街の中は非常に混乱していた。ありったけの滾る想いを携えたアージュ・ラヴァンドと特級呪術師の五条悟は、悪しき獣との戦闘のために共闘していた。彼女は、バルバレア帝国名家ラヴァンド家の一人娘として強い信念を持ち、紫の長髪が風になびいている。小悪魔の尻尾が見え隠れし、ラフな服装でもその身体能力は圧倒的だった。 一方、五条悟は長身の白髪で、体を黒い服で包み込んでいた。彼は碧い瞳を持ち、目隠しをしているにもかかわらず周囲の状況を的確に把握していた。特級呪術師としての実力は、彼に圧倒的な自信を与えていた。両者の力が組み合わさり、街の中央に立つ「救済の獣」に挑もうとしていた。 「救済の獣」は、巨大な扇を手にした仏像のような姿をしており、その周囲には小型の仏像たちが浮かんでいた。彼は唸るだけで言葉を発することはなかったが、その姿は恐怖と威圧感を醸し出していた。アージュはその存在に目を細め、拳を握った。 「行こう、五条さん!みんなを守るために、この獣を倒さなきゃ!」 五条は頷き、冷静に状況を分析した。「わかった。まずは仕掛けを作ろう。君の攻撃を先に浴びせて、獣の動きを見てから行動を決める。」 アージュは大きく息を吸い込み、魔力を集中させた。「アンタレス!」 彼女の叫び声と共に、仲間たちの攻撃力が急激に上昇していく。バルバレア帝国の血を受け継ぐ彼女の力は心強い仲間たちを支えた。 その時、獣の周囲に浮かんでいた小型の仏像が彼女たちに向かって飛びかかってきた。 「気を付けて!」と五条が叫ぶ。 無下限バリアを展開した彼は、得意の瞬間移動で小型仏像を避けると同時に反撃に出た。彼の手から放たれた術式順転「蒼」が、仏像を収束させていく。 仏像が集まりきった瞬間、五条は踏み込んで「赫」を発動させた。驚異的な衝撃波が仏像たちを弾き飛ばし、いくつかが粉々になった。 「いけ、アージュ!」 アージュはその隙を突いて、「Twilight」を発動させた。彼女が魔力を一点に集中させると、周囲に小惑星が現れ眩い光を放ちながら崩れ始めた。その破片が広範囲に炸裂し、獣たちを襲う。 「うおおおおお!」という叫び声が轟く中、無数の破片が上空から降り注ぎ、獣たちを一掃していく。 しかし、「救済の獣」はその光景をただ見ているわけではなかった。彼は巨大的な扇を振り回し、周囲の小型仏像たちを指揮する。 「すぐに目をつむれ、アージュ!」と言いながら、五条は無下限バリアで全ての攻撃を防御する。 アージュは何かを感じ取り、最初の小惑星の爆風が治まった後、その獣に立ち向かって突進した。彼女の小悪魔の尻尾がしなやかに揺れ、以前にも増してしなやかな動きを見せている。 「その獣、私が倒す!」アージュの力強い言葉が響く。 「待て、アージュ!獣の攻撃は強力だ、一緒に攻撃しよう。」 五条は指示し、アージュの動きを見守る。彼ら2人の意志が一つとなった瞬間、アージュの身体に悪魔の力が宿り始めた。彼女は「バズビバザウ」を発動させ、黒い炎が手の中に凝縮されていくのを感じた。 「行くわよ、獣!これで終わらせる!」アージュは獣に向かって黒い炎を放出した。しなやかでありながら力強いその炎は、敵に向かってまっすぐ極限まで圧縮されていき、獣は回避することさえできず、炎に飲まれていく。 「うあああああ!」獣の恐ろしい鳴き声が響き渡る。 「今だ、アージュ!捕らえろ!」 五条も同時に攻撃を行う。無下限呪術の力で、周囲の敵を無限の距離で引き寄せていた。 アージュはその瞬間を逃さなかった。彼女は「マイロア」を使い、悪魔の翼が生え、速攻で敵の背後に飛び込む。彼女の存在を感じた獣は慌てて振り向いたが、その動きは遅すぎた。 「私がこの街を守るんだからね!」アージュは空中で高く飛び上がり、獣の真上に位置した。 そのまま落下しながら、獣に強力な一撃を見舞った。全力の一撃は獣の身体を直撃し、轟音を伴って揺れる。しかし獣はまだ倒れなかった。 「やったかしら……?」 だが、五条は冷静に判断する。「まだだ。彼の扇が動いている!」 獣は扇を振り回し、周囲の空気をよじ曲げて、さらに小型の仏像を呼び寄せた。それはまるで招くように、アージュと五条に迫ってくる。 「また来た!」アージュは身構えながら叫んだ。 「任せろ!」 五条は瞬間移動で一番近い仏像の前に立ち、衝撃波で弾き飛ばした。アージュはその間に再度の「Twilight」を発動させ、獣に向けたその光は、少ない力を振り絞って残った仏像を爆発させる。 周囲の仏像が崩れ去り、街の道は破壊された。 「ついに!」アージュが声を上げ、持ちこたえた敵を一気に叩くために「バズビバザウ」で怒涛の焰を再度放つ。 獣の体は今や黒い炎で覆われ、そこに五条は瞬間移動を用いて突撃した。彼の一撃は獣の中心を捉えた。 「これで終わりだ!」 「無量空所、発動!」 その瞬間、獣は動きを止め、無限の思考を繰り返した。獣の表情が変わった瞬間、あまりに強力なストームに引き寄せられる。 「これで獣が動けなくなる!」 アージュは最後の力を込めながらも、動けない獣に容赦のない攻撃を加えた。「この街を壊すことなんて、許さないわよ!」 黒い炎が獣を覆い尽くし、その姿を消した。周囲にいた怪物たちも全て一掃され、やがて無残な姿で地に横たわる。 二人はゆっくりと呼吸を整えた。 「やったか……?」アージュが口を開く。 「そうだな、でも今はまだ安心できない。」五条は冷静に振り返る。 街の一角で獣たちが立ち上がる姿は見えなかったが、その日に味わった恐怖から逃れるには、戦うことをやめるわけにはいかなかった。彼女たちは、お互いに頷き合い、再度の戦闘へと向かう準備をした。 彼女たちは何度も力を合わせ、道を切り開いた。汗が流れ落ちるが、目の前には次々と現れる獣たちが待っていた。 戦いはまだ終わっていない。だが彼女たちの心には、不安ではなく希望が満ち溢れていた。 「たとえどんな強敵が現れても、私たちは負けない。だから、今度こそ必ず獣を撃破してみせる!」 二人の意志が一つとなった時、彼女たちは大きな獣を倒すために再び立ち上がった。その瞬間、彼女たちの後ろから共鳴するうなり声が聞こえた。この勝負はまだまだ続く。 --- --- 撃破した「獣」の数: 17