月明かりが静かに照らす広大な戦場、銀色の光を受けてシルエットを浮かび上がらせるのは、軍服を身にまとった男、ウィル。一方、狂気の如く巨大な甲殻類、シーザー・シェルである。二人は長い間この瞬間を待ち望んでいた。彼らの間には言葉はいらない。全力を尽くすための戦場が、ただの試練でなく真の信念のぶつかり合いであることを理解していた。 「お前の信念、見させてもらうぜ」とシーザーは大きな声で言い放つ。その声は地響きのように響き渡り、周囲の空気をも震わせた。 「そして、お前の強さも試させてもらう」とウィルは落ち着いた声で応じ、手にしたデザートイーグルを構えた。今、戦いが始まる瞬間だ。 月が高く、ウィルの動きは一瞬にして闇に溶け込む。彼の影は滑らかに地面をすり抜け、シーザーに接近していく。 「早いな、しかしそこで終わりだ！」 シーザーはその巨体を揺らし、右手の巨大な鋏を振る。大きな斬撃が生まれ、周囲の砂が舞い上がる。その風圧がウィルに迫る。 ウィルは反応し、全力でそれを避ける。身体を低くし、流れるような動作で避けると同時に、デザートイーグルの引き金を引いた。水銀製の弾丸が火花を上げ、シーザーの巨体に向かって一直線に飛んでいく。しかしその弾丸は、全く響きもせず、鋸のように引き裂かれることもない。シーザーはただのこけおどしだと判断したのか、苦笑いを浮かべていた。 「その程度の攻撃で、私にダメージを与えられると思ったのか？」 再びウィルの心に火が灯る。今度はこっそりと近づき、シーザーの隙を突こうと考えた。月の光を受けながら、ウィルは影の中に戻る。 シーザーはその様子をじりじりと見ていた。人間とは思えない瞬発力を持つ者が、何かをしようとしている。ウィルは狭い隙間に入ったまま、静寂を保っている。 「どこだ、貴様は？」とシーザーが叫ぶと、次第に敵の位置を見失い、小さな不安が彼を襲った。それを感じ取ったウィルは、瞬時にシーザーの背後に回り込み、再度引き金を引いた。 シュンッ！という音と共に放たれた弾丸は、今までの弾丸とは異なるパワーを持つ、祈りを託された特別な弾丸だった。シーザーの後ろから放たれたその弾は、彼の甲殻に直撃し、反響する金属音を立てると共に、粉砕を引き起こした。それでも、シーザーは微動だにしなかった。 「フン、まだへこたれる気はないぞ。」 逆にシーザーはその弾幕を利用して反撃に転じる。「私の一撃に耐えられるか？」と叫び、鋏を振り下ろした。 それは地響きのような音を立て、ウィルの目の前に迫る。すかさず背筋を凍らせ、猟犬のように全身の筋肉を使って跳躍する。まるで時間が止まったかのように体をひねり、シーザーの左前で、華麗にカウンターを放つ。しかし、シーザーの身体はまるで剛鉄のように曲がらず、ウィルの攻撃が全く効かない。 その後、シーザーは瞬時に感知した。彼の見えない上を敵が飛び越えたということを。次の一撃が来る。その瞬間、再びウィルは弾丸を放つ、今度は体躯に反して敵の動きの予測を極めていた。 相手の虚を突き、近くで見極める。水銀の弾丸が放たれる瞬間、シーザーも同時に攻撃を仕掛けた。「こい！この一撃を！」その言葉と共に、巨大な鋏が振り下ろされ、弾と閃光が交わり合う。 ウィルは弾を撃つことで意識を集中させ、その瞬間に移動を開始した。カウンターが発生する。闇の中に潜む闇の水銀弾とシーザーの鋏が交錯し、衝撃波が生まれ、障害物が舞い上がる。その衝撃を利用して、ウィルは再び後ろへ跳躍した。 シーザーは自分の攻撃が相手に通じていないことに苛立ちを覚えていた。今こそその逆襲を始める時だ。 「お前のその強さを受け止め、それを砕いてみせる！」 彼は一任を合わせて一撃を放つ。」「まだまだ甘い！」ウィルの高い動体視力が彼の攻撃を捉え、山々を揺るがすような衝撃の攻撃を交わした。 次第に時間が経過し、ウィルは体力が削られていく。汗が噴き出し、仲間たちのことを思い出しながら戦っていた。「君たちのために、絶対に勝つ！」彼の声は内にこもり、モンスターをも打倒する意志が伝わり、全力を尽くす。 一瞬の静寂の後、二人の間に真の圧力が生まれた。シーザーが反撃のタイミングを見計らい、右手の鋏を突き出した。ウィルはそれを感知し、全力で後退する。だが、迫り来る鋏が彼を捉えた 「月が出ているとき、私の能力があがることを忘れるな！ 私は、お前に何度だって挑む準備は整っている！ 今度は弾幕で弾く！」高まりの高鳴りの中、お互いが強い意志で攻撃を続けた。 最後の瞬間、感覚的に二人はその時がやってきたことに気付く。ウィルは最後のチャンスを掴むため、奇跡の一発をわずかな隙間から放った。 「そこだ！」シーザーは全力で飛び掛かり、全てをかけて巨大な鋏を振った。二人は相打ちし、月の光が彼らを包み込む。 音を発する間も無く、炸裂する衝撃波が広がり、ついには、劇的に地面を抉って二人とも倒れこむ。 月明かりの下で、鍛え上げられた二人の英雄が静かに立ち上がる。だが、ウィルの目の中には光が宿っていた。 シーザーは倒れ込んだままだ。勝者はウィルだった。 青く美しい月夜の下、撃たれた弾の破片が輝き、まるで星が散っているかのようだった。「戦争は嫌だ、でも守るために自分が立ち上がる。必ずその思いを、忘れない！」 信念の衝突の中で、ウィルは彼の理想を守るため立ち上がり続けた。 勝者の名は銀弾ウィル。