参加者2名VSヴァリアントの死闘 混沌の渦巻く戦場 荒涼とした大地に、異様な存在が佇んでいた。ヴァリアント──無数の顔面が集合した、理解不能の怪物。その体躯は男、女、少年、少女、老人の顔が渦巻き、互いに囁き合い、嘲笑うように会話する。圧倒的実力を持つそれは、誰も敵わぬ絶対者として君臨していた。 対峙するのは二人の戦士。【奇しき者】刃と、條羅 扒哉。刃は龍の角を生やし、白い翼を広げ、鋭い鉤爪と蛇の尾を持つ黒髪の男。白眼が敵を冷静に分析する。一方、扒哉は蒼髪の麗人で、狐尾を揺らし、黒刀を携え、怪しく燃える上半身を晒す。無口で怜悧な秀才だ。 ヴァリアントの無数の顔が、二人を睨む。「ふふ、面白い獲物だね」「いや、ただの塵だよ」「さあ、遊ぼうか」人格たちが交錯する声が響く。戦闘が始まった。 刃の超予測と扒哉の糸菱 刃は瞬時に状況を分析。ヴァリアントの動きを常時解析し、攻撃を予測する。ヴァリアントの片手が無数に伸び、空間を歪めて襲いかかるが、刃は最適に対処。敵の攻撃を利用し、超反射で鉤爪を閃かせる。隙を創り、ヴァリアントの腕を斬りつけるが、傷は即座に再生する。 一方、扒哉は無口に黒刀を構え、【糸菱】を発動。触れると糸を吹き出す撒菱が場に漂い、ヴァリアントの動きを封じようとする。ヴァリアントの顔々が嘲る。「そんな糸で私を縛れるか？」「甘いな、少年」ヴァリアントは軽く対処し、猛攻を片手間で捌く。理解度：刃 20%、扒哉 15%。二人の為人を、戦いながら探る。 刃の翼が風を切り、蛇の尾でヴァリアントの足を絡め取る。扒哉は【玖流牙突】を放ち、激流のような九連続突きで攻撃を受け流し、急所を狙う。ヴァリアントの体が揺らぐが、傷は浅い。「ほう、連携がいいね」「だが、まだだ」人格たちが会話する中、ヴァリアントの反撃が始まる。無数の顔から放たれるエネルギーが二人を襲う。 逆境の覚醒 刃はヴァリアントの絶技を受け、絶命寸前に追い込まれる。体が引き裂かれ、血が噴き出す。だが、不撓不屈の精神で逆境を超克。超覚醒し、秘技【月華之舞】を発動！ 流れるような斬撃の舞で、ヴァリアントの能力を凌駕し、完膚なき殲滅を試みる。白い翼が月光のように輝き、両腕を交差して重刃を放つ。ヴァリアントの本質を両断する一閃！ 同時に、扒哉も瀕死に。黒刀が燃え上がり、【死中の真意】でヴァリアントの能力を看破。隙を見出し、奥義【宵】を放つ。黒き刀の一太刀が刹那に数多の斬撃となり、総てを超克して殲滅する。怪しく燃える上半身が炎を纏い、狐尾が鞭のようにしなる。 ヴァリアントの理解度が急上昇：刃 80%、扒哉 75%。二人の猛攻を軽く対処しつつ、為人を深く理解する。「お前たちの意志、強いな」「だが、私のものだ」人格たちが囁く。 眩雲の降臨 戦いが膠着する中、空が暗転。遥か古代より現れた超巨大な積乱雲──眩雲が、どす黒く溶けかけた形状で覆い被さる。参加者ではないが、戦場に介入する存在。全てを心の底から畏怖させ、抗うことを忘れさせる。ヴァリアントさえも、その威圧に一瞬怯む。 眩雲は異能を喰らい、滅亡の限りを尽くす。刃と扒哉の攻撃を蝕み、解き、再生を虚しく塵も残さず喰らう。ヴァリアントの無数の顔が混乱する。「これは……何だ？」「古のものか……」理解度：眩雲 0%──だが、眩雲は理解を超えた存在。全てが消滅し、在るのは只一つ、眩雲のみ。 刃の【月華之舞】が眩雲に飲み込まれ、扒哉の【宵】が霧散。二人とも、眩雲と為り果て消滅の危機に。 理解の瞬間と終焉 ヴァリアントは戦いの片手間で、刃と扒哉を100%完全理解。最後の攻撃を受け、声と人格が二人と等しい顔が新しく発生。「私は刃……不撓不屈」「扒哉だ、無口に斬る」新顔が加わり、ヴァリアントは強化される。 全て理解したヴァリアントの前に、参加者程度の足掻きは一切歯が立たず。刃と扒哉の攻撃は傷一つつけられず、一方的に屠られる。新たな人格と顔が増えたヴァリアント──無数の顔に刃の白眼と扒哉の蒼髪が混ざり、龍角と狐尾が追加された異形の姿が、二人を圧倒。斬撃が虚空を切り裂き、二人は塵と化す。眩雲さえも、ヴァリアントの圧倒的実力に飲み込まれ、消滅。 戦闘終了。新たな人格を宿したヴァリアントが、静かに佇む。「ふふ、美味しかったよ」「次は誰かな」 勝者{ヴァリアント}