街中、煙と火花が舞う戦場となった。悪しき者、そしてその手先である「救済の獣」を前に、絵札ノ傭兵団の団長キングスと、無銘の狐巫女雛月がその怒りの矛先を向けていた。 「行くぞ、雛月!」 キングスは、拳を握りしめ、力強い声で雛月に呼びかけた。彼の目は険しく、そこには戦闘への決意がみなぎっている。彼の心臓は高鳴り、周囲の仲間たちとともに連携を取って敵と戦う準備を整えていた。傭兵団の絆は、これまで数多の戦場を乗り越えてきた証だ。 「私、頑張る。」 雛月は筆談用の護符で「頑張る」と書き、即座に戦闘準備に入る。彼女の黒刀、無銘守雛月はその存在感を増し、何か神秘的な力を感じさせた。 その時、彼らの前に現れたのは「救済の獣」だった。仏像のようなその姿は恐ろし気に佇む。布で覆われた顔が何を考えているのか分からないが、手に持つ巨大な扇からは、不気味な威圧感が放たれている。 「獣を束ねる存在、手強そうだな。」 キングスはその視線を「救済の獣」へと向け、瞬時に作戦を立てる。「今は皆の力を借りて、一気に技を繰り出すべきだ。」彼の思考は早く、傭兵団は彼に続く。 「聖域、展開!」 キングスは♢のスキルを発動し、周囲に光の円陣を描く。聖域が広がり、仲間たち全体を守護する力が与えられた。しっかりとその功績を受けると、彼は敵の動きを見極めようと目を凝らす。 「形は違えど、共に戦う仲間を思うことで力を出す!」 雛月は素早く、九尾の覚醒を行う。彼女の体からは尾が生え、神々しいオーラが放たれる。「無言抜刀術:九尾神楽!」 雛月は刃を一閃させ、その背後には九尾が舞い上がる。瞬間、彼女の周囲に輝く星のようなものが現れ、敵に向かって突進した。 「行け!」 その光が「救済の獣」に直撃する。だが、獣は無言のまま、その巨大な扇を振るい、雛月の神速の攻撃を巧みにかわす。獣の腕から放たれる風は強烈で、雛月は身をひるがえし避けた。 「くっ、厄介な相手ね。」 キングスはすぐさま指示を出す。「続けて、全員で一斉攻撃!」 彼方にいる仲間たちが一斉に動き、様々な武器や魔法を「救済の獣」に向けて放つ。炎を巻き起こし、剣を閃かせ、弓矢を放つ。だが、「救済の獣」はその布で顔を覆いながら、扇を大きく広げて攻撃を受け流していく。 「思ったよりも丈夫な相手だ!」キングスは焦るが、仲間たちが踏ん張り、今度は雛月が再び信じられない速さで動いた。「無言抜刀術:九尾侵食!」 彼女は黒霞となり、周囲の時空を歪ませながら、背後から「救済の獣」に忍び寄る。刃を突き出し、因果を引き裂くが、予想外のことに「救済の獣」は先にその扇を振るい、雛月を吹き飛ばした。 「うッ…」 雛月は地面に叩きつけられたが、すぐに立ち上がり再度戦闘への意欲を見せる。彼女の決意は揺るがなかった。 「苦しい相手だが、私たちが一緒なら必ず突破できる!」 「一度引くぞ!」 そう言って、キングスは一旦距離を置く。「獣の直撃を受けてしまったが、立て直しの時間は必要だ。」雛月も呼応し、体に神秘的な力を込めていた。 「雛月、私を頼れ!」キングスは雛月のもとへ駆け寄る。彼は彼女にアミュレットを送り込む、聖域が再び展開された。 「今、全開でかかるぞ、雛月!強烈な一撃を放つ!」 雛月は無言で力強い頷きを見せ、尾を再び九つ見せつける。「行く!」 2人は力を合わせ、キングスが自らのスキル「スートチェンジ」で武器を一新させ、雛月の護符による九尾演舞が開始される。 「全力で放て、雛月!」 雛月は瞳を輝かせ、「無言抜刀術:九尾演舞!」 と叫ぶように銀色の閃光がまたもや閃く。 その瞬間、彼女の周囲に浮かぶ無数の星が集束し、「救済の獣」へと放たれた。時間が止まるかのような感覚とともに、背後を確認した瞬間、すでに獣は大きな扇を振るい、これを反撃しようとしていた。 「今度は無駄だ!」 キングスは全力をこめて斬りこむ。「救済の剣!」 彼の剣は放たれた光となり、一閃。切り裂く瞬間、陰影が広がり「救済の獣」の布を透かし、彼の心の奥底に隠されていた怒りや絶望が解き放たれた。その瞬間、目の前に広がる景色は変わってしまった。 目の前の「救済の獣」は次第にその姿を崩し、消えていく。 「一閃で掻き消してやる!」 キングスの剣と雛月の圧倒的連携、両者による強烈な一撃が「救済の獣」に直撃する。 「我が心の闇を……!」 近づくその瞬間、すべてを貫く力で「救済の獣」は粉々になり、消滅していく。「獣」はその叫びも残さず逝ってしまった。 戦場には静寂が広がり、勝利を感じることができた。 「やった、私たちの勝ちだ。」 雛月はその場に立ち並んでいる仲間たちに視線を送る。 「みんな、ありがとう。」 キングスは仲間たちを見回し、感謝の言葉をかけた。彼らの戦績が一つになった瞬間だった。 この戦場で「救済の獣」を撃破した数は、積算された結果として明確に示された。 { ・撃破した「獣」の数:15 }