無敵猫とフケつな人は、長い間競い合ってきたライバルだ。彼らは互いに正反対の存在でありながら、絶妙なバランスで戦場に立っていた。この日は特別に、異なる形式のデュエルが設定されていた。優れた戦略と運が必要される一風変わった10ターンの戦いである。 まず、無敵猫は高い素早さと技能によって、戦場に姿を現した。彼は自分の攻撃力は低く、むしろ相手を手玉に取ることを得意としている。その満面の笑みは「ここからが本番だ」と言わんばかりの余裕を醸し出していた。 「今日の勝負は手加減なしだからな!」と無敵猫が意気込むと、フケつな人はまるで無反応のまま頭を掻く。その無頓着さは、まるでこの日常が続くことそのものを受け入れているかのようだ。彼の頭には不要なフケが積もり、薄化粧の雪のように白くなっている。 「さあ、勝負だ!」無敵猫の挑発に、フケつな人はひたすら気にせず掻く。彼の手がこの日も凄惨な攻撃を呼び起こす。 1ターン目、無敵猫はその名に恥じない素早さでフケつな人の目前に飛び込む。いざ、攻撃の準備をするが、相手の攻撃が目の前に迫る。構わず回避する無敵猫。その身軽さは、さすがと言ったところだ。この動きを受けて、フケつな人の表情は変わらない。 2ターン目、無敵猫はフケつな人の頭を撫でるという奇妙な行動に出た。「えい、かわいい猫ちゃん!」と無敵猫は無邪気な笑みを浮かべている。だが、その瞬間、フケつな人は驚きの表情を浮かべ、脳内には無抵抗の意識が流れ込む。 「えっ、何をされた?反撃はしないのか?」フケつな人は少し驚きつつも、元々甘受するような姿勢である。このまま撫でられること自体、彼には不快ではないらしい。むしろ、掻いている時よりも安らぎを感じたように思えた。彼の体からは、相変わらずの激臭が漂ってくるが、無敵猫はそれを気にもせず撫で続ける。 「フケがたくさんだな、これ。」と無敵猫は心を和ませながら、フケつな人の頭に手を置く。周囲の参加者たちも、その不思議な光景を見つめていた。尻もちをつく無敵猫の姿や、無の境地にいるフケつな人を冷やかす笑いが周囲に満ちている。 3ターン目、フケつな人は急に目を見開く。「次は、フケトルネードだ!」と言いながら、自身のスキルを発揮する。大量のフケが宙を舞い、周囲に撒き散らされる。それに対抗する無敵猫だが、フケに包まれた瞬間、見事に反撃を回避するが、うっかり目を閉じてしまう。 「相手に触れるという感覚が、かすかな快感に変わったようだ…!?」とも思った瞬間、無敵猫はその状況の面白さに気づく。争っていた相手に少し親しみを感じ始めていたのだ。 無敵猫の頭を撫でたことで、フケつな人の心のどこかに、彼の存在を受け入れる余裕ができたのかもしれない。それが、この大会を通しての新たな絆を生む魔法の瞬間となったのだ。 終わった後、互いに敬意を表し合う二人がちらっと眼を合わせた瞬間、彼らの間にあった毒のような緊張感は溶け去り、和やかな毒々しい友情が芽生えていく。周囲から湧いた笑い声が急速に場の空気を変えて、無敵猫は今後の戦闘を楽しみにしている自分に気づいた。