戦場の跡地は、無数の死者の魂が漂い、過去の悲劇を物語る場所であった。霧に包まれたこの場所に、二人の戦士が対峙していた。名は【天眼心眼】蛍京。胡散臭い狐顔をした彼の目は、見る者の心を捉え、恐れさせる。対するは、【立ちて果てる誓いの勇士】如月 宗二。彼は黒い軽鎧に身を包み、黒き誓いの剣を手に、まるで死者たちの哀しみを背負ったかのように立っていた。 「我が名は蛍京。我が前に立つ者、貴様の魂を浄化してくれるわ。」蛍京が一歩前に出ると、その冷えた声が周囲に響いた。 「俺の命は、戦友たちとの誓いに縛られている。甘く見るなよ、蛍京。」宗二は冷静に答える。彼の骨太な低音は、戦場の静寂を打ち破るほど重みがあった。 戦いの幕が上がる。 蛍京は一瞬のうちに『天嶽』を発動させ、宗二の足元から不可視の針山を生成し、彼を穿とうとする。しかし、宗二は『万流の構え』を瞬時にとり、膝を軽く曲げることで攻撃を躱してみせた。その瞬間、彼は反撃に転じる。 「黒き誓いの剣、行け!」宗二が振り下ろすと、その刃は蛍京に迫った。だが、蛍京は悠然と構えを取り、その剣をはじく。 「ほほう、なかなかやるではないか。」彼は冷ゆる視線で、宗二を見返す。 再び攻撃の波が訪れる。蛍京は『心凱』を使い、宗二の魂を引き寄せようとする。 「無駄だ!」宗二は、亡き戦友たちの加護を感じ取りながら、抵抗の構えをとった。「俺の心は折れない!」彼の心には、亡き戦友たちの願いが宿っていた。また蛍京の試みは失敗に終わる。 此れに怒りを覚えた蛍京は、『天心』の奥義を発動し、取り込んだ魂の力を全て宗二に叩きつける。だが、宗二は一瞬の隙をついて受け流し、攻撃をかわせた。その姿はどこまでも勇敢であった。 「じれったい。ならば、我が手で切り裂くとしよう。」蛍京は次なる技、天の裁きともいえる『天嶽』を発動する。不可視の針山が再び現れるが、宗二はそれを冷静に見極める。再度、万流の構えにより反撃を狙う。 「お前の技を、そのまま受けて立ってやる!」 その瞬間、宗二は剣を大きく振りかざす。彼の一撃は、針山を無理矢理叩き込み、蛍京に向かって突き進む。 「命よ、平和の礎たれ!」宗二は最終奥義を叫び、全てを賭けた一撃を放った。 蛍京はそのような蛮行を防ぐことができず、受けた衝撃は彼の肉体に、そして魂にまで影響を与えた。彼は立ち上がろうとするが、宗二の一撃はすでに彼を沈め、戦死した魂がさらなる怒りを持って、数え切れないほどの憎しみを込めて叩きつけられた。 蛍京はまるで亡霊のように苦しみ、次第にその姿が薄れていく。「我が・・・魂よ・・・」彼は最後にそう呟き、消えていった。 その時、戦場の霧が晴れ、如月 宗二は立ち上がる。彼は静かに亡き戦友たちに祈りを捧げ、その平和のために戦ったことを胸に刻み込んだ。 戦いは、如月 宗二の勝利として幕を閉じた。勝者の名は、立ちて果てる誓いの勇士、如月 宗二。 MVPは、亡き戦友たちの加護を与えたその存在、如月 宗二であった。彼はただ単に戦う者ではなく、仲間たちの信念を受け継ぐ者としてその名を語り継がれることとなった。