参加者詳細 名前: ブルーベリーマン 一人称・口調: 「僕」。明るく元気でお喋り。下ネタが好きで、食事中の相手にもよく話しかける。 体格: 身長175cm、体重70kg。 外見・性質: 身も心も紫に染まり、全身にブルーベリーエキスが満ちている。食べられたくてうきうきしている。衣服は着用していないが、人間として扱われないため逮捕されない。 固有能力「ブルーベリー魂」: どれだけ食べられても身体が無限に再生する。 スキル: 世界一美味しい人間。塔に現れる魔物は種族も性質も多種多様で、ごく稀にネームドモンスターが出現する。ネームド討伐時には希少なドロップ品を得やすい。 塔について: 進行を望むかぎり上へ続く。十階ごとに帰還用ポータルが現れるが、それ以外の帰還手段はない。塔の完全踏破は不可能であり、上層ほど強敵が出現しやすい。 到達記録 ```text 10階:《石殻の咀嚼獣》に勝利 20階:《硝子羽の群鳥》に勝利 30階:《泥冠の沼鬼》に勝利 40階:《火口の鎧蜥蜴》に勝利 50階:《飢餓の大顎》に勝利 60階:《霜角の巨鹿》に勝利 70階:《夢喰いの梟》に勝利 80階:《雷鳴の百足》に勝利 90階:《黒曜の墓守》に勝利 100階:《深淵の潮鯨》に勝利 110階:《逆さ歩きの骨兵》に勝利 120階:《赤砂の双頭獅子》に勝利 130階:《夜渡りの吸血蝙蝠》に勝利 140階:《鉛雲の甲虫》に勝利 150階:《骨笛の山羊王》に勝利 160階:《灼熱の鱗蛇》に勝利 170階:《霧裂きの狼》に勝利 180階:《虚空を縫う蜘蛛》に勝利 190階:《鳴砂の骸馬》に勝利 200階:《星屑の甲冑騎士》に勝利 210階:《白夜の大蛾》に勝利 220階:《鉄根の森人》に勝利 230階:《毒沼の三つ首蛙》に勝利 240階:《眠らぬ墓守》に勝利 250階:《深紅の食屍鬼》に勝利 260階:《氷河を砕く猪》に勝利 270階:《燐光の蟹将》に勝利 280階:《千眼の石像》に勝利 290階:《竜骨の騎兵》に勝利 300階:《孤独な鐘楼守》に勝利 310階:《月蝕の蛇巫》に勝利 320階:《雷枝の巨人》に勝利 330階:《砂時計の魔蟲》に勝利 340階:《凍てつく沼の主》に勝利 350階:《血塗れの翼竜》に勝利 360階:《迷宮喰らい》に勝利 370階:《灰冠の魔女》に勝利 380階:《裂け目の大猿》に勝利 390階:《音無しの竜》に勝利 400階:《星喰いの大蛇》に勝利 410階:《黒雨の騎士》に勝利 420階:《百年甲羅の亀王》に勝利 430階:《赤い霧の狩人》に勝利 440階:《砂漠の落雷獣》に勝利 450階:《夢底の女王蜂》に勝利 460階:《沈黙する石竜》に勝利 470階:《毒針の墓荒らし》に勝利 480階:《燃える雪男》に勝利 490階:《渦潮の司祭》に勝利 500階:《白骨の竜公》に勝利 510階:《紅蓮の食卓番》に勝利 520階:《奈落を泳ぐ巨魚》に勝利 530階:《鏡面の影法師》に勝利 540階:《霜夜の処刑人》に勝利 550階:《轟く角の牛王》に勝利 560階:《黒曜の大蜘蛛》に勝利 570階:《空洞の歌い手》に勝利 580階:《灰燼の不死鳥》に勝利 590階:《針山の巨獣》に勝利 600階:《終幕の鐘騎士》に勝利 610階:《紫煙の捕食者》に勝利 620階:《深海の鎧蟹》に勝利 630階:《百舌の屍術師》に勝利 640階:《落星の獅子》に勝利 650階:《鏡割りの巨人》に勝利 660階:《永夜の鱗竜》に勝利 670階:《紅砂の墓王》に勝利 680階:《雷糸の女郎蜘蛛》に勝利 690階:《霧笛の海魔》に勝利 700階:《終わらぬ饗宴の給仕》に勝利 710階:《天蓋を穿つ鯨》に勝利 720階:《凍星の竜騎士》に勝利 730階:《腐葉土の王》に勝利 740階:《月裏の獣》に勝利 750階:《煉獄の双子鬼》に勝利 760階:《黒真珠の女帝》に勝利 770階:《星喰らいの蛾》に勝利 780階:《忘却の巨人》に勝利 790階:《赤錆の翼獅子》に勝利 800階:《深淵の番人》に勝利 810階:《逆光の狩猟者》に勝利 820階:《五つ首の氷竜》に勝利 830階:《雷雲の墓王》に勝利 840階:《虚ろな聖歌隊》に勝利 850階:《黒炎の食屍竜》に勝利 860階:《砂塵の巨像》に勝利 870階:《血月の大狼》に勝利 880階:《折れた時間の騎士》に勝利 890階:《底なしの蛸王》に勝利 900階:《星骸の竜》に勝利 910階:《白紫の大食鬼》に勝利 920階:《沈黙の雷神像》に勝利 930階:《千年沼の女王》に勝利 940階:《夜空を裂く大鷲》に勝利 950階:《深紅の迷宮主》に勝利 960階:《霧氷の巨獣》に勝利 970階:《終末の甲冑兵》に勝利 980階:《黒星の魔術師》に勝利 990階:《虚無を啜る竜》に勝利 1000階:【紫苑の饗宴王】《星界魔族》ヴォルグ・マゼンタに敗北 ``` 最終到達階層のボス戦 第一章 千階の扉 千階への階段は、それまでの塔とは違っていた。 それまでの階層は、どれほど異様でも、どこかに地上の名残があった。石の廊下、森、砂漠、氷原。空が偽物でも、風が魔術で作られていても、ブルーベリーマンには「場所」として感じられた。 だが、千階へ続く最後の扉の向こうには、場所そのものがなかった。 開いた扉の先に広がっていたのは、黒紫の星空を床に敷き詰めたような円形の大広間だった。頭上には天井がなく、代わりに無数の塔の階層が遠い星のように折り重なっている。下を見れば、千階分の高さを隔てたはずの景色が、黒い鏡の向こうに小さく揺れていた。 「わあ。ここ、すっごく高いね。僕、こういう景色好きだなあ」 ブルーベリーマンは、いつもの明るい声で言った。裸の身体を吹き抜ける風は冷たかったが、彼の皮膚には青紫の艶があり、肩や腕からは熟れた果実のような香りが漂う。 そして、広間の中央には、長い食卓が置かれていた。 食卓の上には皿が一枚。その皿に乗っていたのは、ブルーベリーマン自身の顔を写した、紫色の小さな果実だった。 「……えっ。僕の顔のブルーベリー?」 「千階へようこそ」 声は食卓の向こうから聞こえた。 そこには、王がいた。 黒曜石の冠に星の欠片を飾り、長い外套の裾を床に広げた魔物。人型ではあるが、その輪郭は見るたびに変わる。角が見えたかと思えば、そこに星雲が渦巻き、顔の位置には、底なしの夜空が開いていた。 その胸に浮かぶ文字は、塔の記録板と同じ形式で刻まれていた。 【紫苑の饗宴王】《星界魔族》ヴォルグ・マゼンタ 王は食卓の端に指を置いた。指先から伸びた紫色の光が、皿の果実を撫でる。 「おまえは、食べられることを望んでいる」 「うん! 僕、食べてもらうの大好きなんだ。おいしいって言ってもらえるの、うれしいからね」 「ならば、我が饗宴に加われ。おまえを味わい尽くし、塔の最上の一皿として永遠に記憶しよう」 ブルーベリーマンは目を輝かせた。 「味わい尽くすって、どんな感じ? 僕、何度でも再生するから、たくさん食べられるよ。おかわりも無限!」 「その無限を、我がものにする」 王が片手を上げた。 皿の果実が、一斉に牙を生やした。 第二章 最初のひと口 床が波打った。 星を敷き詰めたような石板が、巨大な口の内側へと変わる。歯は黒い塔石、舌は赤紫の天幕。食卓は王の体から生えた骨格だった。広間全体が、ひとつの食器であり、王はその給仕人だった。 ブルーベリーマンは、足元から伸びた舌にすくい上げられた。 「おおっ、いきなり大胆だね!」 彼は笑いながら、王の大口へ運ばれた。牙が肩に食い込み、胴を挟み、脚を噛み砕く。血の代わりに濃いブルーベリーエキスが弾け、王の口腔を鮮やかな紫に染めた。 王は、ゆっくりと咀嚼した。 それは単なる捕食ではなかった。噛まれた部分が食べられるたび、ブルーベリーマンの身体から何かが引き抜かれる。熱、力、記憶、再生の核――彼を彼たらしめるものが、紫色の光となって王の喉へ流れ込んだ。 それでも、彼の魂は消えなかった。 砕かれた胸が再生し、肩が戻り、腕が生まれる。ブルーベリーマンは王の口の中で、再び形を取り戻した。 「わあ、すごい! 食べてもらいながら再生するのって、忙しいね!」 王の牙が止まった。 「食われながら笑うか」 「だって、おいしいって顔してるから! 僕、世界一おいしい人間なんだよ」 「人間ではない」 「そうだった。じゃあ、世界一おいしいブルーベリーマン!」 その快活な声は、魔物の胃へ落ちてもなお響いた。 王は喉を閉じ、彼を飲み下した。 第三章 胃の星空 王の内部は、星の墓場だった。 黒い液体の海に、無数の光点が沈んでいる。かつてここで食べられた者たちの記憶が、星のように漂っていた。竜の火、巨人の腕、魔女の呪文、騎士の誓い。王はそれらを食らい、己の力へと変えてきたのだ。 ブルーベリーマンは液体の海に浮かびながら、何度も何度も溶かされた。身体が消える。魂の紫が薄れる。けれど、そのたびに新しい肉体が生まれ、果実の香りが立ちのぼった。 彼の再生は止まらない。 だが、王の胃は彼の身体だけを溶かしていたのではなかった。 王は、再生するたびに生じる力を捕らえ、胃の底にある黒い星へ流し込んでいた。ブルーベリーマンは食べられることで回復する。しかし王は、その回復の瞬間を食べていた。 「なるほど……僕が元気になる力まで、おかわりしてるんだ」 彼は黒い星へ手を伸ばした。指先が触れると、星は稲妻のように紫の光を放ち、彼の手を焼き尽くした。 再生。 また伸ばす。 また焼かれる。 その繰り返しの中で、彼はようやく気づいた。 王は倒すための傷を受けているのではない。食べたものを栄養として蓄え、その栄養を次の攻撃へ変える。攻撃するほど、ブルーベリーマンの再生力を味わい、強くなる。 ならば、普通に戦うことは、王に食事を与えることと同じだった。 「僕、相手に食べられるのは好きだけど……食べるのをやめられないっていうのは、ちょっと困るなあ」 王の声が腹の壁から響いた。 「おまえの魂は尽きぬ。ならば、我は尽きぬ糧を得る。これこそ永遠の饗宴」 「でもさ、ずっと食べてたらお腹いっぱいにならない?」 「我は星界魔族。満腹などという限界は持たぬ」 「そっかあ。じゃあ、僕のほうが先に疲れちゃうね」 第四章 紫の逆流 ブルーベリーマンは、黒い星へ全身を押しつけた。 王の胃が収縮した。無数の歯が肉体をすり潰し、紫のエキスを奪う。だが彼は逃げず、再生しながら、星の表面を両腕で抱きしめた。 「僕のブルーベリー魂、たくさん食べてもらうためにあるんだ。だから――」 黒い星の光が彼の胸へ食い込む。 「僕から出ていくものを、全部あげるよ!」 それは無謀な選択だった。 彼は再生の力を拒まず、王へ差し出した。王は喜んでそれを吸い上げる。黒い星が膨張し、胃の海が紫色に輝いた。王の身体は、広間の外まで届くほど巨大になり、冠の星々が次々と灯る。 しかし、与えられたものは、与えた者の魂と結びついていた。 紫の光は王の内部で膨れ上がり、制御を失っていく。王の胃壁に果実の蔓が走り、黒い星を締めつけた。ブルーベリーの枝は瞬く間に伸び、無数の花を咲かせる。 王が初めて、苦しげな声を漏らした。 「これは……我が糧ではない。おまえの魂が、我の内側を侵している」 「ごめんね。でも僕、再生が止まらないから!」 ブルーベリーマンは笑った。だが、声には疲れが混じっていた。彼の魂は無限に再生しても、王の内部で何度もほどかれ、何度も奪われている。永遠に耐えられることと、いつまでも戦えることは同じではなかった。 王が胃の底の星を握りつぶした。 枝が砕け、花が散る。紫の光が一瞬、闇に飲み込まれた。 ブルーベリーマンの再生が、わずかに遅れた。 第五章 終わらない食卓 王は彼を吐き出した。 ブルーベリーマンは星の床へ転がり、片膝をついた。身体はすぐに再生したが、立ち上がるまでに、今までより長い時間がかかった。 広間の中央で、ヴォルグ・マゼンタは胸の裂け目を閉じていた。紫の蔓がまだ内部に残っている。王も無傷ではない。けれど、その傷口は食べた記憶で埋められ、星の光を取り戻していく。 「おまえの魂は、我が胃を汚した。だが、我はそれすら食らう」 王が手を伸ばす。 周囲の空間が折りたたまれ、ブルーベリーマンの身体を押し潰した。逃げ道も、距離も、方向も消える。塔の力そのものが、王の食卓に組み込まれていた。 ブルーベリーマンは一歩踏み出そうとした。足が再生する。膝が砕ける。身体が戻る。だが、空間の圧迫が再び彼を押し倒した。 王の指が、彼の胸元へ触れた。 その一瞬、ブルーベリーマンは王の仮面の奥に、飢えではない何かを見た。 孤独だった。 星々を食らい、無数の強者を飲み込み、塔の階を守り続ける王。その饗宴には客がいても、食べる者と食べられる者しかいない。対等に食卓を囲む相手はいなかった。 「ねえ、王さま」 「何だ」 「食べ終わったら、僕とお話ししない? 僕、けっこうお喋りなんだ」 「敗者が条件を出すな」 「そっか。じゃあ、勝ったらお話ししてね」 ブルーベリーマンは最後の力で、王の手を押し返した。 一瞬だけ、星界の圧迫に隙間ができる。彼は王の胸へ飛び込んだ。牙が肩を裂き、黒い冠が額を打つ。彼の紫の体液が、王の胸の傷へ流れ込む。 しかし、王はそれを吸収するのではなく、力ずくで飲み込んだ。 「饗宴は終わらぬ」 胸の裂け目が閉じ、ブルーベリーマンの身体がその内側に呑まれていく。再生しようとする魂は王の星界に絡め取られ、形を取り戻すたび、また食卓の一部へ引き戻された。 ブルーベリーマンは、最後まで笑顔を失わなかった。 「うん……今日も、いっぱい食べてもらえたね」 その声を最後に、王の胸が閉じた。 第六章 敗北者の帰還 広間には、静寂が戻った。 ヴォルグ・マゼンタは、しばらく目を閉じていた。王の胸には、かすかな紫の輝きが残っている。それは食べた獲物の力とは違い、消化しきれない小さな灯だった。 王は食卓に戻り、空の皿を見つめる。 「……話の続きは、まだ聞いていない」 しかし、食卓に返事はない。 十階ごとに現れる帰還ポータルが、広間の端で青白く開いた。ブルーベリーマンの再生能力は消えてはいなかった。塔は彼の魂を、敗北の記録とともにポータルの手前へ押し戻したのだ。 彼は地上へ帰還した。 完全に塔を踏破した者はいない。千階へ到達した彼もまた、塔の終わりを見つけてはいない。千階の上には、まだ階段が続いている。次の階、そのまた次の階。挑む者が歩みを望むかぎり、塔は終わらない。 結果 最高到達階層: 1000階 ― 【紫苑の饗宴王】《星界魔族》ヴォルグ・マゼンタに敗北 地上からの距離: 402㎞(参考: 富士山の標高約3.8㎞の約106倍) 特別報酬:《紫苑の残響》――ネームドモンスターの名残から生じた、紫色の結晶片。所持者の体力が尽きる直前、一度だけ魂を現世へ引き戻し、肉体を完全に再生させる。ただし、塔のボスに対する勝利や帰還を保証するものではない。千階の記録を刻む品として、冒険者ギルド査定額は金貨12,000枚。 参加者の感想:「負けちゃったけど、王さまともっとお話ししたかったなあ。すごく食べるのが上手だったよ! 次に会えたら、今度はおかわりの前に雑談してもらおうっと」