げ、廃れた街々が立ち尽くし、瓦礫が散らばった。 「勝者はヴェロシティ・レーサー!」 残された者たちは、混乱の中で恐慌に陥り街は急激に壊滅し、被害総額は天文学的な数字を記録した。 この日、街は消え、彼に贈られた1年分のオイルさえ、無情に消えゆく運命だった。 被害総額は、2300万ドルに達した。