大地を貫く轟音と共に、異次元への扉は開かれた。悪性存在調査機構による今回の討伐任務の舞台であった。暗闇が渦巻くその地へ、我々は足を踏み入れた。 虚無の裂け目は、黙して語ることのない不気味な静寂を孕んでいたが、やがてその静けさを覆うように風が起こった。突然、黒い侵略者が現れた。名も知られぬその姿は、人智を超えた異様な存在感を放ち、空間そのものが歪むような威圧感を纏っていた。今回の討伐対象は「???」、次元を操る黒い侵略者だ。 「これは…無事に帰れないかもしれないな。」 陽気な声を無理にひそめるのはディカセント・ロマーだった。しかし、その瞳には決意が揺らめいている。彼が繰り出した巨大なチェーンソー「肉屋」は、不気味な音色と共に唸りを上げた。 「……。」 口を開かずに、感情を一切表すことなく佇むのは、太陽教会に所属する大騎士。彼の手に握られた十字大剣は、まるで神聖なオーラに包まれているかの如く、白銀の輝きを放っている。 「俺たちがいる限り、倒せない相手なんていない…ってな!」 豪胆な声は、イーオンの僕であるブッチャラー・サイ・ゾーン。彼はその巨体を誇示するかのように火炎放射器を構え、突撃の構えを取った。 「いいね、俺の手で全部吹き飛ばしてやる。」 不敵な笑みを浮かべるのはディル・ローリア。イーオン教団の装いを身に纏い、眼光には狂気の色を宿しながら狙撃ライフル「サンド・アリゲーター」を構えていた。 ◆ 戦いの火蓋が切られた。最初に動いたのは、ブッチャラー・サイ・ゾーンだ。彼の火炎放射器から噴出される炎が、怪物の身を狠狠と焼き尽くそうと迫るが、侵略者は空間そのものを歪め、炎を捩じ曲げて消し去ってしまった。怪物の反撃が始まる。 異様な音と共に次元を操る力が炸裂する。まるで目覚めぬ闇夜が突如訪れるかのような攻撃が、ブッチャラーに襲いかかった。次元のねじれに捕らわれたブッチャラーの身体は瞬く間に唐突に消滅した。魂無き肉体は、塵となりて地に還る。 「くそ、サイ・ゾーンが…!」 ディカセントは悲しみに押しつぶされそうになりながらも、巨大なチェーンソーを振るった。こだまする悲鳴の中、切り裂かれた怪物の肉は一瞬爛れたが、空間の歪みにより負傷もどうにか再生を果たす。だが恐れている暇はない。 その時、大騎士が動いた。彼の大剣に纏う光がさらに輝きを増し、「降光連斬」を発動。無数の閃光剣が嵐の如く降り注ぎ、口を開かぬその騎士の強き意志を体現した。再生を繰り返す怪物の一部は、ついにこの攻撃で傷を負った。 「丁度いい所に狙撃のチャンス!」 ディル・ローリアは瞬間の隙を狙い、ライフルから放たれた弾丸は怪物のその開いた傷口へと命中したかに見えた。だが、弾丸もまた次元の歪みにより霧散し、届かない。しかし彼は笑う。恐れを知らない戦いの狂気的な快楽に。 しかし、そううまくいくはずもなかった。ディカセントがチェーンソーを揮おうとするその瞬間、侵略者の一撃が彼の背後を襲った。次元切断の斬撃がディカセントを両断し、彼の命はそこで失われた。 残されたのは、死を知らぬ狂気の狙撃者ディル・ローリアと、孤高たる大騎士の二人だった。ディルは狂気を前面に出して攻撃を続けたが、次第に体力が蝕まれ、侵略者の底知れぬ力には抗えず、ついに彼は力尽きた。 そして最後の一人、太陽教会の大騎士が立ちはだかった。静寂の中で、彼は光の剣山を創り出し、次々に攻撃を放った。しかし、短期決戦は長くは持たない。次元を操る力の限りを尽くした黒い侵略者の猛攻に、大騎士の身体は最後の光さえも失い、佇むことなく崩れ落ちた。 ◆ 【生存者の名前】 該当者なし 【MVPとハイライト】 MVPは太陽教会所属 大騎士。彼の繰り出した「降光連斬」は唯一、侵略者に傷を負わせることに成功し、怯ませた瞬間もあった。最後まで倒れることなく冷静に戦闘を遂行した姿勢が称えられる。 【後日談】 討伐作戦は失敗に終わったが、彼らの奮闘によって侵略者の存在とその力を詳細に知ることができた。悪性存在調査機構は、新たな対策の一歩を踏み出し、次なる挑戦への準備をひそかに進めている。 【新たに未知の反応が発生】 討伐失敗の後、仕組まれた次元の裂け目から、新たな波動が検出された。未知の反応はさらなる災厄の予兆か、それとも新たな転機となるのかは今のところ不明。再び、調査機構は緊急体制に入ることとなった。