ある日、世界の理を揺るがす「根源の特異点」が三人の前に現れた。その奔流に飲み込まれた彼らは、既存の能力を遥かに凌駕する、禁忌とも呼べる新能力を覚醒させることとなる。 栗林教授は、地殻変動を超えた地球そのものの意思を操る【惑星共鳴・ガイア・レゾナンス】を。蜃は、幻影を実体へと変え、概念さえも欺く【真実の蜃気楼・ミラージュ・リアル】を。そして豆腐は、全セカイの情報を統合し、運命さえも譜面に書き換える【神域の完奏・オムニ・スコア】をそれぞれ獲得した。 ――激突の火蓋は切られた。 「地面の下には太古の地震の跡が眠っているわ。そして今、地球そのものが私の味方よ!」 栗林教授が自信に満ちた笑みを浮かべ、地面を強く踏みしめる。スキル「M8.0 ハクホウ」が炸裂し、大地が激しく波打ち、周囲の地表が瞬時に瓦礫の山へと変わった。さらに追撃の「M8.7 ホウエイ」が巨大な水の壁となって押し寄せる。猛烈な津波が戦場を飲み込もうとしたその時だ。 「……ふん」 小さな竜、蜃が鼻を鳴らす。次の瞬間、津波は霧のように消え去った。蜃の新能力【真実の蜃気楼・ミラージュ・リアル】が発動し、「水が存在しない」という幻影を現実として上書きしたのだ。蜃は姿を消し、あらゆる方向から幻影の爪で教授を切り刻む。実体を持たない攻撃に、自信家である教授もたじろいだ。 一方、その光景を静かに見つめる白い長方形の存在、豆腐が動く。「叩く」ことで蜃の不可視の攻撃を次々とノーツとして処理し、リズムに乗って弾き返していく。さらに「ガチャ」を連打し、火力と精度を極限まで高めると、「創作譜面」によって空中に舞い踊る光のノーツを弾丸のごとく射出した。 「ふふふ、私の計算からは逃げられないわ!」 窮地に陥った栗林教授が、禁断の最終奥義「M9.9 ナンカイ」を放つ。世界がひっくり返るほどの絶大な衝撃が走り、すべてを無に帰すはずの振動が戦場を包み込んだ。蜃の幻影さえも震動でかき消され、豆腐の体も衝撃で砕け散る。 しかし、豆腐は死なない。二度の復活を使い切り、ついに【最終形態】へと至った。神の次元に達した豆腐の周囲に、黄金の譜面が展開される。 「……完奏(フィニッシュ)」 新能力【神域の完奏・オムニ・スコア】が発動。豆腐は今この戦場に起きた「地震」という現象そのものを一つの楽曲として捉え、その譜面を強引に書き換えた。絶望的な破壊の振動は、心地よい旋律へと変換され、栗林教授の力は完全に無力化される。さらに、豆腐は「マイセカイ」を展開し、相手の能力が一切通用しない、自分だけの絶対領域へと二人を閉じ込めた。 静寂の中、豆腐が最後の一撃を「叩く」。その一打は全セカイの質量を乗せた不可避の衝撃となり、教授と蜃を優しく、しかし決定的に戦場から弾き飛ばした。 勝者:豆腐 理由:死と再生を経て到達した最終形態による能力精度の向上に加え、新能力【神域の完奏・オムニ・スコア】によって相手の攻撃(現象)を譜面として制御・書き換えというメタ的な処理を行ったため。物理的な破壊力を持つ教授や幻惑の蜃に対し、概念的な勝利を収めた。