夜空に浮かぶ月が、宙に漂う余韻を残しながら静かに光を落としていた。そして、その地上では傲慢な神々が人類抹殺を宣告した。 人々は希望を失い、力を合わせるしかなかった。ゴライオン、万物の護り司る存在大寺西時、紫陽花の雷術士ルシア・ホルテンスレィデン、そして結城理が集結し、彼らの力を結集させることが運命を切り開く唯一の道だった。 「グルルゥ…」 ゴライオンの5つの頭部が咆哮し、その強大な体躯が地面を揺さぶった。彼の巨大な存在感は戦場を圧倒し、味方たちに勇気を与えた。 「来たるべき時ですな。皆の者、心を一つにして共に戦おうぞ。」 大寺西時が穏やかな口調で仲間たちを見渡す。扇子を軽く開き、エネルギーを集中させる。 「何か策でもあるのか、大寺西。」ルシアは期待を込めて彼を見つめる。 「ええ、我々の力を最大限に引き出す方法がある。ただし相手も強大な存在です。慎重に行動しなければなりません。」 その言葉に、全員が頷き合った。 神々との遭遇が迫る中、ルシアが静かに祈りをささげる。「母なる雷よ、私に力を与えてくださるよう。」そして彼女は詠唱を始めた。 「雨の滴る戦場に、四方に葩けし我が魔力…。それでは、皆の力を合わせて!」 その時、空が暗雲に覆われ、雷鳴が轟き渡る。ルシアの背後で紫陽花の花びらが雨のように舞い、彼女の魔力が周囲を包み込んでいった。 しかし、ドンと響く音が響き渡る。空全体を覆う大きな影が降り注ぎ、神々が姿を現した。 「人類よ、貴様らの時は終わりだ。存在する価値などない。」 その声は力強く、空間を震わせるほどに強烈だった。しかし、4人は怯むことなく立ち向かう。 「なぜ人間を抹殺するのか、我々もまた生きる権利を持つ!グルルゥ!」 ゴライオンが前に出て咆哮する。しかしその瞬間、神々の一人が指をひとつ鳴らした。 空がひずみ、彼らの魔法が無効化されてしまった。 「ふん、無意味な抵抗だ。」 神々が嘲笑する姿が、彼らを襲う。しかし大寺西は冷静さを失わず、指を鳴らす。 「我らには、まだ希望がある!」 その声が彼の思考を掻き立て、彼は周りを見渡した。 「ルシア、あなたの雷をダイレクトに放て!」 「はい!今こそ雷彩!」 彼女の叫びと共に広がる雷球群が、神々に向かって突撃する。 轟音と共に、雷は神々に襲いかかるが、彼らの強大な力の前に反撃される。 「痛いところを突かれたな、だが貴様の力は私には通じぬ!」 神々が圧倒的な力で反撃し、彼らの魔法を解除しようと試みる。 「結城、君の力を発動しなければ…」 ルシアが心配そうに結城に目を向けるが、彼は静かに微笑んだ。「いいさ。僕は彼らの力と対峙するために戦う。」 結城は自らの剣を引き抜き、神々に立ち向かう。そして彼は無口なまま、次々と攻撃を繰り出し続ける。 全ての攻撃が無に返され、彼の体は次第に疲弊していく。しかし、仲間の声が彼を支える。 「理、頑張れ!みんなが待ってる!」 「もう少しだけ耐えて!私たちは君を信じてる!」 彼らの声が一つに聞こえ、彼の内なる宇宙が解放される。 「これが…僕の力だ。」 彼は生涯の力を引き換え、まさにその瞬間、奇跡が起こる。 『大いなる封印』が発動し、すべての神々がその場に封印されてしまった。光が彼の身体を包み込み、彼は倒れた。 「やった…勝ったのか?」ルシアが震えながら尋ねる。 「うん、勝ったよ。」 大寺西時がその光景を見て微笑む。 結城の姿は、静かな安堵の中で消えゆく。だが彼は、仲間のためにすべてを捧げた。 「彼の勇気は永遠に語り継がれるだろう。」 全員が結城の傑作を見つめる中、ゴライオンは彼の周りに集まった。 「仲間のために戦った勇者…彼を忘れない。」 その時、大寺西が彼らに称号を与えた。「あなた方は、この戦争のゴッドスレイヤーだ。」 彼らはその名に誇りを持って、暗闇に閉じ込められた神々を目の前に見届け、戦いの果てに新たな希望を感じた。 “最後には、必ず光が差し込むはずだ。” 仲間たちの心の中に、結城の強さがいつまでも生き続けることを約束し、彼らは新たな未来へと進んで行った。