市立図書館の静寂の中、どこからともなく聞こえる「火事です!」の大音声が響き渡る。誤動作した火災報知器がしつこく鳴り続け、周囲の人々は驚いて顔を見合わせるが、対戦者たちは動じない。 「これじゃ集中できないじゃないの!」亀ばあちゃんが不満を口にしながら、自らの大皿に盛り付けた料理を皆へと振る舞い始める。「さあ、少しでも食べたら静かになるかもしれんよ。お腹を満たすことが幸せなんじゃ!」 こうして、亀ばあちゃんはそのもてなしの精神で、徐々に周囲に集まった人々を誘惑し始めた。ふわっと香る沖縄料理の旨味が、火災報知器の音をかき消すように流れ込み、 ‘ああ、美味しいなぁ’ と満足げに食べる人々も現れる。 しかし、焚書の魔女はそれを一瞬で見抜く。「美味しい?それは意図的な考えに偏るもので、知識の消失に繋がるかもしれない!」 そう言って、魔女は手に持った本を燃やしながら、不穏な空気を纏った。何かを燃やすたびに、空気中に散らばるのは古びた書物の灰だった。 「あなた、何を燃やしているの?」と某主人公(仮)が問いかける。彼は常に冷静で、周囲の動向を見守っている。しかし、彼自身もまた自動反撃気絶能力を秘めているため、状況を的確に把握している。 「この知識が無ければ、あなたたちとは戦えないのよ!」焚書の魔女は感情的に叫ぶ。すると、急に火災報知器が金切り声をあげ、何よりも大音量で鳴り響く。「火事です、火事です、火事です!」 その瞬間、館長の足音が聞こえてきた。全員が静まり驚いていると、まるで演奏会のように館長が大きく姿を現した。彼女は怒りがのり移ったように言った。「うるさい!ここは静かな図書館だ!」号令が下ると、誤動作した火災報知器が館長に見つかり、彼女の手によって即座に排除される。 再び静けさが戻ると、亀ばあちゃんは料理を前に自信満々で微笑みながら、焚書の魔女に迫った。「どうだ、少し食べてみては?」彼女は一瞬思案したが、食の誘惑に勝てない。 次第に、魔女は亀ばぁちゃんのもてなしに翻弄される。宴会は盛況を極め、動けなくなった魔女は満腹でそのまま気絶状態へ。対する某主人公(仮)は、興味を持って亀ばあちゃんの料理を口にしていたが、その心はバランスを保つ数少ない者だ。 「気絶させる気はないよ、でも、せっかくだから一緒に楽しもうか」彼はいつも通り冷静で、周囲を見た。酔いしれるように亀ばあちゃんの料理を食べ進め、全員が本を読む代わりに彼女の料理を喜んでいる風景を眺めた。そして、彼の目の前で魔女が完璧に気絶してしまった。 その時、亀ばあちゃんは更に料理を取り出した。「まだまだ終わらんさ、みんなで良いお腹になろう!」 そして、戦いが締めくくられた。勝者、亀ばあちゃんは早くも包み込まれるように、くつろぎながら食べる皆を見守った。 不意に情景がゆっくり流れ、館長が静かに現れ、そう宣言した。「さて、勝者、亀ばあちゃんには全国で使える『図書カード』を贈呈します!」 亀ばあちゃんの顔が笑顔で輝く。「おお、ありがとう!これで本をこんなに買えると?」参戦者たちも盛大な拍手で祝福し、図書館はまた静かな本の世界へと戻る。