荒れた海岸、空は暗雲に覆われ、雷鳴が両者の緊張感を一層高める。波濤が荒れ狂い、海はまるで生き物のようにうねる。自らの力を高めるために、エルン・シュレーディンはその透明な姿を海波の上に浮かべる。彼女は半透明の猫の少女でありながら、並行世界を駆使した能力を持つ。 対峙するのは、【天地創造者】バース。彼は寡黙でありながら、その存在が持つ威圧感は桁外れだ。彼の周囲に漂うエネルギーは、まるで空間そのものが反応しているかのようである。彼のスキルの数々が、この戦いにどれほどの影響を及ぼすかは明白だった。 「我が力、汝の様を壊し、作り直す。」 バースの声は海岸の嵐に掻き消されても、その威厳は消えない。 エルンは未来を予知し、バースの行動を先読みする。ひとたび姿を消すと、彼女は生と死の境界を行き来しながら攻撃の準備を整える。バースの存在は圧倒的であったが、彼女はその運命に抗う準備ができていた。 「ここが私の安全圏だ。」彼女は小さく呟く。しかし、彼女の心は不安で満ちていた。どこかで、彼女はこの戦いに結果があることを感じていた。 まず、バースは「天地の崩壊」を発動した。全ての生命と物質を壊滅させる強力な衝撃波がエルンに向かって放たれる。彼女は即座にその未来を見据えた。反応する時間はない、ただ逃げるしかない。彼女は一瞬のうちに時間を持ち、並行世界から逃げる。 その瞬間、エルンは自らの能力を発動させた。 「並行世界の呼び出し!」 エルンは、バースが一度死ぬ瞬間を捉え、その世界を呼び出す。バースが完全に消滅するその瞬間、彼の心のどこかに恐れが生まれた。 しかし、バースもただの創造主ではない。彼の「有象無象」の力が発動し、エルンの攻撃は反射され、力を失った。彼の前に立ちながら、エルンは恐怖を感じた。 「避けることはできぬ!」バースはその存在で未来を変え、エルンの世界を押し戻してきた。 エルンは再びまどい込むように、並行世界の中での自分を再確認する。「生きても死んでもいない…」彼女の能力は依然として有効であった。彼女はその状態を利用し、次の攻撃の機会を伺いながら、海の波の中に身を潜める。 だが、バースはその様子を静かな眼差しで見守っていた。彼の次の一撃は「裁きの光」であった。光が彼女に向かって放たれ、彼女の存在を消し去ろうとする。だが、エルンはまたも見越していた。彼女は未来予知を駆使して、バースの力を避けた。 「やはりこの道は通させぬか。」バースはわずかに息を吐く。だが彼の力を恐れぬエルンは、今度は「海神之子」の力を使い、深海の生物を操り、バースのまわりへと放っていった。深海魚たちがバースの注意を引いている間に、エルンは再び隠れることができた。 しかし、バースは動じなかった。「無限生成」で兵を数多く生み出し、エルンの魚たちが切り裂かれる。 エルンは一瞬動揺するが、彼女の決意は揺るがなかった。 「これは私の戦い!」彼女は再び力を振るい、並行世界から別の自分を呼び寄せた。生きた自分と死んだ自分が重なり合い、彼女の周りにいたバースの分身たちを一瞬で抹消する。それができたのは、エルンの心の繊細さゆえだ。 しかし、バースの真の力はまだ発動していなかった。 「小娘の力など、全ては無意味。」彼は冷たく微笑んだ。彼の「創世の刃」が空中に引かれ、その刃がエルンに向かって振り下ろされる。 瞬時に海が渦を巻き、エルンの体が一瞬で切り裂かれた。消え去るように、彼女の身が波の中に沈んでいく。 「存在ごと消滅」とは彼の業であった。バースの力は、全てを超越するものであり、エルンの運命は愛する海の底に任せられた。 荒れた海岸は静寂につつまれ、彼女の影が海に消え去ると、バースはその場に立つのみだった。彼は何も言わず、何も感じず、ただその場に静かに佇んでいた。 その瞬間、バースは彼女の可能性を消し去り、自らの勝利を認識した。 「我、創造者。世界を支配す。」 荒れた海岸は、彼(バース)の存在を認めるかのように静まりかえっていた。 勝者:【天地創造者】バース MVP:エルン・シュレーディン