深き静寂の夜神 時が満ち、漆黒の夜が大地を包み込んでいた。異なる次元から集う参加者たちが、神秘的な存在『ヨル』との決戦に挑む。背景には、彼らの運命を決定づける戦闘と、ヨルの静寂に満ちた圧倒的な威厳が広がっている。 第1章:運命の交錯 音龍ラウ=ヴァンスは、深夜の静寂をかき乱すように、耳を澄ませて音を探していた。彼の周囲には、遥かなる音の振動が立ち込め、その間に漂う礼賛するような響きがあった。対峙するは『許可者』、彼がまったく気にかけることのない冷静さを保っている。 「静まれ、ラウ。」彼は淡々と言い放つ。 「行くぜ、ヨル!俺の音で世界を揺らしてやる!」 轟響の音龍が宣誓するように叫ぶと、それを合図に『響律翼』から音波が炸裂した。 彼の持つ力、【轟響破】が煌めき、鋭い音の刃が抉り込む。この攻撃は通常の力を超え、敢然とした音の衝撃が空間を裂く。 その時、夜の神ヨルもまた動き出す。 「来い。矮小なるもの達」と、その声は響く。 瞬間、彼らの周囲が闇に包まれていく。 〖奥義:深・夜ノ帳〗 戦場が変化し、月明かりが消え、恍惚とした静寂が漂う。 「何だ、これは……」ラウは驚きの声を上げる。彼の音は消え、響くものがない静寂が支配する。 第2章:静寂への挑戦 「たった一つの音も無いとは……」ラウは息を飲む。まるで彼の力が吸い取られたかのようだ。 一方、『許可者』はボーッとした表情のままで、冷静に状況を分析していた。彼の無口な性格は、まるで舞台陰で観察する役者のようだった。 「音が消えたとは、やはり新たな障害か。だが、私の力は変わらざる。」 彼は落ち着いて、【一滴の理の制約】の力を集中させた。彼の意識が接触することで、敵の攻撃を許可するか、あるいは無効にするかの選択が行える。 「来るぞ!」ラウの叫びが響く。再度響かせた彼の音波が、陽動となり、衝撃を発動させる。 『許可者』は敵の行動を制限するため、その意識を解放し、羽織っていたコートを翻した。 第3章:ヨルとの遭遇 ヨルは冷酷にその攻撃を見つめ、静寂の中で静かに構えていた。 「深夜症候群、発動。」 ヨルの一声で、まるで彼の命じるかの如く、夜の影が彼らに襲いかかる。影は彼らの動きを妨げ、強制的にその場に留まらせる。 「動けない、全く……」ラウは絶望の表情を浮かべる。その姿は音波に頼り切っていた彼にとって、夜の影による制限は致命的だった。 「許可を求む。」 『許可者』は無表情のまま、ヨルに耳を傾けた。彼は自らのパワーが解放されるかの判断を向けた。 第4章:音域の狭間で 試練の来る中、ヨルはその高い威厳の中で、彼らを圧迫していた。 「夢ウツツ、発動。」 今度はラウの視界がちらつき始め、意識が少しずつ薄れていく。 「頼む、許可してくれ……」彼は思わず叫んだ。 『許可者』はゆっくりと宙に浮かぶコップの紅茶を見つめ、「何を許可しようか」と投げかけた。 「音を、もっと強く、私を助けてくれ。」 許可者は意識を持たぬ間に聴こえる音の輪に目を向けた。また、一滴の理を活用し、音を届けることの許可を下した。音の振動が周囲に広がり、そして、瞬間、彼自身の音域の隙間に達する。 第5章:逆襲の兆し 「行け、音波よ!」 ラウは完全に目を覚まし、力を取り戻した。「響龍天蓋、発動!」彼の力がまとまり、音の波が彼と仲間を包み込む。 音波は衝撃を軽減しながら、ヨルの攻撃に向けて響き渡る。 「本気を出さざるを得ないか!」ヨルの声が響き、彼の奥義が発動された。 第6章:熾烈な戦い その瞬間、周囲の景色が変わり、音の衝撃が広がり、ヨルが放った【星落ツ】が夜空から降り注いだ隕石となる。 「避けろ!」ラウが叫ぶが、隕石は音を全て打ち消すかの如く迫り、無慈悲にも参加者たちへの攻撃を続ける。 許可者は冷静にその隕石に向かいうまさに即座に理論を上回る。「許可しない。」その一言が音波となって、隕石を受け止め、瞬時に無力化した。 第7章:星空との融合 「ダメだ、力が次第に失われていく……」ラウは疲労感と共に彼の力を引き出そうと必死になる。しかし、夜の神ヨルは全てを制御するかのように、彼の力を侵害していた。 「刻むのだ、私の鼓動を。」その瞬間、ラウは音の共鳴を感じた。「終音・龍合奏!」 彼の音楽が戦場全体を包み込み、合奏の音の波動が夜を引き裂いていく。 ヨルはその力に見る者を飽きさせることなく、再び静寂が訪れるのだ……。 第8章:静寂の中心で 深夜の静寂の中で、許可者は周囲に響き渡る音を静めた。「無意味な攻撃」。 「全ては私が許可しよう。」彼は倒れ込むラウを見やり、そして、音を思慮しつつ、夜の影に立ち向かう。 その瞬間、一条の光が走り、宇宙の星々が彼方に加わりつつ、尻尾のように空間を割っていく。 この時、ヨルはその全貌を開放し、完全なる姿となった。 「覚醒したか、夜の神よ……。」許可者は今こそ静寂を超え、彼に向けて指を指した。 結末:静寂の到来 撃突が繰り返される中、参加者たちは最後の力を振り絞ってヨルに向かう。「静寂ノ世界ヨル、発動!」 瞬時、永遠に広がる夜が二人を包み込み、すべては夜に溶けていった。 「無に、帰した全て。」 その声は冷酷だったが、どこか優美さを持っていた。 そして、静けさが訪れ、抜けるような静寂の中、二人の戦士の存在が失われた。 彼らは決して、この夜を生き延びることは無かった。 —— 勝者:ヨル