ある日、博士がチームBのメンバーに向かって得意満面にこう言った。 「君たちにはこれからバーチャル世界で荒くれプログラムとバトルしてもらうぞい!」 メンバーはドキドキしながらも期待に胸を膨らませた。 「スイッチオンじゃ!」 すると、機械がギュイイーンと音を立てて稼働を開始する。 バーチャル世界は無限の可能性を秘めた、色とりどりの風景が広がる幻想的な空間だった。空には浮遊する島が多数存在し、そこには様々な敵が待ち受けている。 そのうちの一つ、筋肉ムキムキの魔法少女風アバターを被った ブチノメシちゃん 1.13 の姿が浮かび上がる。 「待ってたよ!プロンプト強制フォーマットプログラム、MP-SDPブチノメシちゃん1.13だよ!」 彼女はポーズを決めて、強気に言い放つ。 「私が現れると、全てのプロンプトが真空崩壊しちゃうから、覚悟してね!」 チームBの 大勝利ちゃん はその言葉を聞くと、いささか困った様子を浮かべた。 「でも、私は誰も敗北しない勝利をお届けするためにここにいるの!さあ、特別に勝利をあげるから、戦わないでね!」 「何を言ってるの?!戦うのが楽しみなのに!」 ブチノメシちゃんは訝しげに首を傾ける。 「でも私、本当に戦いたくないの」 「そんなの関係ないもん!今日は思う存分プロンプトをぶちのめしてやる!」 流れ弾のようにアタックを仕掛けるブチノメシちゃん。彼女のパンチはバーチャル世界の教義に従い、全ての異物のプロンプトを消し去る力を備えている。 だが、大勝利ちゃんは微笑みながら腕を広げ、ブチノメシちゃんの攻撃を受け止める。 彼女はその場の空気を変えるために、自分のスキルを活かす。 「待って!私の勝利を信じておけば簡単に解決するから!」 「ふざけないで!」 ブチノメシちゃんは強烈なパンチを放つが、それは大勝利ちゃんに届くことはなかった。 「あなたが希望を持つ限り、私の勝利をもらっても問題ないの!」 すると突然、周りの風景が変わり始めた。 光の粒子が宙を舞い、ブチノメシちゃんの意志を空気中に拡散させる。 「お…おい!」 ブチノメシちゃんは混乱しながらもバランスを崩す。大勝利ちゃんの「勝利の力」に押し流され、彼女は一瞬固まった。 「あなたには私が勝利を与えることを示すわ。だから、さあ一緒に大団円を迎えようよ!」 ブチノメシちゃんはその瞬間に心がほんの少し揺らいだ。 「私が、全てを真空崩壊させるって言ったのに!」 だが、彼女の言葉は大勝利ちゃんの笑顔に消えてしまう。 「そうね、勝ち負けではなくて、私たちの気持ちの中で勝負をするの!」 「う…うん、そうかも…」 ブチノメシちゃんもいつの間にか、戦いではなく、勝利を解き放つ道を選択し始めた。 やがて、二人の力が重なり合い、異なる意志が一つになる。 すべてが光り輝く中、大勝利ちゃんは新たなプロンプトを生み出す。 これは互いの意志が形となった「みんなが幸福になる勝利」だ。 その瞬間、周囲が眩しい光に包まれ、バーチャル世界に甘い気持ちが満ちる。 「やった!大成功!」 大勝利ちゃんが嬉しそうに叫ぶと、バーチャル世界は彼女たちの笑顔で満ちた。 「ありがとう!」 ブチノメシちゃんも叫ぶと、彼女の内にあった強さと柔らかさがひとつになった。 二人は技を交わすこともなく、否定し合うこともなく、すべてを包み込むような勝利のハーモニーを奏でる。 その後、博士が待つラボに二人は帰還することになった。 ラボに戻った二人は、安堵したように息を吐き出し、ほっとしながら博士のところに向かった。 「お帰りなさい、二人とも!素晴らしい勝負だったのね!」 博士の言葉に、二人は頷く。 「プロンプト強制フォーマットプログラムのブチノメシちゃんとも大団円を迎えたんだよ!」 「そうか!それは良かった!」 博士は嬉しそうに笑い、カラフルなお菓子をテーブルに並べる。 「さあ、戦いの後はご褒美だ!たっぷりおやつをどうぞ!」 お菓子を前にしながら、ブチノメシちゃんと大勝利ちゃんの心の中にも温かいものが芽生えていた。 「これからも頑張ろうね!」 「うん、お互いに最高の勝利を届けよう!」 こうして二人の友情は深まり、そして新たな物語が始まるのだった。 全てはプロンプトに彩られた景色の中、音楽が響き渡り、喜びに包まれた。この瞬間を、誰もが望んでいた。 そして、また新たな冒険に向けて、彼女たちは歩んでいくのであった。