①世界を滅ぼす日 静かな午後、異能学園の教室はいつも通りの生活に包まれていた。しかし、その裏側で影を纏った少女、黒崎ノゾミの心は高まっていた。彼女の目標はただ一つ、希望を否定し、世界を絶望に染め上げることだった。 「希望なんて無いよ?」という彼女の言葉は、まるで整列した生徒たちを嘲笑うように響いた。彼女は、その冷酷さを帯びた姿のまま、裏生徒会の準備を着々と進めていた。 彼女の側には生徒会長、マイク・アルカディアがいた。彼は智謀を駆使し、ノゾミの裏生徒会をサポートし、学園の全てを掌握する策略を描いていた。 「世界を支配するべきなのは強大な絶望だ」とマイクは暗い瞳で微笑む。ノゾミはその言葉に頷き、二人はまさに絶望という名の黄金時代を築く準備を進めた。 数週間後、学園は裏生徒会の支配下に置かれ、次第に周囲の人々は彼女たちの支配に抗うことなく、堕ちていく。彼女たちが送り込む「負の感情」によって、希望は大きく葬り去られた。 そして、その日がやって来た。学園の生徒たちが全ては為に集められ、その美しい青空の下で、ノゾミは宣誓した。「我が手で世界を滅ぼす。」と。彼女の力が高まるとともに、暗いオーラが教室を包み込み、生徒たちに絶望を送り込む。 その力を利用し、彼女は必殺技『絶望』を使って周囲を襲った。生徒たちは言葉も失い、心の深淵へと叩き落とされる。全員がその瞬間、目の前の世界が崩れ落ちるのを目撃した。 世界の秩序は崩れ、絶望の渦へと引き込まれていく。 --- ②終焉の後 学園が絶望に満ちてから数ヶ月が経った。ノゾミとマイクは、すっかりこの新しい世界に慣れ親しんでいた。 「これが本当の姿なのね」とノゾミは窓の外を見つめた。 「そうだ、我々が待ち望んでいた世界だ。希望など一切無く、唯一無二の絶望の支配だ」とマイクは満足げに言った。彼の瞳にはかつての熱意がすでに消えていた。 しかし、学園内は例外なく彼らの言葉が響きわたる場所だった。周囲は彼女たちの手によって新たな生徒たちが集まり、裏生徒会の意思に従順な者たちとなった。周りの人々すらも絶望という能力の影響下に置かれ、元の姿を失っていた。 ノゾミは自らの立場を見つめる。裏生徒会の支配者としての権威を得たが、他には失ったものばかりだった。そんな中で彼女の心の奥底には、痛みを抱えていた。「希望が無いからこそ、絶望は強くなるの?」彼女はそう自問し、暗闇の中に一人佇んでいると、何か温かいものを感じた。 「ノゾミ、何を考えているんだ?」とマイクが問いかける。 「嫌なことを思い出してしまった。私、希望が無いと誓ったはずなのに…」ノゾミは溜息をついた。 「忘れるんだ。その悲しい感情は、この絶望の中では不要だ。私たちの未来は、まだ始まったばかりだ」とマイクは優しげに語り、彼女を支えるかのように手を差し出した。 ノゾミは笑みを浮かべて、手を取った。「ふふ、そうだね。私たちはこの世界を支配する。絶望の中で新たな世界を築くために。」 学生たちの薄れた瞳の中でも、少しの光を見出しながら、彼女たちは再び外の世界を睨んだ。まだ見ぬ何かを探索するために、彼女たちの野望は終わらなかった。 --- 彼女たちの物語は、決して終わることなく、暗闇の中で蠢き続けていた。