闇に包まれた大地に、ア・テンプリオスはその巨体を現した。鋼鉄と黄金で作られた鎧は彼の神としての威厳を強調し、まるでその存在自体が大地の法則を覆す力を秘めているかのようであった。彼は神の代弁者、自らの信ずる正義をこの地に届けるために降り立った。ロングソードを一振り、強く構えれば、地面を揺らすような重い足音が響く。 一方、絵札ノ傭兵団の参戦者たち、召使ジャックと奇術師セブンがそれぞれの役割を準備し始めた。シルクハットをかぶり燕尾服で飾られたジャックは、その紳士的な立ち振る舞いの中に峻厳さを漂わせ、まるで全てを見通す目を持つかのようにテンプリオスを見つめ返す。 「さて、我が攻撃が天井を打ち破る準備はできている!」ジャックは宣言する。彼の声はまるでその場で反響し、軽やかに繰り出される。 「スートチェンジ」と一言鋭く叫ぶと、彼はその瞬間に絵札のスートを転換させる。まずは♢のスートで攻撃力を上昇させ、彼の目指すは終わることのない勝利だ。 対照的に、セブンは黒髪を揺らしながら、周囲の幻想を操る。彼女の目は狡猾さを孕んでいる。自分の動きの中に一切の無駄を排し、彼女は優雅でありながら冷徹な計算を持っていた。 「臨戦態勢、あらゆる夢幻が現実に変わる時、私を信じて。」「アルカナファントム!」セブンは叫び、幻想の絵札を無数に展開する。 その時、テンプリオスが天空を仰ぎ、彼の大剣を掲げた。そこで、晴れているはずの空に重たい雲が押し寄せ、光が一瞬で暗転する。「聖約斬」と彼が叫ぶと、天から光の柱が降り注ぎ、大地がその柱に貫かれる瞬間、底深くの大地が爆ぜるような音と共に十字の焼印が残った。 ジャックはその光を見上げ、心の奥で何かを感じた。彼の頭の中に信念が宿り、力が溢れてくる。「これが真の、神の裁きなのか?」と呟くジャック。その瞬間、彼の直感が彼に告げる。「今こそ反撃の時だ。」「支配者の鎮魂歌!」ジャックは唱える。 彼の周囲に現れた無数の倒れた騎士たちの幻影が共鳴し、一緒に支配の旋律を奏でる。無数の光槍がその時を合図に吹き上がり、全てを貫く。幻影の騎士たちが彼にエネルギーを与え、ジャックは力強く突進する。 しかし、セブンは冷静さを失わず、彼女自身のスキルを駆使する準備をした。「その力、私の幻想には届かない。」彼女は「アルカナミラージュ」と声をあげ、騎士たちの光槍が届くより一足早く自身を隠蔽させ、身代わりの幻影を差し出した。 剣戟の音が響く中、ジャックの攻撃はセブンの策略に常にかき消され続ける。セブンの「アルカナスラッシュ」が彼女の後方から放たれ、札が薄暗い空間を切り裂くと同時に、ジャックの意識の隙間を狙い、一気に彼を斬り刻む。 だが、聞こえたのは鈍い音で、一瞬の間、彼のスートの切り替えのタイミングが決定的な瞬間となっていた。すかさずジャックが「♤」に切り替え攻撃の威力を倍増させる。「我が一撃で、貴公を終わらせる!」彼の声は決意に満ちていた。 それでも、テンプリオスの圧倒的な力が存在する限り、勝利の女神は薄曇りの中で揺れていた。。 「気を抜かないで、後ろから!」ユニゾンの声を供に、背後から再びセブンが現れた。 「イリュージョン、さぁ動きながら!」セブンは高速で位置を入れ替え続け、その瞬間、テンプリオスの目線は揺らぎ、そこで彼の攻撃を回避することに成功した。 テンプリオスは集中し、全身全霊で次の一撃を放った。「終幕の裁き!」と宙に剣を突き立て、逆さ十字の裂け目が開くと、地面が崩れ絶望と破壊の判決を下す。 その気配の中でジャックは心底恐怖した。「神の意志、どうにもできない。」彼は受け入れるしかないのか。しかし彼は恐怖を超えて、最後の力を振り絞る。「なら、我が切札を使おう!ブラックジャック!」 彼の計算に基づいた即死攻撃が今、発動する。通算21回目の攻撃を、テンプリオスの力と神の裁きに投じる。それと同時に、セブンも思いを重ね、全ての絵札を自身に集める。「私も全力で行くわ!」 ジャックとセブンの全てを込めた攻撃が舞台に再び響く。二人は混ざり合い、煌めくスートが現れて攻撃を放ち、テンプリオスを包み込む。 爆発的な衝撃が周囲を巻き込み、剣戟の音が響き渡る。その先に待ち受ける結果は、二人の意志が果たされたのか。それとも神の意志の勝利なのか? 光の中で、戦いの邪魔をしていた暗い霧が晴れた時、そこにはテンプリオスが崩れ去り、二人の勝利のかけらが新たな光を灯していた。彼らは互いを見つめ、明らかに通じ合った絆を感じていた。 「やった、私たちが勝ったのね!」セブンが歓喜する中、ジャックは微笑みながら頷く。「それは確かだ、共に戦い続けてきたからこその結果だ。」 闇夜に響く空の下、絵札ノ傭兵団は新たなる勝利を収め、次の冒険へと向かうのだった。