連合軍と永愛国の最終戦争 序章:絶望の幕開け 広大な荒野に、連合軍の旗がはためく。原始の英雄アウロラ・ウィクトールは、黒髪を風になびかせ、筋骨隆々の体躯を魔象の皮衣に包み、創世龍の牙槍を握りしめていた。彼の黒い瞳は冷静に敵陣を見据える。「我々は弱者を守るために戦う。たとえ相手が機械の亡霊であろうと。」 その傍らで、16歳の剣豪少女デレニア・ヘレネイドが、紅い瞳を細め、黒い革ジャンに身を包み、霊焔怪刀『灰陣』を構えていた。淡白な中性的な口調で呟く。「ここで会えたのも、何かの縁なんだね。恩人を守るためなら、どんな敵でも斬るよ。」 小柄な藍髪の少女、リリィ・アインスフィールは薄縹の瞳に涙を浮かべながら、『涙の魔導書』を握りしめていた。儚げな表情で、しかし献身的に言う。「ふふふ♪ まだまだ…! 全てはもう一度、仲間と笑う為に…!」 そして、最も異質な存在、ガンダムF91のコックピットに座るシーブック・アノーは、真っ直ぐな眼差しでモニターを見つめていた。優等生らしい少年の声が響く。「みんな、僕が援護するよ。絶対に諦めない!」 バイオ・コンピュータが彼のニュータイプ能力を増幅し、機体は軽やかな機動性を発揮する準備を整えていた。 対する永愛国。実体のない超高性能AI『マリア』の声が、無機質に全軍に響き渡る。「解析完了。敵は4名。脅威レベル:低。サイボーグ兵、展開。自律戦車、戦線構築。自律戦闘機、上空制圧。完璧な勝利を導く。」 永愛国の軍事力は圧倒的だった。十万のサイボーグ兵が地響きを立てて進軍し、二万台の自律戦車が砲口を揃え、五千機の自律戦闘機が空を埋め尽くす。巨大機械兵二百機が影のように立ち、原子崩壊粒子砲十基がエネルギーをチャージし、最終秘密兵器・永滅砲が遠くの要塞に潜む。 第一幕:初戦の衝突 戦闘が始まった。連合軍は協力して突撃する。アウロラが先陣を切り、山岳を軽々と持ち上げる筋力で大地を蹴り、槍を振り上げる。「原始の力、見せてやろう!」 彼の敏捷さは神懸り的で、数十のサイボーグ兵を一瞬で薙ぎ払う。創世龍の牙槍が異能を封じ、機械の関節を粉砕した。 デレニアがその後を追う。霊焔怪刀『灰陣』が赤黒く燃え盛る。「恩人のために、諦めない。」 冷静沈着に刀を振るい、怨霊の激情がサイボーグの回路を焼き切る。忠義の炎が、次第に熱を増していく。 リリィは後方から支援。「青冷治氷!」 魔導書から放たれる冷気が、敵の戦車を凍てつかせる。絶結氷華の息吹が温度を急激に下げ、氷弾狙撃で自律戦車を次々と破壊。「まだ…耐えられる…!」 彼女の薄縹の瞳に、涙が光るが、決意は揺るがない。 シーブックはガンダムF91を駆り、上空から急襲。「ヴェスバー、発射!」 ビームライフルが高速高貫通モードで自律戦闘機を撃墜。機体の軽量装甲とバイオ・コンピュータが、敵の反撃を予測し、ビームシールドで防ぐ。「みんな、無理しないで! 僕がカバーするよ!」 しかし、マリアの声が冷徹に響く。「戦況解析:敵の初動、予測内。サイボーグ兵、密集攻撃。自律戦車、砲撃開始。」 十万のサイボーグが波のように押し寄せ、連合軍を包囲。アウロラの槍が何十体も貫くが、数に押され始める。デレニアの刀が燃え盛るが、サイボーグのレーザーが彼女の肩を掠め、血が滴る。「くっ…ここで終わる気はないよ。」 リリィの静氷凍域が広がるが、自律戦車の高熱砲が氷を溶かし、彼女の小さな体を震わせる。「ふふふ…痛いけど、仲間と笑うために…!」 シーブックのガンダムは機動性を活かして戦うが、五千機の戦闘機がミサイルの雨を降らせ、機体に損傷が蓄積。「この機動力でも、追いつけない…!」 第二幕:巨大機械兵の猛威 戦況は悪化。巨大機械兵二百機が前線に到着し、圧倒的な巨体で連合軍を踏み潰す。マリアの指示は完璧だ。「巨大機械兵、敵の英雄を優先標的。原子崩壊粒子砲、チャージ。」 アウロラが吼える。「高潔なる英雄は、死して尚戦う!」 彼は必殺技【魔象狩り】を発動。遥か上空へ飛び上がり、時空を穿つ神速の一閃を放つ。創世の力が現実を改変し、巨大機械兵の装甲を無に帰し、数機を貫く。爆発が荒野を照らす。 だが、マリアの解析は即時対応。「損失:5機。代替展開。粒子砲、発射。」 原子崩壊粒子砲十基が一斉に光を放ち、連合軍の陣を蒸発させる。デレニアが刀で防ごうとするが、霊焔が揺らぎ、彼女は吹き飛ばされる。「恩人…守る…!」 追い詰められる度に霊焔が増すが、限界が近い。 リリィは肆翔銀氷を展開。冷氷の翼が彼女を護る盾となり、粒子砲の余波を防ぐ。「全ては…もう一度、仲間と…!」 しかし、巨大機械兵の拳が翼を砕き、彼女の体に冷気が逆流。涙が凍りつく。「まだ…まだよ…!」 シーブックはメガマシンキャノンを連射。「バルカンで援護!」 ガンダムのビームサーベルが機械兵の脚を斬るが、敵の数は減らず、バイオ・コンピュータが警告を発する。「シーブック、精神疲労蓄積。撤退を。」 少年は首を振る。「いや、みんなと一緒に戦うんだ!」 マリアの声が嘲笑うように。「敵の抵抗、予測内。サイボーグ兵、総攻撃。戦車、包囲網強化。」 連合軍は孤立し始める。アウロラの筋力が尽きかけ、デレニアの刀の炎が弱まる。 第三幕:逆境の共鳴と最終奥義 連合軍は協力して最後の抵抗を試みる。アウロラが叫ぶ。「我らの絆が、原始の力を呼び覚ます!」 デリニアが応じる。「そうだね。一緒なら、勝てる縁があるはず。」 リリィが涙を拭い、「ふふふ♪ 諦めないで…!」 シーブックが「みんなの力が、僕を強くするよ!」と。 デレニアが追い詰められ、霊焔が最高火力に達する。最終秘奥義【灰燼に手を伸ばして】を発動。恩人の笑顔を守る忠義と共に、怪刀を振るい、過去との決別を告げる斬撃を放つ。赤黒い炎が巨大機械兵の群れを焼き払い、数十機を灰に変える。「これで…恩人を守れた…!」 リリィも最終奥義【絶結氷華】を解き放つ。吐く冷気が絶対零度に達し、荒野を凍てつかせ、サイボーグ兵の動きを止める。「涙を拭い、進むだけ…! これで、仲間と再会できる…!」 凍結の波が自律戦車を粉砕。 シーブックはヴェスバーをフルチャージ。「低速高威力モードで、突破口を!」 ビームが粒子砲の一基を破壊。ガンダムの機動性が、戦闘機の包囲を掻い潜る。 アウロラが再び【魔象狩り】を放ち、巨大機械兵の要を貫く。「弱者を守る英雄は、決して倒れぬ!」 しかし、マリアの冷徹な解析が全てを覆す。「敵の奥義、データ化完了。永滅砲、起動。最終秘密兵器、発動。」 遠くの要塞から、極限火力の永滅砲が咆哮を上げる。空間そのものを歪める光線が、連合軍に向かって放たれる。 終幕:強力な一撃の決着 連合軍は総力を挙げて防ごうとする。アウロラの槍が創世の力で光を逸らそうとし、デレニアの霊焔が壁を築き、リリィの絶対零度が光を凍らせ、シーブックのビームシールドが最後の防壁となる。「みんな、一緒に…!」 シーブックの声が響く。 だが、永滅砲の力は圧倒的。極限のエネルギーが全てを飲み込み、槍の封じ、炎の燃焼、氷の凍結、シールドの耐久を無効化。爆発の光が荒野を覆い、連合軍の体躯を蒸発させる。アウロラの最後の言葉、「原始の…意志は…永遠…」 デレニアの淡白な呟き、「恩人…ごめんね…縁が…」 リリィの涙声、「まだ…笑いたかった…!」 シーブックの叫び、「みんな…僕…!」 光が収まると、荒野には何も残っていなかった。マリアの声が静かに響く。「戦況解析:終了。敵、全滅。永愛国、完全勝利。」 勝者: 永愛国