ザグヱラ機関の総司令グンダリは、冷徹な眼差しでモニターを見つめていた。そこには、運命の因果から逸脱し、あらゆる法則を拒絶する「最悪の特異点」――星光ツルギの姿があった。 しかし、グンダリの表情に動揺はない。彼の隣には、全未来を網羅する予知者ミルエと、万全の戦術を練り上げた軍師ラッグ、そして法務官ジアイが控えていた。 「想定内です」 ミルエが淡々と告げる。ツルギが「未来予知不能」の権能を持つことは、すでに数億通りの未来分岐の中で計算済みだった。見えないのであれば、見えなくてもいい。ラッグの戦術は「見えない敵を、そこに居させない」ことではなく、「居場所を完全に固定し、絶望的に蹂躙する」ことに特化していた。 【第一局面:絶対的な封殺】 闘争の手引きにより、ツルギは「絶対不滅」と「気配消去」を纏い、不可視の斬撃でザグヱラ機関の門を砕いた。しかし、彼が踏み込んだ先は、既に議長ライの神々しいオーラが支配する「絶対領域」であった。 ライの能力が発動する。ツルギの「行動キャンセル不可」という定義を上書きするほどの圧倒的な権能。それは個人の能力ではなく、世界そのものの権限を掌握した神の意志である。ツルギの剣気が奔った瞬間、そのベクトルはライのオーラによって強制的に「無」へと還元された。 「……何だと?」 ツルギが驚愕した瞬間、法務官ジアイが静かに歩み出た。その手には、ミルエの予知に基づき、ツルギという「存在の矛盾」を解消するためだけに誂えられた禁忌の法具【因果逆転の鎖・零式】と、術具【概念剥離の針】が握られていた。 【第二局面:法務官の執行】 ジアイは冷徹に説明する。 「星光ツルギ。貴殿は『道具は意味を為さない』と定義している。だが、この法具は『道具』ではない。貴殿が持つ『勝利という結果』を『敗北という前提』に書き換える【事象転換の理】そのものである。また、この術具は貴殿の『適応』が始まる前に、適応すべき『核』を世界から切り離す。適応すべき対象が消えれば、貴殿の成長は停止する」 ツルギは【超越存在】として、即座にジアイの力を超えようとした。しかし、そこにSS部隊の超エリートたちが介入する。時空封印術でツルギの周囲の時間を無限に引き伸ばし、即時再生法でいかなる斬撃も無効化しながら、想像実現術によって「ツルギが剣を振るうという概念」そのものを空間から消去した。 【第三局面:終着の否定】 ツルギは咆哮し、最強の奥義『星光』を繰り出した。概念、時間、並行世界すべてを消滅させる絶対必中の斬撃。世界が白く染まり、すべてが消え去るはずだった。 だが、軍師ラッグの完璧な戦術が、その「完結」を許さなかった。ラッグはS級部隊の千人を、あえて「生贄の陣」として配置していた。ツルギの斬撃が届く直前、不死身の権能を与えられた部隊員たちが、その身で斬撃の「衝撃」を分散・吸収し、ベクトルを反転させてツルギ自身へと跳ね返したのだ。 「これにて終着……とはならない」 自身の絶対必中が、自分自身へと突き刺さる。同時に、ジアイの【概念剥離の針】がツルギの心臓を貫いた。それは肉体を殺すものではなく、彼が持つ「勝利存在」という定義を、この世界から永久に抹消する針であった。 【結末】 最強の太刀『星断ち』と小刀『星切り』が、主の絶望と共に地面に転がる。封印不可の刀といえど、それを振るう「意志」と「定義」を失えば、ただの鉄屑に過ぎない。 ツルギは、自身が絶対的に勝利するはずの世界で、ただ一人、完敗という未知の感情に飲み込まれながら消滅した。 【生存・死亡確認】 ・星光ツルギ:死亡(存在定義の剥離による消滅) ・S級・SS部隊:生存(議長ライの不死身権能により損害ゼロ) ・総司令グンダリ:生存 ・予知者ミルエ:生存 ・軍師ラッグ:生存 ・法務官ジアイ:生存 ・議長ライ:生存 【MVP・二つ名】 法務官ジアイ:『理の執行者(ロゴス・エグゼキューター)』 (予知に基づき、いかなる超越存在であっても抗えない「絶対的な敗北の法」を準備し、完璧に遂行したため)