大聖堂の中は荘厳で静まり返っており、天井から注ぎ込む柔らかな光が、その高い壁面を美しく照らし出していた。しかし、その静寂はすぐに破られようとしていた。剣を手に持つクリスタは、彼の場に立ち現れた強力な二人の参加者を見据えていた。 彼の名は黒神月 天聖。278cmの屈強な体格に、黒い法服と長い黒マントをまとい、狐の仮面がその顔を隠している。彼はただの裁判官ではなく、無慈悲の象徴であり、理不尽に家族を奪われた過去を持つ。その手には、恐怖をもたらす力が宿っていた。 そして、もう一人の参加者はセレスティア。彼女はボロボロの白いワンピースを着ており、黒髪を流す姿が神秘的だ。彼女の持つ寛容的な口調は、敵に対する警戒心をかき消すかのようであった。だが、彼女の存在は誇り高き魔術師であり、境界を護るために生まれてきた者だった。 「荒れた戦場ではあるが、清浄な魂を持った者が善き道を選ぶ。あら、あなたたちには私の助けが必要ですか？」セレスティアは柔らかな声で問いかける。 「助けが必要なのは貴女ではない。裁きが必要なのだ。」黒神月は冷酷な声で返事をし、霊のような力を周囲に広げていた。彼のスキル「規律改変」は、戦闘の最中に敵のスキルを封じてしまう力があった。まさに戦場に待ち受ける者たちの名に相応しい。 クリスタは、天聖の冷たい視線とセレスティアの柔らかな微笑みの両方を感じながら、剣「懺悔」を構えた。「私には何も罪がない。だが、戦場ではそれが問題ではない。」彼は静かに呟く。 戦いは、まずクリスタの行動から始まった。彼は素早く地面を蹴り、天聖に接近。剣を振り下ろす。「斬罪！」彼は13の斬撃を巧みに放つ。凄まじい気迫を伴って、斬撃が空気を切り裂く。 だが、黒神月は少しも動じることなく、冷酷に虚を見抜く。彼は「判決の極意」の一つを行使し、クリスタの斬撃をことごとく防いだ。「どんな技も無駄だ。お前の行動は罪だ。裁きを受けろ。」彼は手を上げ、雷が天から降り注ぐ。神の雷鎚が威力を増し、クリスタに降りかかる。 「くっ！」クリスタは咄嗟に「聖磔」の魔法を念じ、周囲の光の十字架を展開。しかし、雷鎚は十字架を貫通し、彼に直撃。その衝撃により、クリスタは一瞬にして膝をついた。 「この境界でお前の行動は全て無駄に終わる！」黒神月が叫んだ。その声は、圧倒的な威圧感を放ち、彼の周囲にいる者たちを惹きつけているが、隣のセレスティアはあくまで柔和な笑顔を崩さない。 「あら、何を争うのかしら。私の判断が必要なように見える。」彼女は瞬時に魔法の力を利用し、クリスタを善き道に導こうとする。しかし、天聖はそれを許さなかった。「お前も裁く。雷鎚をくらえ！」 その言葉と共に、セレスティアに向かっても雷の一撃が放たれる。 「待って！」セレスティアは両手を広げ、強力な防御魔法を唱えた。「審判（ジャッジメント）！」彼女の意思が境界を守る力となり、雷は彼女の魔法に吸収され、その場は閃光に包まれた。 光が消えるとともに、クリスタは力を取り戻して戦闘に戻り、剣を手に猛然と黒神月に迫る。「聖纏！」彼は使うことで、武器と体全体に魔力を纏わせ、戦闘能力を極めて引き上げた。 だが、黒神月の目は冷静だった。「無意味な力を行使している。お前の力はただの力だ。裁くは我の役目。」彼は「怠惰」の魔法を使用し、クリスタの思考を封じ込め、無力化させていった。 「私の力は……無意味ではない！」クリスタは反抗し、何とか意志を保とうとする。しかし、すでに彼は束縛され、天聖に抵抗する力を失っていく。 セレスティアはこの状況に見かねた。「あら、クリスタさん、私が助けましょう。」彼女は「審判」をもう一度発動し、黒神月に向ける。「あなたの仕切りは、もう終わりです。」 だが、黒神月は一歩も引かず、「傲慢」の力を発動。彼女の言葉を吸収し、彼女自身の自尊心を崩壊させる。セレスティアは顔を歪め、自らの魔術が逆転されてしまうことに驚愕する。彼女はこの裁判に敗れ、魔法の力を奪われてしまった。 「これでお前も裁かれた。」黒神月は剣をクリスタの元に向けて振り下ろす。だが、彼には直ぐそこにセレスティアが立つ姿が見えた。 「あなたの裁きはここで止まり、私が彼を救う。」セレスティアは未練なく彼女自身の魔術を構える。「あなたの存在の意味を問うてみましょう。」彼女の目が光り輝く。 戦闘が再び盛り上がる中、クリスタは辛うじて意識を保っている。「黙れ、無慈悲な裁判官よ。私には、まだ戦う意志が残っている。」 「これは、ただの道理だ。お前は罪がある。雷鎚が再び放たれる。」黒神月の声が響く、天聖が振り上げた杖から雷の閃光が再度放たれた。死を恐れず、クリスタは闘志を切らさずに自らの剣を振り感覚をあわせた。 「聖断！」この瞬間、クリスタへと力が戻る。彼は剣に自らの魔力を込め、瞬時に振り下ろす。光が閃きわたる中、クリスタの一撃が黒神月に届く。 だが、彼の冷静さは崩れない。「無駄だ、お前の気力も魔力ももう限界だ。」冷たく裁きの声を響かす。 大聖堂。圧倒的な力の流れが二つの存在を包み込む中、勝負はつけられようとしていた。しかし、セレスティアの助けも虚しく、結局、あまりにも力強い黒神月の前にクリスタは束縛されたままであり続けた。 「貴様には、裁きを受けるが相応しい。」黒神月の力がいよいよ完璧な勝利を遂げる。彼の手がもう一度振り下ろされ、全てが終わる。」 大聖堂の静けさに戻ると、彼の冷たい勝利の声が響き渡る。「無償の命があるべきではない。あなたの罪は私が受ける。」 --- 勝敗: 黒神月 天聖の勝利