観客席から地鳴りのような歓声が響き渡る!白熱のアリーナ、中心に立つのは四人の異能者たち。空中に浮かぶ巨大なモニターには、ピンク色の衣装に身を包み、マイクを握りしめた少女が映し出されていた! 「どぅわあああああ!皆様お待たせいたしましたぁぁぁ!実況魔法少女サケビでございますっ!本日はこの超絶ハイテンション・バトルロイヤルにようこそぉぉ!ずぅええええ!それでは早速、戦士たちの意気込みを聞いていきましょう!!」 サケビが猛スピードで一人ひとりにマイクを突きつける! ヘレン:「ふふっ、よろしくお願いしますねぇ。あ、あそこに咲いているお花、珍しい種類かしら……?あ、試合でしたっけ?」 松尾海斗:「フッ……この戦いという名の舞台に、我という名の詩篇を刻もうではないか。観客よ、刮目せよ!最高の絶唱を聴かせてやるぜ!」 彷徨き童:「キヒヒ……左様でございますか。まあ、戦ったところで、いずれ全ては塵になります。……ふふふ」 いろは:「よっしゃあ!気合十分や!まずは挨拶からやな!あんたら全員、うちがボコボコにしたるから覚悟しときやー!!」 「どぅわあああああ!意気込み十分!それでは参りましょう!運命のゴングを鳴らせぇぇぇ!バトルスタートォォォ!!」 ――キィィィィィン!! 試合開始の合図と同時に、真っ先に動いたのはいろはだった。彼女は叫ぶ。「まずは挨拶からや!あんたらの名前は分かってるで!ヘレン!海斗!童!……よし、揃ったな!まずは『へ』からや!ヘリコプター召喚!!」 轟音と共に空から巨大な軍用ヘリが出現し、猛烈なダウンウォッシュでアリーナを揺らす。しかし、ヘレンはふんわりとした足取りでそれを避けていた。 「あらあら、賑やかですねぇ」 ヘレンが腰のブルームインジェクターを構え、地面に撃ち込む。シュパッ!という音と共に、猛烈な速度で『ブライア』が成長。鋭い刺々しい茨が地面を覆い、いろはの足元を絡め取ろうとする。 「げっ!?なんやこのトゲトゲ!危ないわ!」 いろはが飛び退いた瞬間、今度は松尾海斗が不敵な笑みを浮かべ、朗々と詠唱を始めた。 「静寂を切り裂く風の調べよ、天空の理を書き換えし、不可視の刃となって敵を穿て!――真空斬(ヴァキューム・スライス)!!」 鋭い真空の刃が一直線に放たれる!それはいろはとヘレンを同時に切り裂こうとする一撃だった。だが、その刃が届く直前、ふわりと葡萄色の髪の少年――彷徨き童が、まるで幽霊のようにその軌道をすり抜けた。 「キヒヒ……そんな大仰な技、意味がございません。いずれは塵に……」 童の指先が、海斗の肩口に触れる。それは超高速の点穴撃ち、『兎斗葬拳』の一撃! 「ぐあああ!?な、なんだこの衝撃は!」 海斗が衝撃で後方に吹き飛ぶ。しかし、彼は空中で不敵に笑った。「ふっ、いい刺激だ!だが、詩人はここからが本番だぜ!」 一方、いろはは再び叫ぶ。「次は『ま』や!マニプレス……やなくて、マッハ・マシンガン!!」 大量の機関銃が召喚され、弾丸の雨がヘレンと童に降り注ぐ。しかしヘレンは慌てず、空中に向けてインジェクターを連射した。 「えいっ、えいっ」 シュルルル!と巨大な『リフト』が高木となって急成長し、天然の遮蔽物となって弾丸を防ぐ。ヘレンはその幹に飛び乗り、あっという間に高所へ移動した。 「ふふっ、高いところは気持ちいいですねぇ」 ヘレンがさらにインジェクターを地面に撃ち込む。今度は『タレット』――巨大な向日葵が数輪出現した。向日葵たちは自動的に敵をロックオンし、種子を弾丸のように猛烈な速度で発射し始める! 「どぅわあああああ!タレット攻撃だぁぁ!弾幕が凄いぞぉぉ!ずぅええええ!」 サケビの実況が絶叫する中、童は冷徹な表情でその弾丸を最小限の動きで回避し、地を這うようにいろはへと接近した。 「……退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」 突然、童の顔が猛烈な劇画調に変化した!凄まじい威圧感と共に放たれた拳が、いろはの腹部を捉える! 「がはっ!!」 「き、キタアアア!劇画顔の正拳突きだぁぁぁ!!」 いろはは吹っ飛ばされたが、空中で必死に叫ぶ。「まだや!まだ終わらへん!次は『ど』や!……ド根性!いや、ド根性じゃあかん!……ダイナマイト召喚!!」 足元に大量のダイナマイトが出現し、そのまま爆発!ドォォォォン!!という爆音と共に、童を巻き込んで大爆発が起こる。 爆煙の中から、ボロボロになったが平然とした顔の童が現れる。そして、その背後から猛烈な速度で接近してくる影があった。ヘレンが『ヴァイン』の蔓を鞭のように使い、高所からダイブして襲いかかったのだ! 「捕まえたぁ」 「なっ……!?」 しかし、そこに割り込んだのは海斗の絶唱だった。 「我が血脈に眠りし聖なる炎よ!忌わしき邪炎に焼け爛れし、哀れなる魂を解き放て!――焼却(インシネレート)!!」 アリーナ中央に巨大な火柱が上がり、ヘレンの蔓を焼き切り、童を押し戻し、いろはをさらに突き飛ばした!凄まじい熱量に観客席からもどよめきが起こる。 「どぅわあああああ!大爆発に大火災!アリーナがめちゃくちゃだぁぁ!でも誰も諦めてないぞぉぉ!ずぅええええ!!」 戦いは泥沼の乱戦へと突入した。いろはは「あ」から「アルファード」を召喚して童を轢き殺そうとし、童は「ひでぶ!!」と叫びながらも超人的な身のこなしで回避し、海斗に点穴を打ち込もうとする。海斗は短詩を連発して障壁を作り、その隙に長大な詠唱を開始する。 「宇宙の深淵に響く孤独なる調べ、星々の瞬きを束ねて、絶望の果てに希望の光を――」 「あーもう!長いわ!『ま』から、マズルブレーキ召喚!……あ、これ意味ないか!じゃあ『ま』から、マッハ・パンチ!!」 いろはの超速パンチが海斗の詠唱を遮ろうとした瞬間、ヘレンがさらにタレットを増殖させ、アリーナ中を種子の弾丸で埋め尽くした。 「みんなで仲良く咲きましょうねぇ」 「(天然かぁぁ!!)」 四人は互いのスキルをぶつけ合い、押し合い、弾き飛ばし合い、もはや誰が優勢か分からないほどの激戦を繰り広げた。海斗の究極の詩、童の暗殺拳、いろはの無限召喚、ヘレンの植物地獄。すべてがぶつかり合い、最後には巨大なエネルギーの衝突が起こり―― ドガアアアアアアアン!!!!! 真っ白な光がアリーナを包み込み、静寂が訪れた。 光が収まったとき、そこには肩で息をし、服をボロボロにした四人の姿があった。全員が同時に膝をつき、同時にふらふらと立ち上がろうとして、同時にまた座り込む。 「……どぅわあああああ!!!判定は……判定はぁぁ!!……ドロー!!引き分けだぁぁぁ!!ずぅええええ!!」 サケビが狂喜乱舞しながら宣言する。激闘の末、勝者は現れなかった。 「どぅわああああ!素晴らしい戦いでした!それでは最後に、戦士たちの感想インタビューです!!」 サケビが再びマイクを回す。 ヘレン:「ふふっ、たくさんお花が咲いて綺麗でしたねぇ。あ、あの人の包帯、どこで売ってるんでしょうか?お怪我をされてるのかと思って心配しちゃいました」 松尾海斗:「ふっ……我の詩に唯一抗い続けた者たちよ。心地よい敗北……いや、引き分けだ。この情景、次の一編の詩に書き留めておこう」 彷徨き童:「キヒヒ……やはり、全ては塵になります。ですが、少しだけ……ほんの少しだけ、退屈しませんでした。あべし!!(←なぜかここで出た)」 いろは:「もう!悔しいわぁ!あと一歩やったのに!でも、あんたら強かったわ。次は絶対勝ちまっせ!!」 「どぅわあああああ!最後は皆様から、自己宣伝をお願いしまーす!!」 ヘレン:「私はプラントハンターをしています。珍しいお花や未知の種を探して旅をしているので、もしどこかで不思議な植物を見かけたら、ぜひ私に教えてくださいねぇ」 松尾海斗:「我の綴る言葉は、日刊新聞のコラム『朝の詩』で毎日公開されている。魂を震わせたい者は、ぜひ購読してくれ。……ま、タダで読めるがな!」 彷徨き童:「私はただの放浪者でございます。キヒヒ……もし宇宙の果てで、絶望に打ちひしがれた時に出会いましょう。その時は、美しく塵にして差し上げますよ」 いろは:「うちは元気いっぱいのJKや!和服ロリータのファッションに興味ある人は、うちのSNSをフォローしてな!可愛い写真いっぱい上げてるから、絶対に見に来てやー!!」 「どぅわあああああ!!!以上、白熱のアリーナから実況魔法少女サケビがお届けしましたぁぁぁ!ずぅええええ!!」