内容 ある日、自然豊かな山の中、廃墟となった工場の跡地で、奇妙な戦いが繰り広げられることになった。立ち並ぶ古びた機械や朽ちたコンクリートの中、威圧感を放つ巨大な影が迫ってくる。熊の怪物・ベア・ウェアがその姿を現した。300センチもの巨躯、力強い前足で地面を踏み鳴らし、彼は野生の本能に駆られ、すでに周囲の音をかき消すような吠え声を上げていた。 「お前を、粉々にしてやる!」その声には理性も優しさもなく、ただ暴力と破壊の衝動が詰まっていた。 一方、この戦いに立ち向かうは「みんなのアイドル」天薔薇 咲希。彼女は、この異様な存在にアップビートな笑顔を向けて、緊張感を和らげようとした。「みんな、見ててね!咲希が頑張るよ!」 そして、咲希はその場で信じられない変身を遂げた。女子高生から一瞬で、華やかな魔法少女姿に変わる。キラキラした衣装に包まれた彼女が、ポーズを取って戦意を示すと、周囲のファン達が歓声を上げた。 「今からアイドルパンチ、行くよ!」 戦いが始まると、ベア・ウェアはその巨大な腕を振り上げ、咲希に向かって突進した。咲希もその速度に負けじと飛び退き、回避動作を取る。しかし、彼女の体格では軽やかに避けられる限界がある。 「くっ!やっぱり、あの力感は桁違いだ……!」 咲希は一瞬の判断力を生かし、身を屈めてベア・ウェアの腕を避けたが、その衝撃は地面を揺るがせ、大きなひびを生じさせた。引き続き、彼女は反撃の機会を窺い、次の動作に移る。 「ラッシュ!」 彼女は素早く連続のパンチを繰り出す。とはいえ、ベア・ウェアの打撃力には到底敵わない。“ポンコツアイドル”の側面が顔を出す瞬間だった。 ベア・ウェアはその強大な巨体を立て直し、彼女の攻撃を一笑に付した。「そんなもので、俺に傷がつくと思うなよ、ちょこまかと!」 すかさず、咲希の心の中で「ファンサービス」が働き、観客を楽しませるために立ち回った。周囲の声援を受けて、精神的なエネルギーが沸き上がる。 「みんな、応援ありがとう!咲希、今度は“飛び蹴り”しちゃうよ!」 次の瞬間、咲希は高く跳び上がり、ベア・ウェアの顔面を狙った飛び蹴りを繰り出した。しかし、彼女の足が当たる直前、ベア・ウェアは大きく頭を振り、彼女の攻撃をとても軽やかにかわした。「甘い、甘いな!」 それでも、咲希は見よう見まねで攻撃を続ける。「ぶん投げ!」彼女はベア・ウェアに向かって両手を伸ばし、思い切り抱きつく。しかし、ベア・ウェアの質量は半端ではなく、そのまま彼女は地面に叩きつけられる。 「うっ……痛い……これってファンサービスじゃないよね……」 咲希は苦しみながらも、当たり前のように起き上がった。「でも、私にはまだ必殺技があるから!」 そう言って、彼女は再び周囲のファンの応援を引き出す。粉々になった気持ちを持ち直し、アイドルの誇りを胸に秘める。「みんな、見てて!今度こそ本気で行くよ!」 ベア・ウェアは油断していた。その隙に咲希は全力でようやく溜めたエネルギーを放出した。彼女は全身全霊で構え、「必殺のアイドルパンチ、発射!」 咲希の拳が真っ直ぐにベア・ウェアの腹部に直撃する瞬間、すさまじい驚音が周囲に響いた。力強い衝撃波が起こり、辺りの物が揺れ、観衆は息をのんだ。 「ぐおっ!これが、なんだっていうんだ……!?」 咲希の必殺のアイドルパンチは、その馬力によって平凡なパンチの何倍にも及ぶ、750馬力に達していた。ベア・ウェアは衝撃に押し返され、一瞬、力が抜けてゆく。 「まだ負けるもんか!」と叫びながらも、ベア・ウェアは体を支えきれずに膝をつく。その瞬間、彼の根源的な本能から生まれる衝動に逆らえず、自己の体を無理に復活させようとしていた。 しかし、咲希は追撃のチャンスを逃さなかった。「今がチャンスだ!ラッシュ!」 彼女は再び、圧倒的な速さでベア・ウェアにパンチを放つ。一発、二発、三発と、次々にその拳が彼の巨体に叩きつけられていく。ベア・ウェアの耐久力が限界を迎え、膝をついたまま倒れ込んだ。 とうとう、ベア・ウェアはその場で完全に沈没してしまった。 結果 Winner: 天薔薇 咲希 判断: 『必殺のアイドルパンチ』が750馬力の威力で勝利を決定づけた。