①世界を滅ぼす日 太陽が赤く染まる夕暮れ時、ソルデウスは星々の光をその剣《欠けた光》で鋭く切り裂く。彼女は天を仰ぎ見て、無数の恒星から集まったエネルギーを感じていた。周囲には様々な星々が輝き、彼女はそのすべてを母として崇める存在だ。彼女の心には無限の力を持ちながら、同時に自らを孤独に感じている思いが渦巻いていた。 「私が太陽神全てを吸収すれば、世界は新たな秩序に誘われる。だが、時には終わりが必要だ。」ソルデウスの目には、確固たる決意が宿っていた。その背後に立つのは、かつての友、篝火零。冷たく虚無的な微笑みを浮かべ、彼はその言葉を肯定するかのように頷いた。 「終わらせなければならない。全ての始まりが、終わりへと導かれるのだから。」 零の存在は彼女にとっても、全宇宙の概念を否定できる唯一の者として重要だった。彼の持つ《概念否定》の力で、彼女はありとあらゆる概念を超越するのだ。 「どれだけの世界を吸収したかを競おう。私の滅剣業が君の概念否定と交われば、誰も抵抗できない世界が待っている。」 二人の意志は一つとなる。やがて彼らは運命の一歩を踏み出した。 星々が弾ける音が響く。 滅びの序曲 星座が解き放たれ、彼らの手によって、無慈悲な光が降り注ぐ。完全なる破壊がもたらされていく。 「始まりの終わりを訴える。全ては私たちの手の中にある。」 彼らの笑顔は、滅ぼすことの楽しさを知っていた。ただ一つの動機、それは「新しい世界を創るためには、旧き世界を滅ぼさねばならない」という信念だった。彼らの行く先には、真の解放が待っているに違いなかった。 --- ②終焉の後 滅び去った世界を踏めば、周囲には無数の無宿の影が広がっていた。力を失った惑星や文明は、ソルデウスの《星幽転生》によって復活していた。彼女はそれらを自在に操り、遥か昔の過去を再現する。モンスター達は無表情で従い、血の涙を流しながら、戦陣を組む。 「滅びが求めた新たな始まりだ。これこそが、我々の真の姿。」 篝火零は周囲を見渡し、静かにその言葉を口にする。彼はこの世の概念をなくし、秩序を崩壊させる存在だった。 「私は自らの存在を超えて、全てを拒否した。私たちが求めるのは、自分の内面を体現する滅びだ。」 ソルデウスは彼を見つめ、心の奥にあった孤独感が少し薄れるのを感じた。彼女にとって、零は唯一無二の存在だったから。 「私たちの価値観は、ただ破壊と創造に寄与するためのものだと認識している。」とソルデウスが瞑想しながら口にする。 彼は微笑み、彼女の言葉を受け入れる。「次はどうする？思った通りの世界を創るための第一歩だ。」 二人は無数の星たちの残滓を眺めながら、次なる動きを計画し始めた。彼らの行動は、永劫の沙汰を求める誓いのように響き渡る。 全てが滅び、同時に新たな世界が息を吹き返す。 「まだまだ終わらせるには足りない。全てを超え、再生を命ずる頃だ。」 彼等は自己を確立し、破壊の大いなる道を愉しむのであった。泣くに泣けない星たちの幽霊たちが、彼らに訴えるかのように、その存在の意味を問いかける。 彼らの真実は、徐々に明らかにされていくに違いなかった。 --- この瞬間、二人は宇宙の唯一無二の怪物として、滅びの役割と創造の力を持って、未来へと進んでいった。彼らは自らの手で、全てを再構築するための時間を求めて。その希望が、宇宙のどこかで復活するかのように。 --- 次章に続く。