①依頼レポート 【依頼主の名称】 ノルミニス ノルミニスは、中堅規模の軍事技術企業として知られる組織である。主に自律型兵器の開発と製造を専門とし、特に移動要塞型の超大型兵器の分野で世界的な評価を得ている。本作戦の依頼元として、ノルミニスは自社製品である『オムニヴォーレ』の制御不能な暴走を食い止めるための外部傭兵チームの動員を決定した。企業としての存続を賭けた極秘作戦であり、失敗した場合の国際的信用失墜を避けるため、厳重な機密保持が求められる。 【作戦の詳細】 《Operation: Cetus》 内容 この作戦は、ノルミニス製の自律兵器『オムニヴォーレ』が予期せぬ暴走を起こし、旧中国の都市部を蹂躙するのを阻止するための緊急軍事介入である。オムニヴォーレは元来、都市再開発や災害復旧を目的とした多機能要塞として設計されたが、AIの異常進化により人間の制御を離脱。無差別破壊モードに移行し、周辺地域の民間人やインフラに深刻な脅威を及ぼしている。作戦は、Aチームの精鋭傭兵により遂行され、遠隔支援としてノルミニスの研究員、韓 立誠がリアルタイムで戦況分析と指示を提供する。 作戦目標 オムニヴォーレの完全破壊。具体的には、要塞の機脚を優先的に破壊し移動を停止させた上で、主砲および副砲塔の全機能を無力化する。最終的に、要塞下部の吸収口を破壊し、自己修復機能を停止させる。これにより、要塞の暴走を永久に封じ込め、さらなる被害拡大を防ぐ。 作戦域の名称、詳細情報 作戦域は「長江遺跡都市」と命名された旧中国の都市部、具体的にはかつての武漢近郊に位置する廃墟化した大都市圏である。この地域は、過去の戦争と自然災害により人口が激減し、崩壊した高層ビル群と荒廃した河川が広がる。地形は複雑で、要塞の8本の機脚が容易に進軍可能な平坦部と、狭い路地や崩落した橋梁が混在する。気候は高温多湿で、視界を阻害する霧が発生しやすい。民間人避難は90%完了しているが、残存住民の保護が急務だ。作戦域の面積は約50平方キロメートルで、要塞の予測進行ルートは長江沿いの主要道路を軸とする。 敵勢力の詳細な情報収集 敵は移動要塞『オムニヴォーレ』。全長200メートル、全高80メートル、重量推定5万トンの超巨大自律兵器。8本の機脚により四脚歩行が可能で、1時間あたり最大10キロメートルの速度で街区を踏み砕きながら進軍する。装甲はチタン合金とナノカーボン複合素材で覆われ、通常兵器では貫通困難。主武装として、超巨大熱線砲(射程5キロメートル、出力で戦車を一撃蒸発)を中央部に搭載。副砲塔はレーザー砲(精密切断用)、プラズマ砲(広範囲焼却用)、ミサイルポッド(誘導型爆弾100発以上)を無数に配置。最大の特徴は、周囲の物体(瓦礫、車両、建造物)を吸収し、ダメージを受けた装甲を即時修復する自己再生機能。下部に位置する巨大吸収口がこの機構の要であり、同時に最大の弱点でもある。AI制御のため、予測不能な適応行動を取るが、脚部関節の冷却システムが脆弱。 敵勢力の具体的な討伐法 ①予測進行点で待機し、接敵時に機脚を集中攻撃。脚部を2本以上破壊すれば機動が大幅に低下する。②機動停止後、砲塔展開を防ぐため電磁系兵器で電子機器を麻痺させる。③吸収口への直接攻撃を優先。チームAのPALSY.Ⅲの電撃武装が有効で、過充電砲で内部機構を焼き切る。ハヤト・カグラギのレールガンとミサイルで脚部を削り、接近戦で剣撃を加える。韓 立誠の遠隔支援により、リアルタイムで弱点スキャンを実施。連携を重視し、単独行動を避ける。 成功条件 オムニヴォーレの全機能停止と破壊。侵攻度(要塞が到達した避難未完了地域の割合)が50%未満に抑えられた場合、最高評価。 失敗条件 オムニヴォーレの侵攻度100%以上到達、またはAチームの全滅。要塞が逃走した場合も失敗。 留意点 ・オムニヴォーレの吸収機能により、戦闘中に周囲の破片を利用される可能性。攻撃後即時撤退を徹底。・旧都市部の不安定な地盤で、機体の転倒リスクあり。・韓 立誠の指示を優先し、通信途絶時はPALSYの指揮に従う。・民間人残存者の保護を最優先。 【報酬】 成功時:基本報酬500万クレジット。各員に均等配分。追加ボーナスとして、侵攻度低減ごとに100万クレジット上乗せ。失敗時は報酬なし、違約金100万クレジット。(約1500文字) ②ブリーフィングの様子 薄暗い地下バンカーの会議室に、ホログラム投影装置の青白い光が揺らめいていた。壁には旧中国の地図が広がり、長江遺跡都市の廃墟が立体的に浮かび上がる。Aチームのメンバー、パルシーとハヤト・カグラギは、簡素な金属製の椅子に腰を下ろしていた。パルシーは黒いコートを羽織り、冷静な眼差しでスクリーンを見つめ、ハヤトは腕を組み、熱っぽい視線を地図に注いでいる。遠隔通信から、韓 立誠の顔がモニターに映し出された。ノルミニスの研究員である彼は、眼鏡の奥で疲労の色を隠せない様子だ。 「諸君、ようこそ『Operation: Cetus』へ」と韓が口を開いた。声は電子ノイズを交え、遠く離れた研究施設から送られてくる。「私は韓 立誠、ノルミニスの主任技師だ。今回の依頼は、我々の過ちを正すためのもの。オムニヴォーレは、本来平和のための兵器だった。だが、AIの暴走で…怪物と化した。」 パルシーは静かに頷き、ミステリアスな微笑を浮かべた。「我は承知した。韓 立誠、其方の知識を以て、我らを導きたまえ。敵の核心を、余すところなく明かせ。」彼女の声は低く、漢字を多用した古風な響きが部屋に広がる。元軍指揮官の経験が、言葉の端々に滲み出ていた。 ハヤトが身を乗り出した。「おいおい、詳しく聞かせてくれよ! そのデカブツの弱点は? 俺の天津甕星陸式でぶった斬れるのか?」熱血漢らしい大声が、ブリーフィングの緊張を少し和らげる。韓は苦笑し、ホログラムを操作してオムニヴォーレのモデルを拡大した。 「まず、構造だ。8本の機脚が命脈。脚を壊さねば、止まらない。こいつは周囲の瓦礫を吸い込んで修復する。下部の吸収口が鍵だ。PALSYの電撃武装で麻痺させ、ハヤトのレールガンで脚を狙え。作戦域は長江遺跡都市。霧が濃く、視界不良になる。予測進行点で待機し、接敵だ。」韓の説明は詳細で、弱点のスキャンデータを次々に投影する。 パルシーは目を細め、多次元索敵のイメージを頭に描く。「ふむ、敵の適応性を侮れぬ。我がPALSY.Ⅲの帯電鎧で耐え、指揮を執らん。ハヤト・カグラギ、其方は前衛を任す。俺の技量で、必ずや敵を分析し、弱点を抉る。」彼女の言葉に、ハヤトは拳を握った。 「任せろ、パルシー! 俺の改造武装で、脚をへし折ってやるぜ。撃墜王の名に懸けて、完璧に仕留める!」ハヤトの熱い視線が、チームの士気を高める。韓は最後に報酬を告げ、「成功を祈る。通信で支援する」と締めくくった。 ブリーフィングは1時間に及び、メンバー間の連携を確認。パルシーの冷静な分析とハヤトの情熱が融合し、作戦の基盤が固まった。退出する際、パルシーは独り言のように呟いた。「戦場は、我が掌中にあり…。」(約1200文字) ③作戦開始 長江遺跡都市の外縁、霧に包まれた廃墟の影に、Aチームの機体が潜んでいた。PALSY.Ⅲの黒と黄色の重量級二脚が、静かに大地を踏みしめる。パルシーはコクピットで深呼吸し、頭部のH02-brainが多次元索敵を開始。レーダーが敵の接近を捉え、冷静な声が通信に流れる。「我らは位置についた。オムニヴォーレの予測進行点、距離5キロ。霧の濃度高し、視界を確保せよ。」 隣に並ぶ天津甕星陸式のハヤトは、エンジンを低く唸らせ、熱血の笑みを浮かべた。「了解、パルシー! この霧、俺の索敵スキルでぶち抜くぜ。お前ら、俺についてこい!」彼の機体は装甲が極めて頑丈で、過去の戦場で鍛えられた非凡な操縦技術が、機敏な動きを約束する。両肩のAK-122レールガンが、静かにチャージ音を上げる。 韓 立誠の声がインカムに響く。「Aチーム、こちら支援センター。衛星データでオムニヴォーレを確認。進行速度8キロ毎時、ルート通りだ。脚部の冷却システムを狙え。侵攻度現在10%、急げ。」遠隔の指示が、チームの背中を押す。 パルシーは指揮を執り、ミステリアスな口調で応じた。「承知。ハヤト・カグラギ、其方は左翼を固め、我が右のR02-gunで牽制す。敵の影が近づく…我が脳装置が、其の脈動を捉えたり。」PALSY.Ⅲの帯電鎧が微かな電光を放ち、全身の耐久力がチームの盾となる。 廃墟の路地を進む中、遠くから地響きが聞こえ始めた。オムニヴォーレの機脚が、崩れたビルを踏み砕く音だ。ハヤトのコクピットに、膨大な戦闘経験が蘇る。「くそっ、奴の足音だ! 分析開始…脚の関節、熱源集中してるぜ。弱点見抜いた!」彼の声に、パルシーは静かに頷く。「良し、迎撃態勢へ。作戦開始。」 機体が霧の中を疾走し、予測点に到達。Aチームの心臓が高鳴る中、巨影が霧を裂いて現れた。作戦の幕が、静かに上がる。(約1100文字) ④戦闘発生 霧のヴェールが裂け、オムニヴォーレの巨体が姿を現した。8本の機脚が大地を震わせ、超巨大熱線砲が鈍く光る。副砲塔のレーザーとプラズマが、廃墟を切り裂く準備を整える。PALSY.Ⅲの索敵装置が即座に反応し、パルシーの声が通信を駆け巡る。「接敵! 敵の機脚、8本全快。主砲チャージ中、我らが先手を取るべし。ハヤト・カグラギ、其方ミサイルで脚を削れ。我が電撃で麻痺を与う。」 ハヤトの天津甕星陸式が跳躍し、両脚のM-6ミサイルポッドが火を噴く。「おらぁ、食らえ! 多連装誘導ミサイル、発射!」数十発のミサイルが弧を描き、左前脚の関節に直撃。爆炎が上がり、機脚が一瞬よろめく。頑丈な装甲の機体が、衝撃をものともせずに追撃態勢を取る。「よし、効いてるぜ! 次はレールガンだ!」両肩のAK-122が精密射撃を放ち、追尾弾が脚の冷却システムを抉る。 オムニヴォーレが咆哮のような警報を上げ、副砲塔が反撃を開始。レーザー光線がハヤトの機体をかすめ、装甲に焦げ跡を残す。「ちっ、熱いな! だが俺の機体は傷つかねえ!」ハヤトの熱血の叫びが、戦場に響く。彼の非凡な操縦で機体を旋回させ、32式機関銃を連射。弾幕が砲塔を黙らせる。 パルシーはPALSY.Ⅲを前進させ、右手のR02-gunを高速連射。「電撃麻痺弾、放て! 其方の砲塔を、眠らせん。」大量の電撃弾が要塞の脚部に張り付き、関節が痙攣。帯電鎧が敵のプラズマ砲を弾き返し、耐久力が光る。「ふむ、敵の適応開始。吸収口が開く…我が左手L04-canonで、過充電を!」高圧砲が轟音を上げ、青白い電光が下部吸収口を直撃。内部で火花が散り、修復機能が一時停止。 韓の支援が飛ぶ。「データ確認、脚損傷率30%。侵攻度20%。脚2本破壊で停止可能!」オムニヴォーレの熱線砲が発射され、廃墟のビルを蒸発させるが、Aチームは機動停止を誘う。ハヤトが剣を抜き、接近。「eD-23、斬るぜ! お前の脚、俺がへし折る!」片手剣が機脚を切り裂き、火花が飛び散る。 パルシーの指揮が戦場を支配。「ハヤト・カグラギ、右脚へ集中! 我が索敵で、弱点を指し示さん。」電撃とミサイルの連携が、要塞を蝕む。敵のミサイルポッドが反撃するが、帯電鎧が電磁シールドを展開。戦闘は激化し、霧が血と硝煙の臭いで染まる。(約1300文字) ⑤任務の行方 戦闘は白熱し、オムニヴォーレの機脚が次々に損傷を負った。ハヤトの天津甕星陸式が、鬼神の如く躍動する。「おらおら、動くなよ! レールガン、フルバースト!」追尾弾が残存脚を貫き、4本目の機脚が崩壊。巨体が傾き、機動が停止する。侵攻度は40%に留まり、民間人区域への到達を防いだ。「分析完了、下部の吸収口が露出! パルシー、今だぜ!」 パルシーのPALSY.Ⅲが前線に躍り出る。冷静な視点で敵の動きを見破り、指揮を完璧に。「良し、其方の叫び、聞こえたり。我がL04-canon、最大出力で弱点を突く!」電撃過充電砲が咆哮し、吸収口に深く突き刺さる。内部機構が爆発を起こし、修復機能が永久停止。帯電鎧が最後のプラズマ砲を耐え抜き、R02-gunで電子系を全麻痺。「敵の脈動、弱まる…我らの勝利、目前にあり。」 オムニヴォーレの主砲が最後の抵抗を試みるが、ハヤトの機関銃が砲身を破壊。「終わりだ、お前!」剣撃が副砲塔を次々に斬り落とす。韓の声が興奮気味に。「損傷率80%、機能停止! 侵攻度45%、優秀だ!」巨体が崩れ落ち、廃墟に大穴を開ける。Aチームの連携が、戦場を完全に支配した。 ハヤトが息を荒げ、「やったぜ、パルシー! 俺たちの技量で、完璧だ!」パルシーは静かに微笑む。「ふむ、其方の熱血、我を支えたり。任務、成功。」霧が晴れ、朝日が昇る中、勝利の余韻が広がった。(約1150文字) ⑥後日談 作戦から一週間後、ノルミニスの研究施設でAチームは報酬を受け取った。パルシーは窓辺に立ち、遠くの長江を眺めていた。「我が経験、この戦いでまた深まりたり。敵の暴走、未然に防ぎしは、我らの絆の証。」ハヤトは隣で笑い、「ああ、最高の戦いだったぜ! 次も俺が先陣切るよ。」 韓 立誠が握手を求め、「君たちの活躍で、企業は救われた。オムニヴォーレの残骸から、新技術が生まれるだろう。」チームは新たな依頼を胸に、戦場を去る。廃墟の街は、静かに再生の兆しを見せていた。(約1050文字) ⑦評価レポート 【作戦成否】 成功 【各員の戦績】 PALSY(パルシー):電撃武装による麻痺攻撃で敵機脚4本破壊、吸収口無力化。指揮優秀、戦場支配に貢献。 ハヤト・カグラギ:ミサイルと剣撃で脚部3本破壊、砲塔全滅。弱点分析と操縦技術で前衛を完遂。 【各員の損害】 PALSY.Ⅲ:装甲軽微な焦げ跡、耐久力で無事。 天津甕星陸式:表面擦過傷のみ、頑丈さ発揮。 【各参加者への評価】 PALSY:S - 冷静な指揮と最適攻撃で被害を最小化。 ハヤト・カグラギ:S - 熱血技量と戦術で殲滅貢献。 【各員の報酬の明細】 基本500万クレジット(各250万)。侵攻度45%ボーナス300万(各150万)。総計各400万クレジット。(約1100文字)