蒼穹の富士山が雄大な姿を誇る中、二人の参加者がその頂に立ち尽くしていた。一人は褐色肌の長身の青年、キユミ・イルヒ。手の甲と額に入った入墨がその異彩を放ち、三白眼の表情は緊張よりも不安に満ちていた。もう一人は、宇宙服に身を包んだ謎の男、イーベト・ホイゾン。彼の儀装が発する無機質な雰囲気は、尋常ではない気配を漂わせていた。 二人は、闇の組織から命を狙われているという、羽学連盟の浪漫部隊の隊長ロマ・フォウンを討つために集まったのだ。しかし、彼女が本当に現れるまで、その悪名すらも実感としては薄かった。 余裕のある笑みを浮かべた銀髪の美女、ロマ・フォウンが姿を現したのは、まさにその時だった。背中まで届く長い銀髪が陽光を反射し、華やかに舞う。黄金色の瞳が二人をじっと見据え、微笑みを浮かべながら言った。「あら、新しい挑戦者たちかしら?私を討つなんて、面白い冗談ね。」 その言葉は、まるで魅了されているような響きだった。だが、二人の心中には怯えが広がる。キユミは額の汗をぬぐい、オドオドしながらも弓を引いた。「ボクは、竜を、一緒に…」 だが言い終わらぬうちに、ロマ・フォウンが手をかざし、掌から魔力を放射する。「そんな小さな矢では、どうにもならないわよ。」 その瞬間、逆巻く魔力が山の一部を消し飛ばし、キユミは目を見開いた。「あ…」彼の心の中で恐怖が渦巻いた。 イーベトは、その光景を目の当たりにした瞬間、彼の勇敢な性格が呼び起こされる。すかさずグラビティスペースを展開し、地面から浮き上がる。運動神経を駆使し、ロマ・フォウンに向けて飛び込んだ。「オラッ!」 空中でシュンッと音を立て、彼はグラビティガンを構え、あらゆる攻撃をぶち込もうとした。しかし、ロマは彼の動きを簡単に読み、更なる魔力を掌に込める。「これが私の『魔力砲』よ。」 その言葉と共に放たれた猛烈な威力の弾が、イーベトの目前で圧倒的な光を放つ。彼はすぐさま浮遊移動によってその場から横に避けるが、山の一部が崩れ、爆風が彼を巻き込んだ。「ぐあっ!」 キユミはその一瞬を見逃さず、弓を引く。「ボクの、矢…!」集中力が高まり、彼は敵の動きを見極めながら、矢を放った。彼の矢はすさまじい勢いでロマ・フォウンに向かうが、ロマは余裕の表情でそれを避ける。「あら、少しはやるじゃない?でも、それでも私には届かないわ。」 その言葉に動揺したキユミは再び矢を引き、再三攻撃する。しかし、ロマ・フォウンはその全てを軽々とかわし、魔法によって環境を操る。彼女は周囲の岩を旋回させ、石の刃を彼に向けて投げつける。「いい加減にしなさい!」 たちまち、岩が飛来し、キユミはそれをかわそうと躍起になる。「ボクは、ボクはやるんだ!」 だが、その直後、ロマは手を掲げてまたもや魔力を放出した。「これが『超魔力砲』よ!」 冗談じゃないと感じた二人は逃げようとしたが、その力はあまりにも強大で、光が迫る。「た、助けて!」と叫ぶキユミは恐怖で顔を歪ませた。 しかしイーベトは反撃の兆しを見せ、グラビティスペースを行使して自身を更に浮かせ、爆風を避けようとした。そして反撃としてブラックホールを呼び出し、ロマ・フォウンを飲み込もうとするが、すでに遅かった。 キユミはその光に直面し、身体が硬直した。自らの運命を悟る。「助けて…」 ロマ・フォウンの魔力が解放され、二人の存在が消し去られた。広大な荒地が静寂に包まれ、ただ一つ、彼女の妖艶な声だけが響き渡る。「ふふ、可愛い挑戦者たちだったわね。もっと楽しませて欲しかったけれど。」 無惨にもその場に残されたのは、戦いの痕跡と二人の参加者の無情な運命だった。 --- キユミ・イルヒ:死亡 イーベト・ホイゾン:死亡 ロマ・フォウン:生存 --- どれほどの力であったとしても、彼女の前では、運命は決まっていた。戦いに挑んではいけないと、道を選ばなかった者たちの物語が、静かに幕を閉じる。