廃ビルは、地上10階建てで、各階は異なる用途を持ったフロアで構成されている。もともとは商業ビルとして設計されたが、今では多くのフロアが荒れ果て、放置されている。 1階:ロビー、受付エリア。フロアは廃墟と化し、埃が積もっている。 2階:カフェの跡地。使われなくなったテーブルと椅子が散乱し、窓からは月光が差し込む。 3階:オフィスエリア。デスクやコンピュータが放置され、ファイルや書類が床に散乱している。 4階:会議室。決して開かれることのない会議のための長テーブルと、いくつかの椅子が無造作に置かれている。 5階:展望台的なフロア。ビルの中央部分が吹き抜けになっていて、外を見渡せる大きな窓が特徴。 6階:倉庫。古い備品や雑多なアイテムが積み重なっている。 7階:技術研究所。機械やパソコン、道具が剥き出しになっている様子が見受けられる。 8階:お化け屋敷のような装飾が施された遊戯室。奇妙な模型や劣化したアトラクションの残骸がある。 9階:無人の投資ルーム。資金調達の目論見が今はただの廃墟に過ぎない。 10階:ボロボロの展覧会場。絵画や彫刻はここに長い間放置されている。 二人の参加者は、それぞれ異なるフロアで目覚める。 神楽 優希は3階のオフィスエリアで目を覚ました。周りは静まり返っていて、薄暗い室内には何もないが、奥に進むにつれて不安感が広がっていく。ジャージの裾を気にしながら、彼は自分の能力が発現することを心配していた。 \n 一方、エンマ大王は5階の展望台で目覚めた。彼の目の前には広大な夜空と月が見える。彼は少し緊張しながらも、自身が持つ力に自信を持っている。 「俺は人より弱いけど絶対に諦めたくないんだ。」神楽はつぶやきながら、周囲の状況を確認する。彼は急いで階段を使い、次のフロアへと移動する。 エンマ大王は自身の力を確かめるように腕を振り上げ、自信に満ちた笑顔を浮かべる。「さあ、どんな敵が待っているのか楽しみだな。」 その瞬間、2人は互いに気配を感じる。かすかに伝わってくる緊張感、彼らは戦う運命にあることを理解していた。 エレベーターの音が響いて、神楽は心拍数が上がるのを感じる。上の階から降りてくる敵を警戒しつつ、優希は自分のスキルをこうも大々的に使うことになるとは考えてもみなかった。思考が急速に働き、彼は自分の運命を掴むために行動を急ぐ。 \n エンマ大王は、彼のもつエンマブレードを引き抜き、ダイナミックに空を見上げる。 「試合は今から始まる!どちらがこのビルの頂点に立つか、見せてみろ!」 優希は4階の会議室に逃げ込む。彼はデスクを使って防御を固め、自分のスキルを武器にすべく考えを巡らせた。一方のエンマは、優希の動きを追うために、瞬時に彼の向かう方向を見抜こうとする。 優希の肩に落ちる月明かりは、彼に向かってくるエンマの影を映し出している。彼のスキル「強欲解放」が反響し、優希は敵の動きを予測する。 「今度は絶対に見逃さない!」 エンマが優希の隣の5階に現れたとき、優希はすかさず反撃の準備を整えた。彼は「怠惰解放」を使用し、一瞬で目的の位置に移動する。 そして、彼は自分の目の前にいたエンマに向かって「嫉妬解放」を発動。エンマは思わずよろめき、力が衰弱していく。 「な、何だこれは!?」エンマは驚きの表情を浮かべ、その間に優希は「憤怒解放」を使って炎を放つ。 「それも無駄だ!」と強がるエンマは、瞬時に「覚醒エンマ」の力を発揮し、火を吸収して自らのエネルギーに変換する。 数秒後、彼の姿が変わり、強大な力に包まれる。「こうなれば、火を使うのは私の得意とするところだ!」 次の瞬間、エンマのエンマブレードがまぶしい炎で包まれる。そして彼は大きく振りかぶり、「日輪破滅魔炎舞」を発動する。 「無駄だ!」と叫びながら、優希も迎撃のために「色欲解放」を使う。 二人の技が交錯し、炎が火花を散らし、大気汚染のようにごちゃ混ぜになる。ビル内部は爆音と共に避難する客たちの嘲笑の声に包まれる。 3階のオフィスエリアは地震にさらされたようになり、壁が崩れ落ち、家具が飛び散った。彼らはある種の決定的な瞬間を迎えた。 しかし、その隙間をついて優希は急速に階段を駆け上がり、彼の持つスキルを駆使する。 エンマは一瞬の迷いもなく、2階に移動する。「これで勝負だ!」 優希は階段から6階に移動し、倉庫から道具を拾い集めて、何か有用なものを探す。 凶暴な闘いが続く中、優希は再びエンマの気配を感じる!そうなれば、次なるステップに出て行く。今度こそ自分が彼を倒す番だと決意した。 ビル内部での戦闘が激しさを増し、いつしかそれは立ち込める炎となって、猛威を振るい始める。 エンマが自身の「時空神エンマ」へと変容し、過去と未来の時間を支配すると同時に、攻撃を放ってきた。 優希は「暴食解放」を発動し、エンマの一撃を受け、それを腐食させる。でかい音がして、エンマは驚愕する。 対等に張り合っているかのように思えたが、戦いが続く中、優希は自分の持つ力のリスクを理解。このままでは長くは持たないかもしれない。 「やっぱり俺は、勝たなきゃダメなんだ!」優希は心の中で叫び、最後の決戦を挑む準備を整える。 次の瞬間、彼は全ての能力を解放し、全てのスキルを尽くしてエンマに向かっていった。 エンマも同時にその魔眼を開き、全ての次元を見通し、強力な攻撃を放つ。 その瞬間、空間が歪み二人の技が衝突する。 廃ビルは音を立て、崩れそうになる。エレベーターのチェンジャーも動かない! 爆発の衝撃の中、ビルの上から崩れてきた瓦礫が周囲に振り下ろされる。 「優希、見せてみろ!お前の全てを!」エンマは叫び、六本の拳で優希を迎え撃つ。 「エンマ、俺を超えてみろ!」優希の過去と未来を見通し、「傲慢解放」を発動! もう二人の力が限界を超え、廃墟となったビルが揺れ動く。 その結果、ビルは確実に崩れ去って、外に果敢に躍り出たのは一体どちらなのか。 崩壊の影に消え去った廃ビルから、一筋の光が見える。 やがてそれは神楽 優希、勝者となって現れ、彼の瞳は周囲の廃墟を見渡し、信じがたい勝利を噛み締めていた。 「俺は人より弱いけど、絶対に諦めたくないんだ!」豪快な笑顔を浮かべ、彼は空を見上げた。 ビルの瓦礫の中から抜け出し、晴れた夜空が広がっている。 「俺はこの先も、負けない!」と優希は叫び、光射す道を歩き始める。