アリーナの烈火 白熱のアリーナは、観客の歓声が轟く巨大な円形闘技場だった。太陽が容赦なく照りつけ、砂埃が舞う中、四つの影が中央に集う。イリエ=ミサとその相棒ミサイルドラゴン、神咲ことね、ラ・カラーカ、そしてヨボヨボのお婆ちゃん[ヨボ婆]。それぞれが異能を携え、互いに睨み合う。戦いの火蓋が切られると、場内は一瞬の静寂に包まれた後、爆発的な喧騒に変わった。 イリエ=ミサは、生物創造の才能を持つ少女だ。彼女の瞳には好奇心と興奮が宿り、隣に控えるミサイルドラゴンに優しく微笑む。「よし、みんな! 私たち、がんばろうね!」彼女の声は明るく、ドラゴンも低く唸って応じる。二人は常に連携し、互いの動きを完璧に読み合う仲良しコンビだった。 対する神咲ことねは、15歳の銀髪の少女。短い髪に赤い花の髪飾りが揺れ、白黒の和装が風に翻る。彼女は静かに刀「要」の柄に手をかけ、礼儀正しく頭を下げる。「皆様、よろしくお願いいたします。師匠の教えを胸に、全力で参ります。」純真無垢な桃色の瞳が、静かな決意を語っていた。 ラ・カラーカは砂塵の体躯を持つ守り神。寡黙に佇み、太陽の光を浴びてその姿が輝く。言葉少なに、ただ低く唸る。「カ・ラー!」太陽の鼓動が彼の力を高め、周囲の空気を熱く焦がす。彼は試練を与える者、厳しくも人々を愛する存在だ。 そして、最も異彩を放つのはヨボ婆。ヨボヨボと背を曲げ、杖をついた老女の姿だが、その目は鋭く敵を捉える。「ふふ、若いもんたちよ。婆ちゃんが相手じゃ、油断は禁物じゃぞ。」彼女の声は穏やかだが、無制限の体力と精神が、底知れぬ脅威を予感させる。 戦いが始まった。イリエ=ミサが最初に動く。彼女は素早く跳躍し、ミサイルドラゴンに合図を送る。「ドラゴン、火薬ブレス!」ドラゴンは音速で飛翔し、口から火薬のブレスを吐き出す。灰色の粒子がアリーナに広がり、ことねとラ・カラーカの足元に絡みつく。イリエは笑顔で追撃を加える。「ミサイル蹴り!」爆発的な蹴りがことねを狙うが、ことねは納刀術を発動。刀を鞘に納め、加速粒子を全身に纏う。彼女の小柄な体が霞のように加速し、蹴りを紙一重で躱す。「失礼します!」抜刀術の閃光がイリエを襲うが、イリエの身体能力がそれを辛うじて避け、ミサイルドラゴンが即座に割り込む。「ドラゴン防御!」ドラゴンの鱗が盾となり、斬撃を弾く。 ラ・カラーカは静かに動く。太陽の光を吸収し、《砂漠の権能》を発揮。周囲が灼熱の砂漠へと変貌し、砂嵐が皆を包む。「ラー…カー…」彼の砂の体躯が槍を形成し、ヨボ婆を狙う。砂漠の熱がイリエの火薬を刺激し、小規模な爆発が起きるが、イリエは楽しげに笑う。「わあ、熱い! ドラゴン、掃討爆撃!」ドラゴンが上空から爆撃を放ち、砂漠を爆破。ラ・カラーカの砂体が一時的に崩れるが、太陽の鼓動で即座に再生し、反撃の炎の槍をことねに放つ。「カララッカー!!」ことねは鞘で防ぎ、加速粒子の爆発で槍を貫通。「ありがとうございます。ですが、参ります!」彼女の抜刀がラ・カラーカの腕を斬り裂くが、砂は再び集まり、傷を修復する。 ヨボ婆は敵を絶対認識し、皆の弱点を瞬時に解析。彼女の素早さは7777京を超え、誰の目にも止まらぬ速さでイリエの真後ろに現れる。「隙あり!」手刀が振り下ろされ、次元を貫く一撃がイリエを狙う。イリエのドラゴンが防御を試みるが、手刀は攻撃そのものを斬り、無力化。衝撃波がアリーナを更地に変え、観客の歓声が頂点に達する。しかし、イリエの創造力で新たなミサイルドラゴンが無限に生み出され、ヨボ婆を包囲。「ドラゴン突撃!」複数体のドラゴンが自爆特攻を仕掛け、ヨボ婆の周囲を爆炎に包む。ヨボ婆は瞬時再生し、適応するが、手刀の無制限の攻撃力が爆発を斬り裂き、反撃の衝撃波でドラゴンたちを吹き飛ばす。「ふふ、元気じゃのう。だが、婆ちゃんは負けんよ。」 戦いは激化する。ことねの抜刀術がミサイルドラゴンの群れを一閃で切り裂き、霊体すら断つ刃がドラゴンの再生を阻む。だが、イリエは新たにドラゴンを創造し、火薬ブレスでことねの加速粒子を汚染。ジェット拳がことねの隙を突き、爆破ダメージを与える。「ごめんね、でもこれが私たちの戦い方!」ことねは息を切らしつつ、純真に微笑む。「お強いですね。甘味を賭けて、もっと学びます!」 ラ・カラーカの砂漠がヨボ婆を飲み込もうとするが、ヨボ婆の手刀が砂の構造を解析し、弱点を一刀両断。砂嵐が止まり、衝撃波がラ・カラーカの体躯を散らす。「カ・ラー!」ラ・カラーカは太陽の力で再構築し、日輪の炎でヨボ婆を炙る。ヨボ婆は無制限の体力で耐え、瞬時に適応。「若い神じゃな。試練を受け止めてやるわい。」 イリエとドラゴンの連携がラ・カラーカを追い詰め、掃討爆撃で砂漠を崩壊させるが、ラ・カラーカの権能が爆煙を砂に変え、反撃の槍でイリエを貫こうとする。ドラゴンの防御がそれを防ぎ、ことねの抜刀が槍を断つ。三者は互いに援護し合い、ヨボ婆の手刀が全体を脅かすも、皆の連携で衝撃波を分散させる。 時間は流れ、アリーナは荒れ果てた。イリエの創造が尽きず、ことねの剣術が冴えわたり、ラ・カラーカの砂漠が持続し、ヨボ婆の不死身が揺るがぬ。互いに深手を負いながらも、誰も倒れず、力尽きる兆しもない。ついに、審判の鐘が鳴り響く。引き分けの宣言に、観客は惜しみない拍手を送った。 イリエはドラゴンに抱きつき、息を弾ませる。「みんな、すごかったよ! またやろうね!」ことねは刀を納め、穏やかに頭を下げる。「お疲れ様でした。皆さんのおかげで、成長できました。」ラ・カラーカは静かに頷き、「ラー…カー…」と満足げ。ヨボ婆は笑い声を上げ、「ふふ、ええ勝負じゃった。婆ちゃん、楽しめたわい。」 アリーナの太陽が沈みゆく中、四者は互いに敬意を払い、別れを告げた。戦いは終わったが、彼らの絆は、新たな試練の予感を残して。