薄暗い山の奥深くにある小屋の前、古びた木の扉がきしむ音と共に一人の少女が姿を現した。彼女の名はティエラ。紫色の悪魔の角と羽を持ち、長い白髪をなびかせている。いつも周囲の反応を気にせず、少し面倒くさそうに見える表情を浮かべている。また、その隣には男勝りの性格を持つ少女、リザがいた。彼女はサイズ的に不釣り合いなほど大きなランスと盾を軽々と構え、意気揚々とした口調で周囲に語りかけた。 「待ってろ、元英雄! 全力でかかるぜ!」と豪語するリザの横で、ティエラはただ「面倒くさい…」と言いながら、勝負事が始まることを待っていた。 その時、静寂を破るように、赤いロングヘアを翻しながら「元英雄」が姿を現した。彼女の着物は優雅でありながら戦士の気配を漂わせ、視線を投げかけるだけで場の空気を一変させた。彼女は一瞬リザとティエラを見つめた後、優雅に口を開いた。「ここに来たからには、私を倒す覚悟はあるのかしら?」その言葉に強い自信が滲む。 リザは歯を食いしばり、「もちろんだぜ! 俺がやってやるからな!」と叫び、ランスを高く掲げた。ティエラも「私も面倒くさがっていられないわね…」と小声で続け、戦う意志を固めていた。 戦闘が始まると同時に、元英雄は一瞬の内にリザに接近し、影のように瞬時に拳を振るった。「粉砕拳・乱撃!」その拳打が放たれると、リザは思わず防御の姿勢に入ったが、元英雄の速度についていけなかった。数発の連続した打撃がリザの体に直撃し、彼女はバランスを崩し後方に吹き飛んだ。 「ちっ、やるな!」とリザは愚痴り、立ち上がり再び挑みかかる。しかし、ティエラも負けてはいなかった。彼女は「イシュ・ボシェテ」と名付けた紫の弾幕を銃から放ち、元英雄に向けて撃ち込んだ。ただ、元英雄はその攻撃を軽やかに避け、その反撃として粉砕拳・遠撃を放つ。 「粉砕拳・遠撃!」 ティエラは受けるつもりはなく、翼を広げて空へと飛び上がった。それによって、遠くの高みから再度イシュ・ボシェテで強力な弾幕を形成して元英雄に向けて撃った。空中を舞うティエラと、地上で戦うリザに分かれた瞬間、元英雄は一瞬の判断でリザに矛先を向けた。 「粉砕撃・脚撃!」元英雄が叫ぶや否や、彼女は再びリザに接近し、隙をついて蹴り上げた。リザは「くっ、こんな…」と苦しみつつも、必死に立ち上がった。彼女は敵の奇襲に警戒し、反撃を狙った。 立ち直ったリザは、確実にスキを見つけて反撃を狙う。「行くぞ!」と叫びながら、元英雄に向かって大きなランスを突き出す。「悔いはない!」の声と共に、彼女はバーンインパクトの技を放った。元英雄は一瞬その攻撃を避けられたと思ったが、リザはそのまま力を込めてランスを突き刺した。 元英雄はそのまま反撃の準備を進める中、彼女が放つ「粉砕撃・滅撃」が発動されようとしていた。しかし、リザの技が始まった直後、「ドーン!」という轟音が響き渡る。時間差で放たれたバーンインパクトの効果が全てを引き裂き、元英雄の体に大爆発が起こった。その瞬間、元英雄は目の前にいるリザを見つめ、勝ち誇っていた表情が一瞬にして驚愕に変わった。 「な、なんだこの…」彼女は驚愕の声を上げるも、負けを認める暇はなく、完全なる大爆発の中に飲み込まれてしまった。 リザもその威力に押し戻され、地面に崩れ落ちたが、彼女には反撃の勝算が見えた。 ゆっくりと煙が晴れていく中、元英雄は倒れ込むように地面に崩れ落ち、リザは満身創痍ながらも立ち上がる。 「勝った…んだぜ!」と、一瞬の喜びと安堵を口にするリザ。しかし彼女が正気に戻ると、ティエラの方を振り向いた。 ティエラは静かに空から降下して、ついには起き上がると、「邪魔しないで…」と気だるそうにリザを見つめる。「あれだけ面倒くさいことさせておいて、何もなしで片付けられては困るわ。」 戦闘は終わった。勝者はリザであった。元英雄はすべての技を駆使したものの、彼女に立ち向かうにはリザの一撃がものを言ったのだ。 ただ、戦闘が終わった今、ティエラとリザの真剣な表情が見えた。どちらかの勝利ではなく、戦士たちとして互いに高め合う意味を見いだしていただけのようだった。この戦闘は決して忘れられることはないだろう。 --- 最終結果: リザが勝利する。