コロシアムの熱気は、昼下がりの蒸し暑い空気をさらに盛り上げていた。観衆は興奮に湧き、その期待を胸にこれから行われる戦いを待ち望んでいた。リングの中央には、大きな戦の場が作られ、逆光に照らされる中、三人の魔法使いたちがそれぞれの戦闘態勢を整えていた。彼女たちと呼ばれるのは、「帰ってきた魔術師」フレイ・チェンバー、「友愛と忘却の魔女」ユニ、そして「黒髪眼鏡の地味っ娘☆魔法少女」土生風子である。 最初の対戦の組み合わせは、フレイとユニ、それから風子とマレイ。フレイは相手を前にして心を高揚させた。「行くよ!楽しいバトルにしようね!」彼女は自らの火属性の杖を高く掲げ、赤く燃える炎を集め始める。 一方、ユニはキラキラした目でフレイを見つめ、元気に声をあげた。「あはっ、友だちになろうよっ!」彼女は「友愛の魔法」をかけ、フレイに向かって無邪気に手を振る。 フレイはその無邪気さに困惑しながらも、炎を彼女に投げつける。炎はユニの元へ向かって飛んでいくが、ユニは楽しげにその攻撃を受け流し、空中で炎を忘却させてしまう。「あはっ、何もかも忘れちゃおうねっ!」 フレイは唖然としつつも、次の一手を考える。「レイトタイム!」彼女が唱えると、ユニの動きは遅れ始める。「もしかして、友達になるのは少し遅れちゃったかな?」とユニがふざけて問いかける。 その隙に、風子はマレイと対峙した。彼女は自らの魔導書を開き、恐る恐る吟じ始めた。「知珍富遺……」目の前のマレイの魔力の源を探りする。「あれ、ちょっとおかしいんじゃないの?」 マレイは花火を作るのが好きで、空中に美しい球状の炎を作り出していた。「焼興、見てみろ!」彼はそれを風子に向けて投げ、おもしろくも美しい炎が風子の周囲で爆発する。その光景を見た風子は思わず息を飲った。「あ、あれは……美術展の演出みたい!」 風子は負けじと「遅沈不威!」を発動し、強力な重力波が生まれ、マレイの攻撃を打ち砕く。彼女はこの瞬間、自分の能力を理解できたような気がした。「うまくいったみたい!」 再びリングの中央に戻ると、ユニは相手の動きが遅くなる中、ふざけて声をあげた。「あはっ、みんな一緒に遊ぼう!」と言いながら、無理やりフレイとマレイの記憶を「忘却させ」始める。彼女の技の影響で、二人は戦う理由を忘れていく。 フェイズが少しずつ無意味になる中、フレイとマレイは、まるで無邪気な子どもに戻ったかのように戦う気をなくしている。マレイは、友達になったつもりで「明光・青!」を唱え、周囲の炎が不規則に飛び回る様子を見せつけるが、彼には戦う意思がなくなっている。 フレイも「ヒール」で自分の傷を癒し、再び炎の球を宙に舞わせようとしながら、「いや、待って!これは楽しくないよ!」と自ら記憶を一瞬忘却させる。 最後に、三人の魔法使いが一堂に会する。マレイが「花火みたいに美しいもの見せてあげる」、風子が「私は私らしく頑張る!」と言った後、ユニが入ってきて「みんな、一緒に遊びたいねっ!」と叫ぶ。 コロシアムは静寂に包まれる中、三人の魔法使いたちがそれぞれに手を差し出し、戦う理由を忘れながらも、まるで子供のように遊び始める姿があった。最後には、「友愛」という感情が戦う理由を上書きしたその瞬間が、その場に至福をもたらした。 ――MVPの名前:ユニ。活躍した場面:フレイとマレイの攻撃を「忘却」させ、戦況を楽しいものに変えた。