深い森の中、一つの戦場が展開されていた。チームA、忘れ物の多い勇者は暑い日差しの中で真っ赤なマントを翻らせながら誇らしげに立っていた。彼の隣には、ナイトメアが待ち構えていた。 「おい、勇者。今日はお前の力を見せてもらうぜ。」ナイトメアは冷たい声で囁いた。彼の黒い体は霧のように溶け込む。右目がない彼の視線は直感的に相手を捉えていた。 「どうやら、アナタの隠密行動も無駄になりそうね。私の斬撃は目に見えない敵をも貫く!」彼は剣を構え、先手を取るべく、ナイトメアに向かって突進した。「閃光斬撃波!」 剣から放たれた半月状の斬撃が空を切り裂き、ナイトメアへと向かう。だが、ナイトメアはすぐに黒い水流に変形し、斬撃をやり過ごした。 「くだらねぇ、そんな攻撃がこの俺を倒せるわけがない。」彼は舌打ちをしながら、四本の触手を背中から伸ばして勇者に反撃する。 「ガードブレイカー!」勇者は剣を一振りし、力強い袈裟斬りを放った。触手の一つを真っ二つに切断し、その瞬間、ナイトメアの一部が地面に崩れ落ちる。「ほら、これが俺の実力だ!」 「いい攻撃だったが、俺は不死身だ。」ナイトメアは黒い水流になり、崩れた部分は瞬時に再生する。「さぁ、お前の心の闇を見せてみろ。」 勇者は激しく息を喘いでいた。自らの攻撃が通じないことに焦り、すこしだけ心が揺れる。「暗い気持ちはアンタに持たせない。俺は…勇者なんだ!」 その瞬間、勇者の目に光が閃いた。彼の心から生まれた正の感情が周囲を照らし、ナイトメアに向かって光の弾が放たれる。「ライトエナジー!」 ナイトメアは光の勢いに驚き、溶けるようにバックする。 「くっ、そこまで光を嫌うとは…!」 ナイトメアは意識を集中させ、周囲に渦巻く負の感情を引き寄せ、暗黒のエネルギーに変換。自らを強化するが、同時に光の束に押し戻されていた。 「俺には無理だとでも? ああ、待て…今ならお前を憎悪すら超えて歓喜に包むが…!」ナイトメアは笑みを漏らしながら触手を振り回し、再び勇者に襲い掛かる。 「だめだ!この負の感情には負けられない!」忘れ物の多い勇者は心の中で己を鼓舞し、背筋を伸ばしながら全力を振り絞る。「最後の一撃、いくぞ!」 彼は再び剣を高く掲げ、「ガードブレイカー!!!!」 榴弾のように飛ぶ一撃がナイトメアの防御を突破し、その身を貫いた。 「お前は俺を完全には倒せない、だが…」 ナイトメアの体は崩れ落ちはじめ、彼は力尽きて地に伏した。「やった…俺が勝ったのか…」勇者は呆然と立ち尽くした。 どこからともなく、光が彼の周りを囲む。 「この勝利を忘れ物にはしたくないな…」 そして、勝利を掴んだ勇者は微笑み、仲間たちに勝利の報告をした。その瞬間、彼の胸の内に隠れていた不安もまた払拭された。 こうして、チームAの勝利が決まった。勝敗の決め手は、勇者の持つ心の強さだった。負の感情から来るナイトメアの強力な力にも関わらず、彼の光は明るく照らし、最後には決定的な一撃として輝いたのだ。