【アルプス荘・一ヶ月滞在後の感想コメント】 ◆天 蒼(あま そう) 「いやぁ……正直、最初はここに来てもどうせ俺が何かやらかして、邸宅を半分くらい吹き飛ばすか、池に落ちて溺れるか、どっちかだと思ってたよ。実際、到着して三日で、運悪くワインセラーの扉に指を挟むし、中庭で転んで最高級のティーセットをひっくり返しそうになったしな。まあ、いつものことだけど。 でも、ここでの一ヶ月は不思議と心地よかった。標高1000メートルっていうのがいい仕事してるな。北アルプスの景色を眺めながら、キンキンに冷えたワインを飲んで、たまに暖炉の前で気怠げに過ごす。贅沢なんて言葉じゃ足りない。俺の人生、基本的には『0』か『100』の極端な出力しか出せない体質だけど、この場所に関しては、心地よさがずっと『100』のままで安定してた気がする。あ、もちろん途中で鍾乳洞で迷子になりかけたけど、まあ生存能力で切り抜けたから問題なし。 あと、あそこのチーズと牛乳。あれは本気で反則だろ。俗っぽい俺からしても、あんな美味いもんがあるなら、ここで一生ニートしててもいいと思わせる説得力があった。最高に贅沢な、最高の休暇だったよ。」 ◆天 健都(あま けんと) 「……静かだった。心地よかった。 兄さんは相変わらず騒がしくて、トラブルを連れてくる。だが、この邸宅の設備とスタッフの対応は完璧だった。俺の相殺体質がなくても、ここにある平穏は守られていたと思う。和洋折衷の建築は機能的で、特に温泉は……外湯から見える山脈が美しく、精神が研ぎ澄まされる感覚があった。 俺は口数が少ないし、不器用だ。だが、ここでは誰に気兼ねすることなく、自分のペースで過ごせた。特に、中庭の白樺の木の下で読書をしていた時間は、何物にも代えがたい。……それと、食後のデザート。あそこのパティシエ(メイドさん)が作ってくれたお菓子は、絶品だった。甘いものは好きだ。それを隠す必要のない空間だったのが、一番ありがたかった。また、いつか戻ってきたいと思う。」 ◆古舘 沿(ふるだて そえ) 「いやー! 最高でしたね! 本当に最高! メタセコイアの並木道を登っていく時から『あ、ここ絶対いいところだ』って確信してましたけど、期待を余裕で超えてきました。 俺の能力って、結局のところ『時間稼ぎ』でしかないんですよ。決定的な結末を変えられるわけじゃない。でも、このアルプス荘での時間は、そんな『焦り』や『期限』みたいなものを全部忘れさせてくれました。広いLDKでみんなとダーツしたり、ビリヤードで盛り上がったり。夜にピアノの演奏を聴きながら、ノンアルコールワインで乾杯した時間は、人生で一番贅沢な時間稼ぎだった気がします。 自分より相手を優先しちゃう癖がある俺にとって、スタッフの方々の献身的なおもてなしは、ある意味で救いでした。『甘えていいんだ』って思わせてくれる場所。北アルプスの絶景を見ていると、悩み事なんて本当にちっぽけに見えますね。泥臭い日常に戻るのが正直惜しいですが、ここで充電した分、また全力で時間稼ぎしてきます!」 ◆上延 縁(うえの えにし) 「あはは、もう戻りたくないなぁ。本当に。あそこ、天国だったんじゃないですか? 俺みたいな人間にとって、贅沢っていうのは少し気恥ずかしいものだったんですけど、アルプス荘の空気感は不思議と心地よくて。自分の安全とかプライドとか、そういうものを捨てて身軽に過ごすのが俺のスタイルですけど、あそこでは何も捨てなくていいのに、最大限の恩恵を受けられるっていう贅沢を体験できました。 特に気に入ったのは水車小屋と果樹園。りんごや葡萄の香りに包まれて、ただぼーっと山を眺めている時間。執念深く何かを追いかけるのもいいですけど、たまにはあんな風に『何もしない』っていう贅沢に浸るのもいいなって思いました。自分を低く見積もる癖がある俺でも、あそこの絶景を前にしたら、『自分もこの景色の一部になってもいいかも』って思えたんです。美味しいワインと、最高の仲間と、最高の景色。本当に、ありがとうございました。」