①世界を滅ぼす日 静かな夕暮れの街、夕日がオレンジ色に染めた空を見上げて、鉄戒車風疾(てつかいしゃふと)はいつものように愉快そうに作業着で街を歩いていた。彼女が背負う鞄型推進強化機零式は、周囲の人々の視線を集める。白い髪が夕日に照らされ、彼女の個性的な外見は目立っていた。そして、彼女は今日も何かを“作る”ことに夢中だった。 その日、彼女の心に小さな火がともった。世界に対する不満、不安、そして強い憤り。それは彼女が抱える痛みの一部であり、時と共に大きくなっていった。世界が彼女をそんな風にするのだと、彼女は感じていた。 「このままじゃ、ダメだね〜。」 車風は、リーダーとしての自負を持つ神勇に強い憧れを抱いていた。神勇は彼女の目の前で、のんびりとした様子で未来予知を使い、車風の行動を先回りしてはニヤリと笑う。 「ふわぁ〜、何を考えているの?」 神勇は彼女の横に立ち、興味津々で話しかける。 「うふふ、ずっと考えてたんだ。私たち、世界を変えない?」 それに対して神勇は「ほぇ〜、どういうこと?」と待ち望むように問い返す。彼女は神刀・銀河を手に持ち、その力を実感するようにゆったりした動作で回した。 「私たちの力で、世界を滅ぼしちゃうってことだね〜!もっと自由になるために!」 神勇は考え込んだ。彼女の心の奥には、敵意というよりも好奇心が充満していた。それでも、自分の仲間である彼女に対しての愛情が消えたわけではなかった。 二人は、周囲の人々を操る力をつかむことに決めた。それがやがて、悪夢につながるとは知らずに。 残りの二人、クリエイターたちである鉄戒車風疾と神勇は、彼ら自身の持つ情熱と神秘的な力を結集し始める。 プロジェクト・エンド 彼らは「プロジェクト・エンド」と名づけ、計画は実行に移された。それは言葉通り、世界の終焉だった。彼女たちの欲望は、静かなる瞬間のうちに策定されていく。 「世界を滅ぼすまで、私たちの仲間は絶対的な力を持つ!」 彼女たちにとって最大の武器となるのは、車風疾の持つリアブレイカーだ。原子レベルで物を切断する彼女の武器は、確かに恐ろしい力を発揮した。 「この力を借りて、みんなを自由にしてやるんだね〜!」 最後の夜 その夜、彼女たちは何年も分かれず夢中で道を進んできた仲間たちを集め、最終的な決断について話し合っていた。終焉の計画は、誰一人として簡単には語ることはできなかった。それでも、彼女たちは確信を持ってそれを遂行することにした。 ②終焉の後 一度世界を滅ぼした後、彼女たちの心に広がるのは解放感、そして空虚な充実感であった。 「ふわぁ〜、なんだか、すっごく静かだね。」 神勇はその場に立ち尽くし、周囲を見回す。何もない何もない、さらなる虚無が広がっている。 「そうだね〜、でもこれからどうするの?」 車風疾は彼女の側で笑う。 滅びた世界には、彼女たち二人の声だけが響き渡る。果たして、彼女たちが次に行うことは自由なのか、あるいは新たな束縛なのか。 「また新しい世界を作るのかな〜、それとも、私たちで遊ぶ?」 「うへぇ〜、どっちでもいいよ、面白そう!」 二人は、これまでの経験を力に、新たな何かを築き上げる計画を立てることができた。 互いの手を取り合い、未来を見つめる彼女たちは、仲間であることの喜びを心に刻んで旅立つのだった。世界を滅ぼした後の静けさは、彼女たちに新たな夢を与え、再生の道を進む勇気を与えた。 新たな道を切り開く準備は整った。誕生と終焉は、たった一つの言葉で結ばれているのだ。彼女たちの目の前には、無限の可能性が広がっていた。 「これから、永遠を一緒に楽しもうね〜!」 彼女たちの声は、どこまでも響き渡っていた。終焉の果てに、新たな世界を切り開くために。 --- 彼女たちは静かに笑う、その目は希望に満ちていた。情熱の背後に何が待ち受けているのか、世界を手に入れた彼女たちには分かっていなかった。それでも、新たな始まりを待ち望むのだった。