第1章《闘いの始まり》 無人のアリーナが静まり返る中、その中央に立つ二人の戦士。片方は冷徹な眼差しを持つ黒髪の青年、愛徳恭士。彼の手には数本の筆が握られている。対するは、熱を帯びた恐ろしい存在、臨界怪人ブレイズスペクター。二人の間に漂う緊張感が漂う。 「貴様が噂の赤の絵描きか。」ブレイズスペクターの颯爽とした声が響く。彼の全身からは炎のような熱波が発せられ、周囲の空気を歪ませている。愛徳は冷徹な表情を崩さず、心の中で戦略を練る。 「目に見えないものを、描いてみせる。」愛徳の声は静かだが、彼の意思は固い。彼が持つ能力『繪』を使い、描いたものを具現化することができるのだ。その力でこの異形の敵を打ち倒す。 ブレイズスペクターはその身を熱波で包み、瞬時に音速を超えて愛徳へと接近する。彼の右眼から放たれる「覆滅の火」が直撃する。 「くっ、速い!」愛徳は冷静に地面に絵筆を走らせ、赤く染まったキャンバスを前に描き始める。彼は動物の絵を描くことで索敵と攻撃に使う。これで相手を捉えるつもりだ。 第2章《激闘の幕開け》 炎の猛攻を躱し、愛徳は自ら描き上げた赤い狼を具現化する。狼はブレイズスペクターを狙い、一気に飛びかかる。「血を吸え、狼よ!」愛徳が命じると、狼はブレイズスペクターの周囲を回り始める。 「そんなもので俺を止められると思ってるのか!」ブレイズスペクターは高笑いし、右眼から再び熱線を放つ。狼はその攻撃を受けるが、すぐに元の形に戻って再生する。愛徳は絵を描き続け、狼を何度でも具現化し続けた。 「やはり、強いな。」愛徳は冷静さを保ちながらも、ブレイズスペクターの継続的な核融合攻撃に対処する。 第3章《戦況の変化》 しかし、ブレイズスペクターも負けじと攻撃を続ける。彼の移動速度は音速を超え、愛徳の周囲を素早く移動しながら炎を爆発させる。「火遁竜群!」彼は熱波を縮束し、巨大な火竜を生成し、無数の炎の竜が愛徳を取り囲む。 「ここから逃げる方法はないが、描くのは止めない!」愛徳の筆は止まることなく、キャンバスに次々と新たな動物たちが描かれていく。再び狼を描き出し、そして次に描いたのは巨大な鶏。 第4章《逆転の予感》 ブレイズスペクターがその炎の竜で愛徳を囲む中、愛徳は新たに描き上げた鶏を具現化させる。巨大な鶏は空中に舞い上がり、火竜たちに向かって突進する。「貪り尽くせ、鶏よ!」彼の命令とともに、鶏は火竜を吞み込み、その力を削いでいく。 「ふん、貴様の絵が嘘だと言うのか!」ブレイズスペクターは驚愕し、思わず後退する。しかし、彼はその劣勢を覆す手段がある。「ニュークチャージ!」彼の体温が急激に上昇し、周囲がさらに高温化していく。 第5章《迫る死の日》 愛徳は描き続けるが、吸収された血液も限界に近づいてきた。「絵が完成する前に、確実に貧血にしてやる!」と決意を込め、ますます彼の攻撃は激化する。その瞬間、鶏はブレイズスペクターにぶつかる。 「メルトダウン!」ブレイズスペクターが全力を込めて放つその必殺技は、周囲を遥かに超える威力を持つ。1500km四方を焼き尽くす熱波が愛徳を直撃した。 第6章《過酷な試練》 愛徳は一瞬の間に熱波に飲み込まれ、彼の空が一瞬黒焦げになった。しかし、その瞬間、彼は最後の力を振り絞り、大きなカプセルを取り出す。「『繪』の力を全て使う!」カプセルをブレイズスペクターに向かって発射し、彼を閉じ込める。 カプセルはブレイズスペクターを捉え、同時にチューブが彼の体に刺さる。血液が吸い取られ、ブレイズスペクターも徐々に力を失い始める。「それでも、俺が負けるわけにはいかない!」彼は再度核分裂を起こし、自身を再生しようと必死だった。 第7章《決着》 愛徳は急いで描く。最後の一筆で描いたのは、巨大な獅子。「今こそ、獅子よ、全てを食い尽くせ!」彼の命令と共に獅子がブレイズスペクターに襲いかかる。 その獅子は吼え、ブレイズスペクターの核心に直接的なダメージを与える。彼の核分裂エンジンが破壊され、熱波は一瞬静まり返る。「う、うわあああああ!」ブレイズスペクターが絶叫する中、獅子の力が彼を押し倒す瞬間、二人の戦闘は決着がつく。 「勝者、愛徳恭士。」 愛徳はかすかに息をつき、立ち尽くす。彼が描いたものを具現化する力が、彼に与えた勝利の証となった。彼はその冷徹な姿勢を崩さず、アリーナの中心で結果を見つめ続けた。