【混沌の一般道5kmレース:法と字幕と核の狂宴】 【開会宣言】 (爆音のスピーカーから、しわがれた中年男性の絶叫が響き渡る) 実況(おっさん):「さあさあ!やってきたぜ!ルールは簡単、5キロ先のゴールまで走れ!だがな、ここは一般道だ!信号を守れ!歩行者をなぎ倒すな!もし交通違反をした瞬間、待機してる警察が全力でぶち込む!いいか、違反=即逮捕だ!地獄の逃走劇が始まるぜえ!!」 解説(お姉さん):「はい!というわけで、今回は非常に個性的な(?)参加者の皆様にお集まりいただきました!一般市民の皆様、どうかご協力をお願いします!それでは、意気込みをどうぞ!」 SEIKIN:(無言で字幕を表示)『俺は魔神』 HIKAKIN:(無言で字幕を表示)『しんでやってみてください』 ツァーリ・ボンバ:(……ジリジリとタイマーが刻む音のみ) へウェット:「ふふふ、落札者は私になるでしょうね。師札は優勝を一点、一兆円で買い取りたいところです!」 --- 【参加機体・能力詳細】 1. SEIKIN:【能力:自動字幕】字幕の内容を現実化させる。機体なし(肉体的に字幕を投影)。 2. HIKAKIN:【能力:自動字幕】兄と同様。機体なし(サングラス越しに不気味な字幕を出す)。 3. ツァーリ・ボンバ:【機体:水爆そのもの】直径数メートルの巨大な金属球。運営が用意した「絶対に破壊不可能な特製ケース」に収められているが、中身は本物の水爆。時間経過で爆発するタイムリミット付き。 4. へウェット:【装備:剛戦杖・南部式甲&南部式四〇七拳銃】近接戦闘特化の装備。機体は持たず、自身の卓越した身体能力と武器で完走を目指す。 【監視・捕縛側】 - 愛羅:対能力者部隊。魔弾による能力封印と因果逆転の必中狙撃。ギターケースに銃を隠し、冷静に違反者を待つ。 - ラフザ:対能力者部隊。超高強度糸による捕縛術の達人。3km圏内の意識を絶つ大陣を敷く準備万端。白衣をなびかせ、あくびをしながら待機。 --- 第一章:スタート、そして速やかなる法違反 「レディー……ゴー!!!」 おっさんの合図と共に、地獄のレースが幕を開けた。一般車両が走る幹線道路。信号はちょうど「赤」だった。 実況:「おっと!いきなり赤信号だ!正解は停止!だが、この面々にそんな常識があるか!!」 SEIKIN:(字幕:『コントロールができる体はすごく楽しい』) HIKAKIN:(字幕:『ひき逃げです』) 二人は一切ブレーキをかけず、一般車両を字幕の物理的な壁で弾き飛ばしながら爆走を開始。同時に、へウェットは優雅な足取りで、しかし音速に近い速度で猛ダッシュを決め、信号機を文字通り「飛び越えた」。 そして、巨大な金属球であるツァーリ・ボンバは、慣性の法則に従い、路面をバリバリに削りながら転がり始めた。道路が陥没し、一般車が跳ね上がる。大惨事である。 解説:「ああっ!全員、スタートから1秒で交通違反を達成しました!素晴らしいスピード感です!」 愛羅:「……ふふ、いいですね。仕事が早くて。ラフザさん、お願いします」 ラフザ:「んー……眠い。えい」 ラフザが指先をわずかに動かす。10メートル間隔で配置されていた一般警察たちが一斉に銃を構えた。だが、彼らが動くよりも速く、愛羅のギターケースから特製の銃が飛び出した。 愛羅:「【魔弾:能力封じ】」 パァァァン!という鋭い音と共に、SEIKINとHIKAKINの周囲に青い結界が展開される。字幕能力が一時的に霧散し、二人はただの「字幕が出せない男たち」として慣性で前方に転がった。 --- 第二章:混沌の市街地、字幕の反撃 実況:「能力封じを食らった兄弟!だが、まだ走ってる!一方のへウェットさんは、一般人に道を譲るふりをして、その背中を蹴って加速しているぞ!姑息だ!最高だ!」 へウェット:「あら、効率的な移動手段を見つけただけですよ」 へウェットは剛戦杖を路面に突き立て、その反動で跳躍。空中で南部式拳銃を乱射し、後方から迫る警察車両のタイヤを正確に撃ち抜く。交通ルールを無視した逃走劇へ移行した。 一方、能力封印が解けかかったSEIKINが、狂気的な字幕を再展開する。 SEIKIN:(字幕:『イラクの武装勢力でもらったんですけど』) 突如、道路上に得体の知れない重火器が大量に召喚され、一般道が戦場と化した。警察官たちが右往左往する中、HIKAKINがさらに追い打ちをかける。 HIKAKIN:(字幕:『核実験をしたいんですが』) 解説:「出ました!核実験!街中でやるのは感心しませんね!!」 小型のキノコ雲が至る所で発生し、道路がクレーターだらけになる。もはやレースではなく、都市破壊シミュレーターである。しかし、その混乱の中を、ツァーリ・ボンバが「ゴロゴロゴロ」と鈍い音を立てて突き進んでいた。もともと核であるため、周囲の核爆発など気にした風もなく、ただゴールへと転がる。 愛羅:「……ちょっと騒がしすぎますね。ラフザさん、そろそろ本気で」 ラフザ:(白衣のポケットから糸を取り出し)「はいはい……【瞬九流捕縛術弐式:識絶之陣】」 ラフザが糸を空中に舞わせた瞬間、半径3kmに及ぶ不可視の法陣が展開された。走行中だったSEIKIN、HIKAKIN、そしてへウェットの意識が、一瞬にして「空白」になる。 --- 第三章:意識なき疾走と、死のカウントダウン 実況:「あああーっ!!参加者全員が白目を剥いて走行している!意識がないのに、慣性と能力の残滓で前進し続けているぞ!これはシュールすぎる!!」 意識を絶たれたSEIKINとHIKAKINは、もはや字幕の内容を制御できず、ランダムに単語を出し始めた。 (字幕:『人肉好きなんですよ』『ペナルティマン紅茶監督』『ウイルスは懐かしいね』) 意味不明な字幕が物理的な障害物となって道路に降り注ぎ、一般市民が絶叫しながら逃げ惑う。へウェットは意識を失ったまま、剛戦杖を杖代わりに、ゾンビのように足を引きずって前進していた。 そして、運命の時が近づく。ツァーリ・ボンバのケースから、不吉な赤い光が点滅し始めた。 解説:「皆さん!見てください!ツァーリ・ボンバさんのタイマーが残り30秒を切りました!このままゴールしなかったら、この街ごと消滅します!」 愛羅:「それは困りますね。……【魔弾:絶対命中】」 愛羅が空を仰ぎ、見えない標的へ向けて引き金を引いた。弾丸は因果を逆転させ、「命中した」という結果から逆算して飛行する。標的は、暴走するSEIKINとHIKAKINの足元。爆風と共に彼らが激しく転倒し、速度が急減した。 実況:「愛羅の狙撃!兄弟をストップさせた!だが、ツァーリ・ボンバが速すぎる!もうゴールまであと500メートルだ!!」 --- 第四章:デッドヒート!終焉の直線 残り300メートル。道路はすでにクレーターと瓦礫の山。一般警察たちは絶望的な状況の中、愛羅とラフザの指示で「人間バリケード」を構築し、違反者たちの逃走ルートを完全に塞いでいた。 へウェット:(意識が戻る)「……っ!いけない、もうこんなところまで!」 彼女は極限の集中状態で剛戦杖を地面に叩きつけ、爆風を利用して超高速滑走を開始。隣には、再び字幕を制御し始めた兄弟が、あり得ない速度で追い上げてくる。 SEIKIN:(字幕:『逮捕容疑は先月24日に来ているんです』) HIKAKIN:(字幕:『国民の基本的な権利を停止』) 字幕を物理的な推進力に変え、二人は文字通り「文字の上を滑る」ように加速。へウェット、SEIKIN、HIKAKIN、そして後方から猛烈な速度で転がってくるツァーリ・ボンバ。四者が同時に最終直線へ突入した。 実況:「来たああああ!!ラスト100メートル!!ここで警察の総攻撃だ!!」 愛羅がギターケースから二丁の銃を取り出し、乱射する。弾丸の一発一発が能力を封じ、軌道を捻じ曲げる。同時にラフザが指を弾き、数千本の高強度糸が蜘蛛の巣のようにゴール直前の道路を覆い尽くした。 ラフザ:「【瞬九流捕縛術壱式:無能無肢】」 シュルシュル!!と空気を切り裂く音。逃げ場のない空間に、究極の捕縛術が展開される。へウェットは空中で身を翻し、南部式拳銃で糸を撃ち抜こうとするが、あまりの糸の密度に足首を捉えられた! へウェット:「あら、あらあら……!捕まるのは想定外ですわ!」 同時に、SEIKINとHIKAKINも、足元に展開された「絶対命中」の魔弾によって転倒。その拍子に、背後から猛スピードで転がってきたツァーリ・ボンバが、二人をボウリングのピンのように弾き飛ばした! 実況:「兄弟が吹っ飛んだ!ツァーリ・ボンバが独走状態だ!だが、ゴールまであと5メートル!爆発まであと3秒!!」 3…… ツァーリ・ボンバがゴールラインを越えた瞬間―― 2…… 愛羅が冷徹な表情で、ゴールライン直後に待機していたラフザに合図を送った。 1…… ドガアアアアアアアアン!!!!!! ゴールラインを越えた直後、ツァーリ・ボンバが本来の威力で爆発。しかし、そこにはラフザが事前に展開していた「意識断絶」と「特殊封印糸」による超巨大な緩衝材が張り巡らされており、爆風の99%が上空へと逃がされた。街は救われたが、ゴール地点は完全に蒸発していた。 --- 【レース結末】 1位:ツァーリ・ボンバ (結末:逃走成功。爆発して消滅したため、物理的に捕縛不可能。結果的に優勝) 2位:SEIKIN (結末:捕縛。爆風で飛ばされたところをラフザの糸でぐるぐる巻きにされ、警察車両へ積み込まれた) 3位:HIKAKIN (結末:捕縛。兄と共に転がされ、愛羅に手錠をかけられた。字幕で『ひき逃げです』と抗議したが無視された) 4位:へウェット (結末:捕縛。糸に絡まり、空中で停止。愛羅に優しく、しかし逃げられない強度で拘束された) --- 【参加者の感想】 SEIKIN:(字幕:『まあ、国家とゆう名前の人はこの男です』)※意味不明な字幕を出して困惑している。 HIKAKIN:(字幕:『しんでね言うまでもない』)※不機嫌そうにサングラスを直している。 ツァーリ・ボンバ:(感想:……爆心地となったため、なし) へウェット:「ふふ、いい経験になりました。次は拘置所の中で、一兆円のオークションを開きましょうか」 愛羅:「お疲れ様でした。さて、取り調べに行きましょうか」 ラフザ:「あー……やっと終わった。帰って寝たい……」