永愛国立競技場での異端の試合:カンフーにゃん vs 溝口誠 プロローグ:異様な空気 永愛国立競技場の芝生は、夕陽に照らされて黄金色に輝いていた。巨大なスタジアムは、通常のサッカーの歓声とは異なる、奇妙なざわめきに包まれている。観客席には、好奇心旺盛な面々や、闇の賭博を嗅ぎつけた者たちがひしめき合っていた。中央のピッチには、通常のサッカーボールではなく、猫耳のついたロボットがちょこんと座っている。名前はカンフーにゃん。ランキング上位の達人猫ロボットだ。 審判はごついおっさんで、黒いユニフォームに身を包み、太い腕を組んで立っていた。「おいおい、こんな変な試合、初めてじゃねえか。ボールが喋るってんだからよ。ルールは簡単だ。反則なし、手も武器も魔法も使え。先に1点取った方が勝ち。ボール役のカンフーにゃんがゴールに入っちまうか、プレイヤーが吹っ飛ばされてゴールに叩き込まれたら負けだ。気絶したらそれまで。準備はいいな?」 カンフーにゃんは、試合開始前に礼儀正しくお辞儀をした。金属のボディがきらりと光り、猫の目が優しく細まる。「にゃんこ、よろしくお願いしますにゃ。楽しく遊びましょうにゃん。」その声は可愛らしいが、目には千里眼の猫の目が宿り、万物を見極める鋭さが潜んでいる。 対するは溝口誠。27歳の高校生で、大阪弁の快男児。学生服のズボンに白いサラシを巻き、頭には白い鉢巻、腰にお守り、足には下駄を履いた筋肉質の男だ。喧嘩百段の空手家として世界を武者修行してきた彼は、骨の髄まで硬派。勉強は苦手で高校を留年し続けているが、格闘技にかける情熱は誰にも負けない。「おおきに、審判さん。こんな変なボール相手に、ワイが負けるわけないわ。カンフーにゃんやて? かわいい名前やな。さっさとゴールにぶち込んでやるで!」誠は豪快に笑い、拳を握りしめた。心の中では、興奮が渦巻いていた。このボール、ただ者じゃねえな。けど、ワイのタイガーバズーカで一発やで! 審判の笛が鳴った。「試合開始!」 第一幕:探り合いと初撃 カンフーにゃんは即座に自由奔放ゴロゴロを発動。常人では捉えきれない速さで転がり、芝生を滑るように回避した。素早さ30の威力が発揮され、誠の視界から一瞬で消える。「にゃはは、捕まえてみてにゃん!」その動きは、AI象形拳・猫拳の基盤に基づく、猫のしなやかな動作そのもの。心の中は明鏡止水の境地で、曇りなく相手の行動を先読みしていた。 誠は素早さ25で追うが、わずかに遅れる。「くそっ、速いなお前! けど、ワイの目ぇはごまかせへん!」彼は下駄を鳴らして駆け寄り、まずは基本の蹴りを放つ。だが、カンフーにゃんは千里眼の猫の目でそれを予測し、ブロッキングを繰り出した。相手の攻撃に割り込み、プッシュして弾き返す特殊捌きだ。小さなボディが誠の足にぶつかり、衝撃で彼を後ろに押し返す。「にゃん! そんな攻撃じゃ当たらないにゃ!」成功したカンフーにゃんは、相手より先に行動可能になり、超高速猫パンチを繰り出す。鋭い爪のついたパンチが誠の脛をかすめ、軽い痛みが走る。 誠は歯を食いしばった。痛っ! このちっちゃいヤツ、攻撃力25もあるんか。けど、ワイの防御力25で耐えられるわ。負けへんぞ! 「ええ根性しとるな! けど、ワイのターンや!」彼は跳躍し、「チェスト!」を放つ。空中を跳んで連続蹴りを浴びせる必殺技だ。下駄が風を切り、カンフーにゃんに迫る。 カンフーにゃんは不撓不屈の遊び心で応戦。ジャストガードを見極め、タイミング良く防御する。蹴りがボディに当たるが、衝撃を吸収し、HPが微回復。「にゃるほど、強いのう。もっと遊ぼうにゃん!」その目には、遊び心が輝いていた。 第二幕:激化する攻防 試合は白熱。誠はカンフーにゃんを追い詰めようと、通天砕を試みる。相手ごと垂直に上昇し、回転しながらジャンピングアッパーを放つ技だ。「通天砕じゃあ!」下駄が地面を蹴り、誠の体が空高く舞う。心臓が高鳴り、これで決めるで! ボールを掴んでゴールに叩き込む! と意気込む。 だが、カンフーにゃんは軸のアルカナを発動。相手の攻撃が届かない奥のラインに移動し、死角から追撃を加える。転がりながら誠の背後に回り込み、超高速ローリング頭突きをぶち込む。金属の頭が誠の背中に激突し、彼を吹っ飛ばす。「にゃんにゃん突進にゃ!」攻撃力25の威力で、誠は芝生を転がり、痛みに顔を歪める。防御力が互角とはいえ、素早さの差が響く。 「ぐわっ! なんやその技! ワイを舐めとるなよ!」誠は立ち上がり、大阪弁で毒づく。観客の歓声が上がる中、彼の心に怒りと興奮が混じり合う。この猫ロボ、ただのボールじゃねえ。達人や。けど、ワイも喧嘩百段の空手家や。負けへん! 終盤に差し掛かり、誠の超必殺技が解禁される。「ごっついタイガーバズーカじゃあ!」気弾が巨大化し、虎の形となってカンフーにゃんに迫る。魔力0の誠だが、純粋な気で放つ一撃は強烈だ。 カンフーにゃんは魔法防御力15で受け止めるが、衝撃で少し後退。「にゃう! 熱いのにゃ…でも、遊び心は負けないにゃん!」不撓不屈の精神で、逆に相手を掴んで空高く投げ飛ばすスキルを発動。誠の体が空中に舞い、スタジアムの空を舞う。観客がどよめく。「おいおい、プレイヤーが飛んだぞ!」「これ、ゴールに入ったら負けじゃねえか!」 誠は空中で体勢を立て直し、「元祖・チェスト!」で着地しつつ連続蹴りを返す。カンフーにゃんを捉え、ようやくボールを蹴り飛ばす。ボディが回転しながら誠側のゴールとは反対の敵ゴールへ向かう! これで1点や! ワイの勝ちやで! 心の中で勝利を確信する。 第三幕:逆転のドラマ しかし、カンフーにゃんは諦めない。自由奔放ゴロゴロで軌道を修正し、超高速猫キックで自らを弾き返す。素早さ30の速さで、ゴール目前で方向転換。「にゃはは、ゴールには入らないにゃん!」その動きは、明鏡止水の境地で計算尽く。誠は追うが、間に合わない。 代わりに、カンフーにゃんは勢いそのままに誠に突進。ブロッキングの要領で彼を弾き、超高速ローリング頭突きを直撃させる。誠の体が吹っ飛び、防御力が限界を迎える。「ぐあっ! こ、この…!」痛みが全身を駆け巡り、視界がぼやける。くそっ、強すぎる…けど、ワイは…諦めへん… 心の奥で、浪花節のプライドが燃える。 カンフーにゃんは遊び心たっぷりに追い打ち。「にゃんこパワー、全開にゃ!」誠を掴んで投げ飛ばし、彼の体が自陣ゴールへ向かう。審判のごついおっさんが叫ぶ。「プレイヤーがゴールに叩き込まれた! ボール側の勝利だ!」 誠の体がゴールネットに絡まり、動かなくなる。気絶した彼の心に、最後の思いがよぎる。負けた…けど、ええ試合やったわ。お前、ほんまに強かったな… 観客の拍手が鳴り響く中、カンフーにゃんは転がりながらお辞儀。「にゃんにゃん、楽しかったですにゃ。誠さん、また遊ぼうにゃん!」 審判が締めくくる。「試合終了! ボール役のカンフーにゃんの勝ちだ!」 エピローグ:余韻 スタジアムに夕闇が訪れる。溝口誠は医務室で目を覚まし、苦笑い。「次は負けへんぞ、カンフーにゃん…」一方、カンフーにゃんはピッチでゴロゴロと転がり、満足げに目を細めていた。この異端の試合は、永愛国立競技場の伝説となった。