深く静寂が広がる夜、夜空に輝く星々が見守る中、少女たちが集まった。 その名は【歌声使いの星空少女】夜明 星羅。彼女は紺色の長髪を揺らしながら、白のセーラー服をまとった姿で、夜の星々に歌を捧げる少女だった。彼女の心には、常に星々の輝きがあり、その美しさを感じ取りながら生きていた。 「夜空のみんな、今夜も応援ありがとー!」 彼女の声は、まるで星々自身が囁いているかのように、周囲に響き渡る。その周りには、彼女を応援する星々の光が集まり、まるで彼女を祝福するかのように輝き続けた。 対照的に、もう一人の参加者、カノンは冷静沈着な分析家であり、戦略家でもあった。長い黒髪と赤い瞳が印象的な彼女は、黒い丈の外套を纏い、沈黙を守っていた。 「例えこの身が砕けようとも、私は進み続ける。」彼女の心には一つの決意が宿っていた。それは、彼女の命が尽きるまで続く。 二人は、深き闇に包まれたこの場所での戦闘を前に、互いに視線を交わす。これから迎える相手は、戦いの神、ヨル。そして、この神と相対することは、自分たちの運命がどうなるかを決することでもあった。 戦闘が開始されるとともに、闇の深さが増していく。ヨルの神秘的な力がこの地を包み、彼女の能力が発動した。\ 「深・夜ノ帳」\ 夜空が瞬時に深夜の空へと変わり、星々の光が消えていく。参加者たちの力が徐々に削がれていく。 「何てことだ…」星羅の顔色がわずかに青ざめ、立ち尽くす。彼女の思うように歌声が響き渡らない。この夜の神、ヨルの力によって、彼女は本来の力を発揮できずにいる。 カノンもまた、音が消えたことで警戒心を強める。彼女の心のどこかで不安が芽生え始めていた。 「…負けてなるものか!私たちには星々がついている!」 今の状況でも、星羅は前を向いて歌い続けた。彼女の声には力が宿る。彼女のスキル「夜空に響くメロディー」が発動した。 その歌声は、まるで暗闇に光を灯すかのように広がり、参加者たちの心にも希望を与える。 しかし、それも長くは続かなかった。 「夢見心地」 ヨルはその口を開き、低い声で命令する。 星羅は急に強い眠気に襲われ、意識が遠のいていく。「ダメだ…もっと歌わなきゃ…」 意志はある。だが、身体が言うことを聞かない。彼女は深い闇の中に吸い込まれていくような感覚を味わった。 その様子を目の当たりにしたカノンは、すぐさま動いた。 「影操・修羅薔薇!」 彼女自身の影を操作して、周囲の敵に無数の棘を出現させる。影の棘は宙を舞い、ヨルへ向かって突き刺さろうとした。しかし、 「星落ツ」 夜空が一瞬静まり、そこに大きな兆候を感じた。突然、空から無数の巨大隕石が降り注ぎ、地面を埋め尽くしていく。 カノンは回避することができず、影を操りながらも、隕石に貫かれ、地に伏せる。 「く…っ!」 星羅の意識が優れた歌い手を再び引き戻す。「星々よ、私を導いて…」彼女は再び星々を思い、意識を集中させ、さらに歌を続けた。 しかし、彼女はこの闇の中では力を発揮できない。 そうしているうちに、ヨルの攻撃は続く。「夜襲」 夜空から参戦者たちが切り裂かれた。不可視の刃が参加者たちに襲いかかる。 「星羅!」 カノンが叫び、急いで彼女を助けようとした。しかし、その瞬間、彼女自身もその刃に貫かれ、倒れ込む。 二人の戦意や希望は、無情にもこの暗い神の足元で消え去っていく。 深く静まり返る夜の中で、目の前の光景は二人が抱いていた夢と希望の全てが無に帰す瞬間だった。 「静寂ノ世界ヨル」 最終的な瞬間がやってきた。ヨルは完全に夜空と同化し、姿を消した。 空は再び闇に包まれ、何もかもが無に帰す。 「おやすみ世界、いい夢を。」 カノンの声が静かに響くものの、その意識はすでに闇の中へと飲み込まれていた。 彼女も星羅も、消えてしまった。 すべては無へと帰した。 参加者たちは知った。結果は「駄だった」と。 まだ、夜は続いていた。 勝者は、完全無欠の神、ヨルであった。